あとはかなし 意味

発音を聞く:
  • (1)痕跡(コンセキ)がない。行方を知る手がかりがない。
    「たづねきこえ給へど―・くて/源氏(若紫)」
    (2)頼りない。心細い。
    「いと―・き心ちして/源氏(玉鬘)」

関連用語

        はかなし:    【果無し・果敢無し】 ⇒はかない
        はかなし-ごと:     【果無し事】 特に取り立てていうほどでもないこと。とりとめのないこと。はかなごと。「今宵は少しうちとけて―なども言ふ/源氏(竹河)」
        はかなしごと:    【果無し事】 特に取り立てていうほどでもないこと。とりとめのないこと。はかなごと。 「今宵は少しうちとけて―なども言ふ/源氏(竹河)」
        ものはかなし:    【物果無し】 なんとなくたよりない。 「わが身はか弱く―・き有様にて/源氏(桐壺)」
        あとはん:    【後版】 「後刷(アトズ)り」に同じ。
        はかな:    【果無・果敢無・儚】 形容詞「はかなし」の語幹。 「夢をはかなみまどろめばいや―にもなりまさるかな/古今(恋三)」
        あと-はか-な・し:    (形ク) (1) 痕跡(コンセキ)がない。行方を知る手がかりがない。「たづねきこえ給へど―・くて/源氏(若紫)」 (2) 頼りない。心細い。「いと―・き心ちして/源氏(玉鬘)」
        かなし:    【仮名詩】 俳諧用語。漢詩の五言律・七言律などの形式にならい,国語で綴(ツヅ)った詩。各務支考(カガミシコウ)の創意といわれ,五十音図の横列によって仮名の押韻(オウイン)(脚韻)を試みた。蕪村の「春風馬堤曲」もその一つ。和詩。
        あとなし:    【跡無し】 (1)痕跡(コンセキ)がない。あとかたもない。 「漕ぎ去(イ)にし船の―・きごとし/万葉 351」 (2)むなしい。はかない。 「我(ア)が恋ふる―・き恋の止まなくも怪し/万葉 2385」 (3)人の訪れることがない。 「―・き里をうづむ白雪/秋篠月清集」 (4)根拠がない。事実無根だ。 「―・き事にはあらざめりとて/徒然 50」
        あとなし-ごと:     【跡無し事】 (1) 根拠のないこと。とりとめのないこと。「吹く風の―とけなすものもあり/おらが春」 (2) 先例のないことの意か。一説に,{ (1) }と同義とも。「朕(ワレ),王(オオキミ)・卿(マエツキミ)に問ふに―を以てす/日本書紀(天武訓)」
        其とはなしに:    其となしに; 余所乍ら; 其れとなしに; 余所ながら; 其れとはなしに; 其れと無く; 其と無く; 其れと無しに; それと無しに; 其れとなく; 其とは無しに; 間接的; 其となく; 暗に; 其れとは無しに
        はかない:    【果無い・果敢無い・儚い】 (1)消えてなくなりやすい。もろくて長続きしない。 「人生は―・い」「―・い命」「―・い恋」 (2)不確かであてにならない。実現の可能性が乏しい。 「―・い希望をいだく」 (3)何のかいもない。無益だ。 「行く水に数書くよりも―・きは思はぬ人を思ふなりけり/古今(恋一)」 (4)大したものでない。取り立てるほどのものでない。 「をかしき事も世の―・き
        はかなき:    はかない
        はかなぎ:    【墓薙】 盂蘭盆(ウラボン)に墓を掃除すること。
        はかなごと:    【果無事】 「はかなしごと」に同じ。 「かかる身をもちて,なぞこの―は/宇津保(菊の宴)」

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