あし-の-つの 意味
読み方:
意味
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【葦の角】
「あしづの(葦角)」に同じ。[季]春。《やゝありて汽艇の波や―/水原秋桜子》
- あしのつの 【葦の角】 「あしづの(葦角)」に同じ。﹝季﹞春。《やゝありて汽艇の波や―/水原秋桜子》
- つのくに-の 【津の国の】 (枕詞) 摂津国の地名から,「浪華(ナニワ)」「長洲(ナガス)」「昆野(コヤ)」「長柄(ナガラ)」「御津(ミツ)」などと同音の語にかかる。「―何は思はず/古今(恋四)」「―ながすと見えて袖ぞくちぬる/拾遺(恋一)」「―見つとないひそ/新勅撰(恋五)」
- まつのは-の 【松の葉の】 (枕詞) 常緑なので「いつとも分かぬ」「散りうせず」「久し」などに,また紅葉しないので「つれなし」にかかる。「―いつとも分かぬ恋もするかな/古今(恋一)」「―つれなき山も暮るる年かな/続後撰(冬)」
- あしがき-の 【葦垣の】 (枕詞) (上代は「あしかきの」) 葦垣が外と内とを隔てすき間のないことから,また,古くなりやすいことから,「古る」「乱る」「間近し」「外(ホカ)」にかかる。「難波の国は―古りにし里と/万葉 928」「―外に嘆かふ我(アレ)し悲しも/万葉 3975」
- あしがも-の 【葦鴨の】 (枕詞) 葦辺に鴨が群れいることから,「うち群れ」にかかる。「―うち群れて/土左」
- あしたず-の ―タヅ― 【葦田鶴の】 (枕詞) 「ねのみし泣く」「泣く」にかかる。「―音(ネ)のみし泣かゆ朝夕(アサヨイ)にして/万葉 456」
- あした-の-しも 【朝の霜】 朝おりた霜。はかなく消えやすいもののたとえにいう。「君にけさ―の置きていなば/古今(仮名序)」
- あした-の-つゆ 【朝の露】 朝,草葉などにたまった露。人生の短く,はかないことにたとえていう。あさつゆ。「―に異ならぬ世を/源氏(夕顔)」
- あした-の-はら 【朝原】 奈良県北葛城郡王寺町から香芝町にかけての丘陵。((歌枕))「霧立ちて鴈(カリ)ぞなくなる片岡の―はもみぢしぬらむ/古今(秋下)」
- あしのね-の 【葦の根の】 (枕詞) (1) 「ね」の音を繰り返して,「ねもころ」にかかる。「―ねもころ思ひて/万葉 1324」 (2) 根に節(ヨ)のあることから,「夜」「世」などにかかる。「―夜の短くて/後撰(恋四)」 (3) 根が分かれていることから,「分けても」にかかる。「―分けても人に逢はむとぞ思ふ/後撰(恋二)」 (4) 根が埿(ウキ)の中にあることから,「憂き」にかかる。「―憂き
- あしひき-の 【足引きの】 (枕詞) (「あしびきの」とも) 「山」「峰(オ)」などにかかる。語義・かかり方未詳。「―山のしづくに妹待つと/万葉 107」
- あし-の-け 【脚の気】 脚気(カツケ)の古名。「―起りて/落窪 3」
- あし-の-こ 【芦ノ湖】 神奈川県箱根火山の火口原湖。湖面の海抜725メートル。面積約7平方キロメートル。箱根用水の水源。
- あし-の-ほわた [1] 【葦の穂綿・蘆の穂絮】 晩秋,熟した葦の花穂に生じる白い細毛。風に乗って飛ぶ。昔,綿の代わりに着物や布団の中に入れた。 [季] 秋。
- あし-の-や 【葦の矢】 葦の茎で作った矢。朝廷で追儺(ツイナ)の式の時,桃の弓につがえて,鬼を射るのに使った。