あや-ぬの 意味
関連用語
あやぬの: 【綾布・文布】 「倭文(シズ)」に同じ。
ぬの: 【布】 (1)織物の総称。古くは,絹に対して,麻・葛(クズ)・苧(カラムシ)など植物の繊維で織ったものをさし,のち木綿を含めていうようになった。さらにのちには,絹をも含めて織物の総称となった。 (2)建築で,平ら・水平・横などの意を表す。 「―石」「―羽目」「―丸太」「―基礎」
あや: 【漢】 古代の姓氏の一。中国からの渡来系氏族で,東漢(ヤマトノアヤ)・西漢(カワチノアヤ)の二氏があった。 ; 【文・綾】 (1)物の表面に表れたいろいろの形・色合い。模様。特に,斜交する線によって表された模様をいう。 「―を描く」 (2)斜めに交わること。また,そういう模様。 (3)言葉や文章の飾った言い回し。表現上の技巧。 「文章の―」 (4)物事の入り組んだ仕組み。すじ
あさ-ぬの: [0] 【麻布】 麻糸で織った布。
あて-ぬの: [0] 【当て布】 (1) 衣服の裏に,補強のためあてる布。 (2) 物をかつぐ時に,肩にあてる布。 (3) アイロンをかける時,衣服などの上にあてる布。
あら-ぬの: [0] 【粗布】 織り目のあらい粗末な布。
かち-ぬの: 【褐布】 褐色(カチイロ)に染めた布。かつて播磨国飾磨(シカマ)郡産のものが有名であった。「飾磨なる市女がもてる―の/夫木 33」
きぬの: 【生布】 織ったままの布。まだ練ったりさらしたりしていない織物。
き-ぬの: [1] 【生布】 織ったままの布。まだ練ったりさらしたりしていない織物。
くず-ぬの: [2] 【葛布】 くずふ
くち-ぬの: [0] 【口布】 洋裁で,切り込みを入れて作るポケットのあき口に用いる布。口切(クチギレ)。
こし-ぬの: [0] 【腰布】 腰にまとう布。
しな-ぬの: [0] 【科布】 シナノキなどの樹皮の繊維で製した糸を使って織った赤褐色の粗布。労働着・蚊帳(カヤ)などに用いられた。まだぬの。かふ。
たく-ぬの: 【栲布】 「たふ(太布)」に同じ。「いかなればこひにむさるる―の/夫木 33」
たれ-ぬの: 【垂れ布】 壁の代わりに掛けて,垂らした布。とばり。「―を引き開て/今昔 28」