あれ 意味
- 【阿礼】
〔動詞「ある(生)」の名詞形か〕
神霊の出現の縁となる物。榊(サカキ)の木など。綾絹(アヤギヌ)や鈴などを飾りつけて使う。賀茂社や松尾社のものが知られている。
- 【吾・我】
一人称。私。われ。
「枕(マ)かむとは―はすれどさ寝むとは―は思へど/古事記(中)」
〔中古以降は,この語の代わりに「われ」が用いられるようになる〕
――かにもあらず
自他の区別がつかない。我を忘れて茫然(ボウゼン)とするさま。
「立ち出づるほどの心地―ず,現ともおぼえで/更級」
――にもあらず
「あれかにもあらず」に同じ。
「ただ急がしに出だしつれば,―ぬここちすれど/枕草子 184」
- 【彼】
(1)遠称の指示代名詞。(ア)事物や人を指し示す。
「―はだれだろう」「―が駅へ行く道です」(イ)時や事柄を指し示す。「―からずっと立ち通しだ」「―は三年前のことだ」「―くらい何でもない」(ウ)場所を指し示す。「―に見え候,粟津の松原と申す/平家 9」
(2)三人称。同等以下の人を親しみをこめて指し示す。
「―には苦労ばかりかけた」「―は達者で暮らしているかな」
(3)〔中世語〕
中称の指示代名詞。事物や人・場所を指し示す。それ。その人。そこ。
「誰そ,―きけ/平家 3」
- 〔代名詞「あれ」と同源〕
驚いたり,不審に思ったりした時に発する語。あら。あれっ。
「―,ここに置いた本はどこだ」「―,変だなあ」
- 【荒れ】
(1)あれること。特に天候などがあれること。あらし。多く,他の語と複合して用いられる。
「―模様」「この―にまあ,何処へお出ででございましたね/魔風恋風(天外)」
(2)皮膚のきめがあらくなること。
「肌の―」
- あれ-あれ [1] [0] (感) 驚いたり,あきれたりした時に発する語。「―,こんなに汚して」
- あれあれ 驚いたり,あきれたりした時に発する語。 「―,こんなに汚して」
- あれよ-あれよ [1] - [1] (連語) 事の意外ななりゆきに驚いたり心配したりするさまを表す語。「―という間に車は走り去った」
- あれい 【亜鈴・唖鈴】 体操用具。鉄製または木製の棒の両端に重い球を付けたもの。一対一組。主に上半身の筋肉を鍛えるのに用いる。ダンベル。
- あれた 【荒れた】 desolate; neglected;dilapidated<house> ; chapped<hands> .
- あれち 【荒地】 〔原題 The Waste Land〕 = S =エリオットの長詩。1922年刊。五部より成る。多くの神話や古典からの引用をちりばめ,現代生活の不毛を象徴的に描く。 ; 【荒れ地】 (1)岩石などが多く耕作に適しない土地。 「山間の―」 (2)耕作しないために,荒れている土地。
- あれっ あれまあ; あれ
- あれつ 【あ列・ア列】 ⇒あ段(ダン)
- あれで あれでも
- あれに 〔代名詞「あれ」に助詞「に」が付いたもの。中世後期の語〕 二人称。あなた。お前様。 「―と雑談申さうよりは御子息と雑談申たいぞ/蒙求抄 1」
- あれの 【荒れ野】 草が生い繁って荒れた野。あらの。
- あれば 【荒れ場】 (1)荒れた土地。荒れ地。 (2)歌舞伎で,大立ち回りや荒々しい怒りの表現の場面。修羅(シユラ)場。
- あれら 【彼等】 三人称。あの者たち。かれら。 「―も世の中にあるにや,なきにや/宇津保(国譲上)」
- あれる 【荒れる】 (1)風雨や波が激しくなる。天候が穏やかでなくなる。 「台風の影響で海も山も―・れそうだ」 (2)損なわれた状態になる。荒廃する。 「住む人もなく,―・れた家」「肌が―・れる」 (3)気持ちや生活に穏やかさやうるおいがなくなる。すさむ。 「生活が―・れる」「芸が―・れる」 (4)乱暴な行動をする。また,あばれる。 「酔って―・れる」「手負イ鹿ガ―・レル/ヘボン」
- あれ性 荒れ性
例文
- もう2、3分あれば、準備ができますよ。
- 何をするのであれ、必ずやり遂げなさい。
- 私にお金があれば買うことができるのに。
- 綺麗でさえあればどんな花でもいいです。
- もっと彼女と話す時間があればいいのに。
- あれ?いつの間に雨が降ってたんだろう。
- 欲しいものがあれば遠慮なく言いなさい。
- 私のアドバイスが必要とあれば、喜んで。
- 春に咲く花もあれば、秋に咲く花もある。
- あれほど金を持ちながら彼は幸福でない。