あずま-くだり 意味
- アヅマ― [4]
【東下り】
昔,京都から東国へ行くこと。特に中世では,鎌倉へ行くこと。海道下り。
関連用語
あずまくだり: 【東下り】 昔,京都から東国へ行くこと。特に中世では,鎌倉へ行くこと。海道下り。
なりひらあずまくだり: 【業平東下り】 在原業平の東国への下向。「伊勢物語」にある伝説に基づく。文芸作品の題材や画題にされる。
なりひら-あずまくだり: ―アヅマ― 【業平東下り】 在原業平の東国への下向。「伊勢物語」にある伝説に基づく。文芸作品の題材や画題にされる。
あずま: 【吾妻・吾嬬】 私の妻。わが妻。 「―はやと詔りたまひき/古事記(中)」 ; 【東・吾妻・吾嬬】 (1)都の東方にある諸国,また地方。東国。古くは,逢坂(オウサカ)の関より東の諸国の総称。奈良時代には信濃・遠江(トオトウミ)より東の諸国をいい,のちには箱根より東,特に関東地方をさしていった。 (2)中世に,京都からみて,鎌倉または鎌倉幕府をさしていった語。 「峰殿の御しうと,―
くだり: 【行】 〔「下(クダ)り」と同源〕 ※一※ ◎ (名) (1)文章の縦(タテ)の行(ギヨウ)。 「―の程,はじざまにすぢかひて/源氏(常夏)」 (2)(着物の)縦の線。 「手本(タモト)の―まよひ来にけり/万葉 3453」 ※二※ (接尾) 助数詞。文章の行(ギヨウ)を数えるのに用いる。 「ただ三―ばかりに,文字ずくなにこのましくぞ書き給へる/源氏(梅枝)」 ; 【領・
あずまうた: 【東歌】 万葉集(巻一四)や古今集(巻二〇)などに載っている,東国地方でよまれた和歌。万葉集のものは,東国方言を多く含む。
あずまうど: 【東人】 「あずまびと」の転。[色葉字類抄]
あずまえ: 【東絵】 「吾妻錦絵」に同じ。
あずまおり: 【東折り】 「東絡(アズマカラ)げ」に同じ。 「布の小袖に―し/平家 8」
あずまぎく: 【東菊・吾妻菊】 (1)キク科の多年草。本州中部以北に自生。高さ30センチメートル,葉はへら状で茎の下部に密につく。全体に短毛がある。四,五月頃茎頂に径3センチメートルほどの頭花を一輪つける。周囲の舌状花は淡紫色,中央の管状花は黄色。﹝季﹞春。 (2)ミヤコワスレの別名。
あずまぎぬ: 【東絹】 東国で産した絹織物。 「あららかなる―どもを/源氏(東屋)」
あずまげた: 【東下駄】 畳表をつけた婦人用のげた。浅い爪皮(ツマカワ)をつけて雨の時にも用いる。
あずまごと: 【東琴】 「和琴(ワゴン)」に同じ。 「嫗は昔―をこそは,こともなく弾き侍りしかど/源氏(手習)」
あずまじ: 【東路】 (1)京都から東国に向かう街道。東海道・東山道をいう。 (2)東国地方。東国。 「―の手児の呼坂越えがねて/万葉 3442」
あずまじし: 【吾妻獅子】 地歌の曲名。手事物。天明・寛政年間(1781-1801)峰崎勾当(コウトウ)作曲。業平東下りを歌い出しに,男女の恋を獅子舞に仮託した内容。