あき-の-か 意味
- [1]
【秋の蚊】
秋になっても生き残っている蚊。[季]秋。《くはれもす八雲旧居の―に/虚子》
関連用語
か-の: [1] 【彼】 ■一■ (連体) (■三■の一語化したもの) それまでの話とは関係ないが,話し手・聞き手ともに知っている事物をさす語。あの。周知の。「―芭蕉翁の名句」「―有名な」 ■二■ (代) (■三■から転じた語。近世語) あからさまに言いにくい物や人をさす語。 (1) 遠称の指示代名詞。あれ。例のもの。例のこと。「脇差をもどせば茶屋は―を出し/柳多留(初)」 (2) 三人称
の-か: (連語) (助詞「の」に疑問の助詞「か」が付いたもの) (1) 疑問詞ととともに用いられ,原因・理由に対する疑いを表す。「なぜおこられる―わからない」 (2) 文末に用いられ,問いただしたり,自分に言い聞かせたりする意を表す。「彼も一緒に行く―」「いつ来る―」
あきぎり-の: 【秋霧の】 (枕詞) 「立つ」「晴る」「まがき」にかかる。「―晴るる時なき心には/古今(恋二)」「―立つたび衣置きてみよ/新古今(離別)」
あきはぎ-の: 【秋萩の】 (枕詞) 枝がしなやかであるところから「しなふ」に,花の色が変わりやすいところから「うつる」にかかる。「―しなひにあるらむ妹が姿を/万葉 2284」「―うつりもゆくか人の心の/古今(恋五)」
あきやま-の: 【秋山の】 (枕詞) 秋の山が紅葉するところから,「したふ(=赤ク色ヅク)」「色なつかし」にかかる。「―したへる妹/万葉 217」「―色なつかしき/万葉 3234」
あき-の-おうぎ: ―アフギ [1] 【秋の扇】 (1) 「秋扇(アキオウギ)」に同じ。 [季] 秋。 (2) (漢の成帝の宮女班婕妤(ハンシヨウヨ)が君寵(クンチヨウ)のおとろえた自分の身を秋の扇にたとえて詩に詠んだという故事から) 相手の男から顧みられなくなった女性の身。団雪(ダンセツ)の扇。
あき-の-かた: 【明きの方】 「恵方(エホウ)」に同じ。
あき-の-くれ: [1] 【秋の暮れ】 (1) 秋の夕暮れ。 [季] 秋。《枯枝に烏のとまりけり―/芭蕉》 (2) 秋の終わりごろ。晩秋。 暮れの秋
あき-の-こえ: ―コヱ [1] [1] - [1] 【秋の声】 秋の気配。風の音,水の音,鳥の鳴き声などから受ける物寂しい秋の感じ。秋声(シユウセイ)。 [季] 秋。《帛を裂く琵琶の流や―/蕪村》
あき-の-しも: [1] [1] - [2] 【秋の霜】 (1) 晩秋に置く霜。秋しも。 [季] 秋。《手にとらば消ん涙ぞあつき―/芭蕉》 (2) 白髪。「かぞふれば四十(ヨソジ)あまりの―/続拾遺(雑秋)」 (3) (秋霜(シユウソウ)を訓読した語) するどい剣。鋭利な剣。「―の下に消えはてさせ給ひぬる御事は/太平記 18」
あき-の-しらべ: 【秋の調べ】 雅楽の箏(ソウ)の調子の一。律の調子。平調(ヒヨウジヨウ)。「―に弾(ヒ)きならし給ふ/宇津保(楼上・下)」
あき-の-じもく: ―ヂモク 【秋の除目】 (秋に行われたところからいう) 「司召(ツカサメシ)の除目」のこと。 春の除目
あき-の-せみ: [1] 【秋の蝉】 (1) 秋になってから鳴く蝉。秋蝉(アキゼミ)。 (2) 秋になっても鳴いている蝉。 [季] 秋。
あき-の-そら: [1] [1] - [1] 【秋の空】 (1) 「秋空(アキゾラ)」に同じ。 [季] 秋。《上行くと下来る雲や―/凡兆》 (2) 秋の空は変わりやすいことから,人の心の変わりやすいこと,特に異性の心の変わりやすさをいう。「男心(女心)と―」
あき-の-ちぎり: 【秋の契り】 (1) 秋に男女が会う約束。七夕に牽牛(ケンギユウ)・織女の二星が会うことにいう。「天の川―の深ければ/続後拾遺(秋上)」 (2) (「秋」に「飽き」の意をかけて) 飽きてきた男女の間柄。「閨(ネヤ)の扇の色異に互ひに―とは/謡曲・夕顔」