あわれぶ 意味
- 【哀れぶ・憐れぶ】
※一※ (動バ四)
「あわれむ」に同じ。
「霞を―・び,露をかなしぶ心/古今(仮名序)」
※二※ (動バ上二)
「あわれむ」に同じ。
「手のうらにいれて光を―・びむと思へど/加茂女集」
例文
- かかわりのある女君たちに別れを告げ、紫の上の身上を心配しつつ、京を去る源氏の姿はあわれぶかい。
関連用語
あわれ: 【哀れ】 ※一※ (名・形動) (1)同情しないではいられない・こと(さま)。かわいそう。気の毒。 「―な声で泣く」「遺児の笑顔に―を催す」 (2)人から同情されるような状態にある・こと(さま)。惨め。 「―な姿を見られたくない」 〔(1)(2)は「憐れ」とも書く〕 (3)人を悲しみに沈ませるような状態にある・こと(さま)。悲哀。 「滅びゆく民族の―」 (4)しみじみとした情
あわれし: 【哀れし】 あわれである。いたわしい。 「歎きしづむ様も―・し/浮世草子・近代艶隠者」
あわれそう: 悲しそう
あわれな: 痛ましい; みじめな; 悲惨; 悲惨な; かわいそうな
あわれな人: 貧乏人; みじめな人
あわれにも: みじめに
あわれみ: 【哀れみ・憐れみ・愍れみ・憫れみ】 あわれむ気持ち。同情。慈悲。 「―を乞(コ)う」「―をかける」
あわれむ: 【哀れむ・憐れむ】 (1)かわいそうに思う。気の毒に思う。同情する。 「遺児を―・んで引き取る」「人を―・むような目で見る」 (2)慈愛の心で接する。 「―・まんと思ふ心は広けれど/金葉(雑上)」 (3)賞美する。めでる。惜しむ。《哀》「燭を背けては共に―・む深夜の月/和漢朗詠(春)」
あわれむ心: 情
あわれ・し: アハレシ 【哀れし】 (形シク) あわれである。いたわしい。「歎きしづむ様も―・し/浮世草子・近代艶隠者」
あわれ・ぶ: アハレブ 【哀れぶ・憐れぶ】 ■一■ (動バ四) 「あわれむ」に同じ。「霞を―・び,露をかなしぶ心/古今(仮名序)」 ■二■ (動バ上二) 「あわれむ」に同じ。「手のうらにいれて光を―・びむと思へど/加茂女集」
あわれ・む: アハレム [3] 【哀れむ・憐れむ】 (動マ五 [四] ) (1) かわいそうに思う。気の毒に思う。同情する。「遺児を―・んで引き取る」「人を―・むような目で見る」 (2) 慈愛の心で接する。「―・まんと思ふ心は広けれど/金葉(雑上)」 (3) 賞美する。めでる。惜しむ。《哀》「燭を背けては共に―・む深夜の月/和漢朗詠(春)」
ものあわれ: 【物哀れ】 なんとなくあわれを感じる・こと(さま)。 「―な季節」「はるけき野辺を分け入り給ふより,いと―なり/源氏(賢木)」
もの-あわれ: ―アハレ [3] 【物哀れ】 (名・形動) [文] ナリ なんとなくあわれを感じる・こと(さま)。「―な季節」「はるけき野辺を分け入り給ふより,いと―なり/源氏(賢木)」
もの-の-あわれ: ―アハレ [4] 【物の哀れ】 (1) 平安時代の文学をとらえる上での文学理念・美的理念。外界としての「もの」と感情としての「あわれ」とが一致する所に生じた,調和的な情趣の世界をとらえていう。本居宣長が指摘し,その最高の達成が源氏物語であるとした。 (2) 自然・人生・芸術などに触発されて生ずる,しみじみとした情趣や哀感。「―を知る」