あり 意味
- 【在り・有り】
〔動詞「ある」の連用形から〕
あること。存在すること。多く「ありの…」の形で用いられる。
→ありのまま
→ありのすさび
→ありのことごと
- 【有り・在り】
⇒ある
- 【蟻】
(1)膜翅目アリ科の昆虫。体は頭・胸・腹の三部に分けられ,胸部と腹部の間が細くくびれている。大部分は2~10ミリメートル。体色は黒か赤褐色。女王アリを中心に雄アリ・働きアリ(不完全な雌)が地中や朽ち木に巣を作り,多数で社会生活を営む。糖分を含む食物を好+もっと...む。全世界に分布し,種類が多い。﹝季﹞夏。
(2)建築で,鳩尾状(逆三角形)に広がった形の名称。木材の端に作って継ぎ手・仕口(シクチ)などに用いる。
――穴を出(イ)ず
冬の間穴にこもっていた蟻が,春になって地上に出る。﹝季﹞春。
――の穴から堤(ツツミ)も崩(クズ)れる
〔韓非子(喩老)〕
ささいなことでも油断すると,大きな災いを招くことがあるというたとえ。千丈(センジヨウ)の堤も蟻の穴より崩れる。
――の甘きにつくが如(ゴト)し
利益のあるところに人が群がり集まることのたとえ。
――の思いも天に=届く(=登る)
たとえ微力であっても,一心に願えば望みが達成されることのたとえ。
――の熊野(クマノ)参り
大勢の人が列をなして,ぞろぞろ歩くさまのたとえ。
――の這(ハ)い出る隙(スキ)もない
ほんの少しのすき間もないほど警戒が厳重である。
例文
もっと例文: 次へ>
- 本日は御搭乗頂きありがとうございます。
- やりがいがあり、学ぶことが多いのです。
- とても美しい風景がいくつかありました。
- この町を観光できるツアーがありますか。
- あの高いビルの後ろに図書館があります。
関連用語
あり-あり: (感) (1) 蹴鞠(ケマリ)の時の掛け声。「小鬢に汗を流しつつ,―と言へども当らねば/仮名草子・竹斎」 (2) (「有り有り」の意から) 酒を勧められてまだ残っているからと辞退する時の語。「おつと―/洒落本・甲駅新話」
ありあり: 【有り有り・在り在り】 (1)ある状態がはっきりと外に現れているさま。 「弱点が―(と)わかる」「ネチネチした気性が―と知れる/社会百面相(魯庵)」 (2)あたかも目の前にあるように心に感じられるさま。まざまざ。 「当時の光景が―と浮かぶ」 ; (1)蹴鞠(ケマリ)の時の掛け声。 「小鬢に汗を流しつつ,―と言へども当らねば/仮名草子・竹斎」 (2)〔「有り有り」の意から〕
ありありし: 【有り有りし・在り在りし】 (1)実際にあったとおりである。ありのままである。 「いみじう有心に心深く,大人のやうにおはすれば,―・しう,よに宣はじと思す/宇津保(楼上・下)」 (2)当然あるべきさまである。望ましい状態である。 「―・シイテイデゴザル/日葡」 (3)もっともらしい。本当らしく見える。 「―・しく云へば,若気ゆゑ実(マコト)と思ひ/信長公記」
ありありて: 【有り有りて・在り在りて】 〔動詞「あり」を重ね,それに助詞「て」が付いたもの〕 (1)引き続きこのままの状態でいて。 「―後も逢はむと/万葉 3113」 (2)長い時間がたったあとに。とどのつまり。あげくのはてに。 「―かく遥かなる国になりにたり/更級」
ありありと: まざまざ; 明に; くっきり; 生き生きと; 確と; 聢と; 在り在り; はきと; 有り有り; まざまざと; ありあり; 清に; 生き生き; はっきり; あざやかに; 活き活き
ありあり・し: 【有り有りし・在り在りし】 (形シク) (1) 実際にあったとおりである。ありのままである。「いみじう有心に心深く,大人のやうにおはすれば,―・しう,よに宣はじと思す/宇津保(楼上・下)」 (2) 当然あるべきさまである。望ましい状態である。「―・シイテイデゴザル/日葡」 (3) もっともらしい。本当らしく見える。「―・しく云へば,若気ゆゑ実(マコト)と思ひ/信長公記」
ありあり-て: 【有り有りて・在り在りて】 (副) (動詞「あり」を重ね,それに助詞「て」が付いたもの) (1) 引き続きこのままの状態でいて。「―後も逢はむと/万葉 3113」 (2) 長い時間がたったあとに。とどのつまり。あげくのはてに。「―かく遥かなる国になりにたり/更級」
ありゃ-ありゃ: [1] [0] (感) 「ありゃ」を重ねた語。あらら。あらあら。あれあれ。
あか-あり: [0] 【赤蟻】 赤黄色または黄褐色の小形のアリの俗称。きあり。
ありう: 【有り得】 ⇒ありうる
ありか: 【在り香】 〔「ありが」とも〕 (1)薫(タ)き物などの良いにおい。 「ふぢばかま草の枕ににほふなりたがぬぎおける―なるらむ/拾玉集」 (2)臭気。異臭。 「いとふ―や袖に残らん/東関紀行」 (3)わきが。体臭。 「人の身に,をのづから―などある人/乳母草子」 ; 【在り処・在り所】 物のある場所。人のいる所。 「宝物の―」「賊の―」
ありが: 【有賀】 姓氏の一。
ありく: 【歩く】 (1)あちらこちらと移動する。 「ただ空しき風にまかせて―・く/竹取」 (2)あるく。徒歩で行く。 「石階おりのぼりなどすれば,―・く人こうじて/蜻蛉(中)」 (3)訪ねる。出かける。 「よろこびに―・きなどすれば,いとあはれにうれしき心ちす/蜻蛉(中)」 (4)(多く動詞の連用形の下に付けて)月日を送る。動作を継続する。 「限なくかなしとのみおもひ―・くほどに/大和
ありげ: 【有り気】 ありそうな様子であるさま。多く名詞を受けて,その語が表す意味があるようだの意を表す。 「いわく―」「意味―に笑う」「由緒―」
ありし: 【在りし】 〔「し」は過去の助動詞「き」の連体形。連体詞的に用いられる〕 (1)以前の。先の。昔の。 「一の菴(イオリ)をむすぶ。これを,―すまひにならぶるに,十分が一なり/方丈記」 (2)生前の。 「―妻に似たらん人をと思て/宇治拾遺 9」