简体版 繁體版
登録 ログイン

あや-な・す 意味

読み方:

意味モバイル版携帯版

  • [3] 
    【綾なす・彩なす】
     (動サ五[四])
    (1)美しい模様や色で飾る。「もみじが―・す秋の山々」
    (2)うまく扱う。うまく操る。「自分の思ふやうに良人を―・して行けないのは/明暗(漱石)」

  • あや・す     【零す】 (動サ四) (1) 血や汗などをしたたらせる。こぼす。「血を―・して卒都婆によくぬりつけて/宇治拾遺 2」 (2) (果実などを)落とす。 [日葡]
  • あや-な・し     【文無し】 (形ク) (「文(アヤ)」は物事の筋目の意) (1) 筋道が立たない。条理のない。理不尽だ。「春の夜の闇は―・し梅の花色こそ見えね香やは隠るる/古今(春上)」 (2) かいがない。むだだ。「思へども―・しとのみいはるれば夜の錦の心地こそすれ/後撰(恋二)」 (3) 物の判別がつかない。はっきりしない。「星さへ雲におほはれて,道も―・く物すごき/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
  • あやか・す    (動サ四) だます。たぶらかす。また,愚弄(グロウ)する。「皆のものもそいつを―・して遊ぶ/黄表紙・間違狐之女郎買」
  • あだ-な・す     [3] 【仇なす】 (連語) 敵対したり害を与えたりする。あだをなす。「主君に―・す不忠者」
  • いい-な・す    イヒ― [3] 【言い做す】 (動サ五 [四] ) (1) 事実でないことを,事実であるかのように言う。「自分には責任がないかのように―・す」 (2) とりなす。「さまざまに―・して機嫌をとる」 (3) あえて言う。ことさらに言う。「はかなく―・させ給へるさまの,いふよしなき心地すれど/源氏(賢木)」
  • うち-な・す     【打ち鳴す】 (動サ四) (「なす」は「ならす」の古語) うちならす。「時守の―・す鼓よみみれば/万葉 2641」
  • うみ-な・す     【生み成す】 (動サ四) 新しく作り出す。生成する。「国土(クニ)を―・さむと以為(オモ)ふ/古事記(上)」
  • おもい-な・す    オモヒ― 【思ひ做す】 (動サ四) (1) …だと考える。そのように自分から思う。「その男,身を要なき物に―・して/伊勢 9」 (2) (推測の表現とともに用いられて)推定して決める。「更に浅くはあらじと―・し給へ/源氏(帚木)」
  • おり-な・す     [3] 【織(り)成す】 (動サ五 [四] ) (「なす」は強調の接尾語) (1) 糸で織る。美しい模様に織りあげる。「錦―・す秋の紅葉」 (2) 様々なものを組み合わせて描きだす。「下町の男女が―・す人間模様」
  • かき-な・す     【掻き鳴す】 (動サ四) (1) 音を立ててかきまわす。「塩こをろこをろに―・し/古事記(上)」 (2) 弦楽器を弾き鳴らす。かきならす。「秋風に―・す琴の声にさへ/古今(恋二)」
  • さ-な・す     【さ寝す】 (動サ四) (「なす」は「ぬ(寝)」の尊敬語) おやすみになる。ねていらっしゃる。「娘子(オトメ)らが―・す板戸を押し開き/万葉 804」 さぬ
  • し-な・す     【為成す】 (動サ四) ある状態になす。作りなす。「水の流れもをかしう―・したり/源氏(松風)」 しなしたり
  • すみ-な・す     [3] [0] 【住(み)成す】 (動サ五 [四] ) (1) そこを住居とする。すまう。「長年―・した家」 (2) (上に修飾句を伴って)…という様子で住む。「いとのどかに心にくく―・し給へり/源氏(夕顔)」
  • つくり-な・す     【作り成す】 (動サ四) ある状態に作りあげる。「心のままならず―・せるは見る目も苦しく/徒然 10」
  • とり-な・す     [3] [0] 【取(り)成す・執(り)成す】 (動サ五 [四] ) (1) もめごとの中に立って,仲直りをさせる。仲裁する。「両者の間を―・す」 (2) なだめて機嫌よくさせる。その場をうまくはからう。「なんとかあなたから―・していただけませんか」 (3) 手に取ってかまえる。別の物のようにして手に持つ。「神仏助け給へと念じて,大刀を桙(ホコ)のやうに―・して/宇治拾遺