あい 意味
- 【合(い)】
名詞の下に付いて,接尾語的に用いる。
(1)「ようす」「ぐあい」などの意を表す。
「色―」「肌―」
(2)意味をぼかして,婉曲(エンキヨク)な表現にする。
「意味―」「義理―」
(3)互いにその動作をする意を表す。
「にらみ―」「果し―」
- 【埃】
(1)土ぼこり。ちり。
(2)数の単位。塵(ジン)の一〇分の一。一の一〇〇億分の一。[塵劫記]
- 【愛】
(1)対象をかけがえのないものと認め,それに引き付けられる心の動+もっと...き。また,その気持ちの表れ。(ア)相手をいつくしむ心。相手のために良かれと願う心。
「子への―」「―を注ぐ」「―の手をさしのべる」(イ)異性に対して抱く思慕の情。恋。「―が芽生える」「―を告げる」「―をはぐくむ」(ウ)何事にもまして,大切にしたいと思う気持ち。「学問に対する―」
(2)キリスト教で,神が人類を限りなく深くいつくしむこと。
→アガペー
(3)〔仏〕 人や物にとらわれ,執着すること。むさぼり求めること。渇愛。
(4)他人に好ましい印象を与える容貌や振る舞い。あいそ。あいきょう。
「阿呆口たたけば,夫が―に為つて/滑稽本・浮世風呂 4」
――に愛持・つ
かわいい上にもかわいい。愛に愛らし。
「裾に前垂ほやほやと―・つ鮎の鮓/浄瑠璃・千本桜」
- 【相】
〔「あい(合)」と同源〕
※一※ (接頭)
(1)名詞に付いて,「同じ」という意を表す。
「―弟子」「―部屋」
(2)動詞に付いて,互いに,ともに,の意を表す。
「―対する」「―語らう」
(3)動詞に付いて,語調を整え,また意味を強める。
「婚儀が―調いました」「この結末はいかが―成るか」
※二※ (名)
(1)二人が互いに槌(ツチ)で物を打つこと。あいづち。[和名抄]
(2)仲間。同類。ぐる。
「むむ,扨は―ぢやの/浄瑠璃・吉野都女楠」
- 【藍】
(1)タデ科の一年草。インドシナ原産。古く,中国を経て日本に渡来。高さ6,70センチメートルになり,秋に薄紅色の小花をつけ,黒褐色の痩果(ソウカ)を結ぶ。藍染めの染料をとるため,古くから各地で栽培されていた。タデアイ。
(2){(1)}の葉からとる染料。主成分,インジゴ。現在では工業的に合成され,天然のものは少ない。
→藍染め
(3)「藍色(アイイロ)」に同じ。
(4)「藍蝋(アイロウ)」の略。
- 【間】
(1)「間狂言(アイキヨウゲン)」の略。
(2)「間駒(アイゴマ)」の略。
「―を打つ」
(3)「あいの手」の略。
(4)物と物との間。あわい。
「此の鹿の目の―の/宇治拾遺 7」
(5)人と人との間柄。仲。
「二人ノ―ガ悪ウゴザル/日葡」
(6)杯をやりとりし合っている二人の中に入って,第三者が杯を受けて返すこと。
(7)「間(アイ)の宿(シユク)」の略。
- 呼ばれたときに答える語。はい。
「―,国は阿波の徳島でござります/浄瑠璃・阿波の鳴門」
例文
もっと例文: 次へ>
- やつらはあいつを長いこと外で待たせた。
- あいつは話の途中で電話を切りやがった。
- あいつのことを好きなやつは誰もいない。
- にわか雨にあい、私はずぶぬれになった。
- 彼女はゆうだちにあいずぶぬれになった。
関連用語
あい-: 【相携えて行く】 go together.~並んで立つ stand side by side.
あい-あい: [0] 【藹藹】 (ト|タル) [文] 形動タリ (1) なごやかなさま。穏やかなさま。「和気―」「春霞―たる和楽の天地/火の柱(尚江)」 (2) 草木が盛んに茂るさま。「―たる山松皓皓たる白壁/佳人之奇遇(散士)」
あいあい: 【哀哀】 深く悲しむさま。あわれなさま。 「―たる情自然に発す/欺かざるの記(独歩)」 ; 【藹藹】 (1)なごやかなさま。穏やかなさま。 「和気―」「春霞―たる和楽の天地/火の柱(尚江)」 (2)草木が盛んに茂るさま。 「―たる山松皓皓たる白壁/佳人之奇遇(散士)」 ; 【靄靄】 (1)雲や靄(モヤ)が集まりたなびくさま。 「―たる堤上の桜花」 (2)なごやかな
あいあい-かご: アヒアヒ― [3] 【相合(い)駕籠】 一つの駕籠に二人が相乗りすること。男女の場合にいうことが多い。あいかご。
あいあい-がさ: アヒアヒ― [5] 【相合(い)傘】 一本の傘に,男女が二人一緒に入ること。相傘。
わき-あいあい: [1] 【和気靄靄】 (ト|タル) [文] 形動タリ うちとけたなごやかな気分が満ちているさま。「―とした雰囲気」
あいえ: 【藍絵】 (1)江戸末期の浮世絵版画の一。藍の濃淡を主として,時に紅や黄を少量使ったもの。葛飾(カツシカ)北斎の風景画,歌川国貞の美人画などに見られる。藍摺(アイズ)り。 (2)陶磁器の呉須(ゴス)の染め付け模様。
あいか: 【哀歌】 悲しい気持ちを表した詩歌。エレジー。
あいき: 【愛機】 使い慣れて,大切にしている写真機などの機器。また,愛用の飛行機。 ; 【噯気】 おくび。げっぷ。 ; 【愛器】 気に入って大切に使っている楽器・器具。
あいぎ: 【愛妓】 ひいきにしてかわいがっている芸妓。 ; 【間着・合(い)着】 (1)「間服(アイフク)」に同じ。 (2)上着と下着の間に着る衣服。特に,江戸時代,女性が打掛のすぐ下に着た小袖。
あいこ: 【愛顧】 ひいきにすること。目をかけること。多く「御愛顧」の形で,目をかけられる側が用いる。 「永年の御―に感謝いたします」「雲野通路の名は益々世上の―する所とはなりぬ/もしや草紙(桜痴)」 ; 〔「相子」とも書く〕 (1)互いに,勝ち負けのないこと。 「じゃんけんぽん,―でしょ」 (2)双方に損得・優劣のなくなった状態。 「これでお―だ」
あいご: 【愛護】 (1)かわいがって,大事にすること。 「動物―週間」「余が女を―せざるはなし/花柳春話(純一郎)」 (2)〔「愛護の若」の主人公の髪形から〕 歌舞伎の稚児役のつける鬘(カツラ)。 ; 【相碁】 同程度の技量の人どうしの打つ碁。 ; 【愛語】 〔仏〕 〔梵 priya-vāditā-saṃgraha〕 四摂法(シシヨウボウ)の一。仏道に導くため,親しみの気持ち
あいさ: 【秋沙】 カモ目カモ科アイサ族の総称。くちばしは細長く,先がかぎ状に曲がる。潜水が巧みで,魚や水生昆虫を捕食する。日本にはウミアイサ・カワアイサ・ミコアイサの三種が冬鳥として渡来する。カワアイサ・ミコアイサは北海道で少数が繁殖する。アイサガモ。アキサ。アキサガモ。
あいざ: 【間座】 「狂言座(キヨウゲンザ)」に同じ。
あいし: 【愛子】 愛児。 「我等が―のひとり姫/幸若・大臣」 ; 【哀詩】 悲しい気持ちをうたった詩。 ; 【哀史】 悲しい出来事をつづった記録。 「女工―」 ; 【間紙】 ⇒あいがみ(間紙)