あだ-な・す 意味
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【仇なす】
(連語)
敵対したり害を与えたりする。あだをなす。「主君に―・す不忠者」
関連用語
あだ-な: [0] 【渾名・綽名】 (名)スル (「あだ」は他・別の意) (1) 本名のほかに,その人の容姿・性行などの特徴をとらえてつけた別の名前。愛称や蔑称としてつけた名。ニックネーム。「―をつける」 (2) 別の名で呼ばれること。「南海の竜と―される男」
あだ・す: (動サ四) 荒らす。他の動詞の連用形の下に付いて,その動作をはげしくする意に用いる。「天雲をほろに踏み―・し鳴る神も/万葉 4235」
あだし-な: 【徒し名】 浮き名。艶聞(エンブン)。「世に広がりし―を/浄瑠璃・今宮心中(下)」
あだ-な・い: (形) [文] ク あだな・し (中世後期から近世へかけての語) (1) (「あだ(徒)」に接尾語「ない」の付いた形) はかない。「人間と申す者は…稲妻の光よりなほ―・いものにて/狂言・呂蓮」 (2) (「あどない」の転) 無邪気である。「女心の―・く,今の仏勅に泪(ナミダ)を流し/浮世草子・新色五巻書」
あや-な・す: [3] 【綾なす・彩なす】 (動サ五 [四] ) (1) 美しい模様や色で飾る。「もみじが―・す秋の山々」 (2) うまく扱う。うまく操る。「自分の思ふやうに良人を―・して行けないのは/明暗(漱石)」
いい-な・す: イヒ― [3] 【言い做す】 (動サ五 [四] ) (1) 事実でないことを,事実であるかのように言う。「自分には責任がないかのように―・す」 (2) とりなす。「さまざまに―・して機嫌をとる」 (3) あえて言う。ことさらに言う。「はかなく―・させ給へるさまの,いふよしなき心地すれど/源氏(賢木)」
うち-な・す: 【打ち鳴す】 (動サ四) (「なす」は「ならす」の古語) うちならす。「時守の―・す鼓よみみれば/万葉 2641」
うみ-な・す: 【生み成す】 (動サ四) 新しく作り出す。生成する。「国土(クニ)を―・さむと以為(オモ)ふ/古事記(上)」
おもい-な・す: オモヒ― 【思ひ做す】 (動サ四) (1) …だと考える。そのように自分から思う。「その男,身を要なき物に―・して/伊勢 9」 (2) (推測の表現とともに用いられて)推定して決める。「更に浅くはあらじと―・し給へ/源氏(帚木)」
おり-な・す: [3] 【織(り)成す】 (動サ五 [四] ) (「なす」は強調の接尾語) (1) 糸で織る。美しい模様に織りあげる。「錦―・す秋の紅葉」 (2) 様々なものを組み合わせて描きだす。「下町の男女が―・す人間模様」
かき-な・す: 【掻き鳴す】 (動サ四) (1) 音を立ててかきまわす。「塩こをろこをろに―・し/古事記(上)」 (2) 弦楽器を弾き鳴らす。かきならす。「秋風に―・す琴の声にさへ/古今(恋二)」
さ-な・す: 【さ寝す】 (動サ四) (「なす」は「ぬ(寝)」の尊敬語) おやすみになる。ねていらっしゃる。「娘子(オトメ)らが―・す板戸を押し開き/万葉 804」 さぬ
し-な・す: 【為成す】 (動サ四) ある状態になす。作りなす。「水の流れもをかしう―・したり/源氏(松風)」 しなしたり
すみ-な・す: [3] [0] 【住(み)成す】 (動サ五 [四] ) (1) そこを住居とする。すまう。「長年―・した家」 (2) (上に修飾句を伴って)…という様子で住む。「いとのどかに心にくく―・し給へり/源氏(夕顔)」
つくり-な・す: 【作り成す】 (動サ四) ある状態に作りあげる。「心のままならず―・せるは見る目も苦しく/徒然 10」