あから 意味
- 【赤ら】
〔「ら」は接尾語〕
(1)他の語の上に付いて複合語をつくる。(ア)赤みを帯びているさまを表す。
「―顔」(イ)つやつやと赤みを帯びて,美しいさまを表す。「―おとめ」
(2)〔飲めば顔が赤くなるところから〕
酒の異名。
「先祖より酒の家に生れ,―飲めと言はれてこのかた/浮世草子・二十不孝 5」
- あからか 【赤らか】 〔「か」は接尾語〕 赤く鮮やかなさま。あかあか。 「紅(ベニ)といふもの,いと―にかい付けて/源氏(常夏)」
- あからがお 【赤ら顔】 日焼けや酒焼けで,赤みを帯びた顔。 「―の男」
- あからく 【赤楽】 楽焼きの一。素地(キジ)に酸化鉄を含む黄土を塗って赤く着色し,鉛質の透明釉(ユウ)をかけて,摂氏約八〇〇度の低火度で焼いたもの。茶碗が多い。
- あからけし 【赤らけし】 赤みを帯びている。 〔用例は「あからけみ」の形しか見られない〕 →赤らけみ
- あからけみ 【赤らけみ】 〔「み」は接尾語〕 赤味をおびているので。 「初土(ハツニ)は膚―/古事記(中)」 →赤らけし
- あからけ-み 【赤らけみ】 (「み」は接尾語) 赤味をおびているので。「初土(ハツニ)は膚―/古事記(中)」 赤らけし
- あからさま □一□隠さず,ありのまま外にあらわすさま。明白なさま。露骨なさま。 「内情を―に言えば…」「―な違反行為」「―に不満を述べる」 □二□ (1)にわかなさま。急なさま。 「逐(オ)はるる嗔猪(イカリイ),草中より―に出でて人を逐ふ/日本書紀(雄略)」 (2)きわめて短い時間であるさま。一時的なさま。ちょっと。 「十月つごもりがたに,―に来て見れば/更級」 (3)(「あからさまにも」
- あからし 【懇し】 胸のしめつけられるような気持ちである。ひどい。心に痛切に感じられるさまにいう。 「などか来ぬ,とはぬ,憎し,―・しとて/蜻蛉(下)」
- あからしま 【暴】 にわかなさま。急なさま。あかしま。あからさま。 「白狗―に出て大樹の臣を逐ふ/日本書紀(雄略訓)」
- あからひく 【赤ら引く】 (1)赤く輝く意から,「日」「朝」にかかる。 「―日も暮るるまで嘆けども/万葉 619」 (2)赤みを帯びて美しい意から,「肌」にかかる。 「―肌も触れずて寝たれども/万葉 2399」
- あからぶ 【赤らぶ】 赤みを帯びる。あからむ。 「赤王の御―・び坐し/祝詞(出雲国造神賀詞)」 ; 【明らぶ】 心を晴らす。 「山川の浄き所をば孰(タレ)と倶にかも見行(ミソナ)はし―・べたまはむ/続紀(宝亀二宣命)」
- あからむ 【明らむ】 夜が明けて,空が明るくなる。 「空が―・む」 ; 【赤らむ】 ※一※ (動マ五[四]) (1)ちょっと赤くなる。赤みを帯びる。 「桜のつぼみが―・む」 (2)(興奮・恥ずかしさなどで)顔色が赤くなる。 「恥ずかしさに顔も―・む思いをする」 ※二※ (動マ下二) ⇒あからめる
- あからめ 〔「あから」は「別(アカ)る」と同根か。「あから目」とも書く〕 (1)目をふと横へそらすこと。わきみ。よそみ。 「頼信が―を仕り/今昔 27」 (2)ほかの女に心を移すこと。 「―もせで添ひゐにける/大和 157」 (3)にわかに姿が見えなくなること。 「いづくにか―せさせ給へるぞや/栄花(花山)」
- あからめる 【赤らめる】 顔色をちょっと赤くする。赤める。 「顔を―・める」
- あから・し 【懇し】 (形シク) 胸のしめつけられるような気持ちである。ひどい。心に痛切に感じられるさまにいう。「などか来ぬ,とはぬ,憎し,―・しとて/蜻蛉(下)」
例文
- 彼は恥はずかしくて顔かおを赤あからめた
- お前が嘘をついたのはあからさまだ。
- 彼かれは恥はずかしくて顔かおを赤あからめた
- 彼は過ちをあからさまに白状した。
- あからさまに言えば彼は嫌いだ。
- 青年の顔は、一層あからんだ。
- 彼はあからさまな嘘をついた。
- 嫌なことをあからさまに言う。
- あからさまなのよりこういうほんのりしたのの方がエロスを感じるね。
- 裁判官はその未決囚の行動に対する嫌悪の念をためらうことなくあからさまにして、できるだけ過酷な刑を下した。