あらぬさま 意味

発音を聞く:
  • 【有らぬ様】
    (1)これまでとは変わったようす。違ったふう。
    「御たたう紙に,いたう―に書きかへ給ひて/源氏(夕顔)」
    (2)望ましくないようす。
    「―なるよそほひに罷成て/平家 7」

例文

  1. (音読原文) 尼ぜ御申の事、 浄観寺殿すぐれし強者(もさ)におはしまつれど、ひととせの浪の上のさわぎの折、勢い足らざれば、のがすまじい船を取にがいて、果々は、あらぬさまにおのれ落さすらへ給ひぬる。

関連用語

        あらぬ-さま:     【有らぬ様】 (連語) (1) これまでとは変わったようす。違ったふう。「御たたう紙に,いたう―に書きかへ給ひて/源氏(夕顔)」 (2) 望ましくないようす。「―なるよそほひに罷成て/平家 7」
        あらぬ:    〔動詞「ある」に打ち消しの助動詞「ぬ」が付いたもの〕 (1)違っている。見当違いの。 「―方向に目をやる」 (2)あってはならぬ。常識はずれの。 「―ことを口走る」 (3)思いがけない。意外な。 「―うわさをたてられる」「―疑いをかけられる」
        ぬさ:    【幣】 (1)神に捧げる供え物。また,祓(ハラエ)の料とするもの。古くは麻・木綿(ユウ)などを用い,のちには織った布や紙を用いた。みてぐら。にぎて,幣帛(ヘイハク)。御幣(ゴヘイ)。 「このたびは―もとりあへず手向山紅葉の錦神のまにまに/古今(羇旅)」 (2)贈り物。特に,旅立ちのときの贈り物。 「上下いろいろの―多かりし中に/増鏡(新島守)」
        あらぬか:    【粗糠】 もみがら。もみぬか。あら。[和名抄]
        あらぬの:    【粗布】 織り目のあらい粗末な布。
        あらぬもの:    そうでないもの。別のもの。異なるもの。 「暗うなりて,物くはせたれどくはねば,―に言ひなしてやみぬる/枕草子 9」
        あらぬよ:    【有らぬ世】 別の世界。また,あの世。後世(ゴセ)。 「―に生れたらむ人は/源氏(手習)」
        あらぬり:    【荒塗(り)・粗塗(り)】 壁を塗るとき,最初にあらく下塗りすること。また,その塗り方。あらうち。
        あらぬ事:    一驚; 驚き; 卒爾; 有らぬ事; 喫驚; 驚がく; 愕き; 驚愕; 意表; 率爾; 吃驚
        あらぬ-おもい:    ―オモヒ 【有らぬ思い】 (連語) 思ってはならないのに,おさえることのできない思い。「月はただむかふばかりのながめかな心のうちの―に/風雅(恋一)」
        あらぬ-もの:    (連語) そうでないもの。別のもの。異なるもの。「暗うなりて,物くはせたれどくはねば,―に言ひなしてやみぬる/枕草子 9」
        あらぬ-よ:     【有らぬ世】 (連語) 別の世界。また,あの世。後世(ゴセ)。「―に生れたらむ人は/源氏(手習)」
        さあらぬ:    【然有らぬ】 なにげない。なにくわぬ。さらぬ。 「―体(テイ)に答ふるを聞ながらも/鉄仮面(涙香)」
        さ-あらぬ:     【然有らぬ】 (連語) なにげない。なにくわぬ。さらぬ。「―体(テイ)に答ふるを聞ながらも/鉄仮面(涙香)」
        あらぬおもい:    【有らぬ思い】 思ってはならないのに,おさえることのできない思い。 「月はただむかふばかりのながめかな心のうちの―に/風雅(恋一)」

隣接する単語

  1. "あらにこのはらえ" 意味
  2. "あらにこ-の-はらえ" 意味
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