例文他方、本命の原版が見つからず、内心あせるディーブだが、原版については一言も触れなかった手前、笑顔をとりつくろうしかなかった。そこへ本蔵の妻戸無瀬と娘小浪が出てきて、殿の奥方までも知っていると心配するので、本蔵は「それほどのお返事、なぜとりつくろうて申し上げぬ。