あける 意味
- 【明ける・空ける・開ける】
□一□(他動詞)
(1)出入り口や容器の口などを閉ざしていた物を動かして,人や物が通り抜けられるようにする。ひらく。《開》
⇔しめる
⇔とじる
「箱のふたを―・ける」「引出しを―・ける」
(2)錠(ジヨウ)がかけられているのを鍵を使ったりしてはずす。
「玄関のかぎを―・ける」
(3)閉じているものを,左右・上下・四方などにひろげる。《開》
⇔とじる
「手紙を―・ける」「風呂敷包を―・ける」
(4)営業や興行活動を始める。《開》
⇔しめる
⇔とじる
「うちの店は朝八時から夜八時まで―・けています」
(5)なかの物を出したり,消費したりして,容れ物を何も入っていない状態にする。《空》
⇔みたす
「不用の書類を処分して戸棚を―・ける」「グラスを―・ける」「さあ,一気に―・けてください」
(6)建物や部屋の中にいた人が,そこを一時的に離れる。留守にする。《空・明》「出張で一週間ほど家を―・ける」
(7)部屋・建物・土地などを占用していた人がそこをどいたりして,他の人がそこを使えるようにする。《明・空》「三時にはこの会議室を―・けてもらいたい」「救急車が通りますから道を―・けて下さい」
(8)穴・空間・間隔などをつくる。また,間隔を広げる。《明・空》
⇔ふさぐ
⇔つめる
「鉄板にドリルで穴を―・ける」「机と机の間を少し―・ける」「一行―・けて書く」
(9)中の物を他の場所にうつす。《空・明》「花瓶の水を流しに―・ける」
(10)その時間を自由に使えるようにする。《空・明》「土曜の午後は時間を―・けておいて下さい」
(11)閉じていた自分の口や目をあいた状態にする。ひらく。あく。
⇔とじる
《開》「薄目を―・ける」
□二□(自動詞)
(1)夜が終わって朝になり,あたりが明るくなる。《明》
⇔暮れる
「夜(ヨ)が―・ける」
(2)時間が経過して次の新しい年・日や季節が始まる。主語を示すことはない。《明》
⇔暮れる
「―・けて八月二日,いよいよ頂上をめざす日だ」「―・けましておめでとうございます」
(3)ある特別の状態の期間が終わって,普通の状態に戻る。おわる。《明》「長かった梅雨(ツユ)がようやく―・けた」「喪(モ)が―・ける」「年季が―・ける」
︱慣用︱ 穴を―・寒が―・年が―・年季が―・蓋(フタ)を―・幕を―・水を―・埒(ラチ)を―/夜も日も明けない
開けて悔(クヤ)しき玉手箱(タマテバコ)
〔浦島太郎の伝説から〕
期待がはずれて失望するたとえ。
明けても暮れても
毎日毎日。年中。常に。
明けましておめでとうございます
年頭を祝う挨拶の言葉。
- うちあける 【打(ち)明ける】 (1)秘密や,心の中に思っていたことなどを,包み隠さず人に話す。 「悩みを―・ける」「―・けた話だが」 (2)中にはいっているものを出して空にする。 「巾着(キンチヤク)にあるほど―・けて/浮世草子・一代男 5」
- おしあける 【押(し)開ける】 力を入れて,強引に開ける。 「ドアを―・けて侵入する」
- こじあける 【抉じ開ける】 閉ざされているもののすき間に細い棒などをさしこんで,むりにあける。 「雨戸を―・ける」「ふたを―・ける」
- ねじあける 【捩じ開ける】 ねじってあける。こじあける。 「ふたを―・ける」
- ひきあける 【引(き)開ける】 引いてあける。閉じているものを開く。 「蓋を―・けて見る」
- ぶちあける 【打ち明ける・打ち開ける】 (1)穴などを勢いよくあける。 「壁に穴を―・ける」 (2)隠しごとをしないですっかり話す。 「洗いざらい―・ける」 (3)中のものをすべてほうり出す。 「―・けて詮議せん/浄瑠璃・千本桜」
- をあける つぶす; …をこわす
- 夜があける 夜が明ける
- 穴をあける 突く; 海水弁を開く; せん孔する; 船底に穴をあける; 掘削する; ピンでとめる; 錐で穴をあける; 刺す; 強く打つ
- 錠をあける 鍵をあける
- 鍵をあける 錠をあける
- …に穴をあける 浸食する; …に打ち寄せる; 流し去る; えぐって…をつくる; えぐり取る; …を押し流す; を洗う; さらって行く; …を洗う
- 薄目をあける 目を半開きにする
- 穴をあけること ボーリング; 穿孔; 穴を掘ること; 掘削
- 船底に孔をあける 沈没させる; 自沈させる
例文
- 彼女はびんをあけることができなかった。
- ドアをあけると、彼女が眠っていました。
- 動いている車のドアを決してあけるな。
- 引かないで押してあけるんです。
- これはその箱をあける鍵です。
- 行と行との間をあける。
- もうすぐ夜があけるよ。
- あけるな危険。
- それは、風穴をあける 唯一の方法だった
- さあ、ルーシーあけるんだ いやだね!