あ-ゆい 意味
- ―ユヒ
【足結・脚結】
(1)上代,男子が外出や正装のとき,袴の上から膝下あたりで結ぶ紐(ヒモ)。鈴や玉をつけることもあった。あしゆい。あよい。
手結
「宮人の―の小鈴落ちにきと/古事記(下)」
(2)富士谷成章の用いた文法用語。現在の助詞・助動詞・接尾語などに相当する。
挿頭抄
関連用語
ゆい-あ・げる: ユヒ― [4] 【結(い)上げる】 (動ガ下一) [文] ガ下二 ゆひあ・ぐ (1) 結んで上の方へ上げる。「髪の毛を高く―・げる」 (2) 結び終える。「髪を島田に―・げる」
ゆい: 【結】 ※一※ ◎ (名) (1)結うこと。 「その山に標(シメ)結ひ立てて―の恥しつ/万葉 401」 (2) ①◎ 田植えや屋根替え,味噌搗(ミソツ)きなど,一時に多くの労働力を要する仕事をする際に,互いに人手を貸し合うこと。 ※二※ (接尾) 助数詞。 (1)くくり束ねたものを数えるのに用いる。 「結束ねたる文ども三―置きたり/今昔 29」 (2)銭を数えるのに用いる。
あ: (1)五十音図ア行第一段の仮名。後舌の広母音。 (2)平仮名「あ」は「安」の草体。片仮名「ア」は「阿」の行書体の偏。 ; 【唖】 話しことばが重度に障害された状態。話しことばをまったく,あるいは,ほとんど発することができない状態をいう。 ; 【足】 あし。 「―の音せず行かむ駒もが/万葉 3387」 〔多く「足掻(アガ)き」「足結(アユイ)」など,複合した形で見られる〕
あ(あ): (1) [驚き] Oh!/Good God [Heavens] !/Oh,my goodness!/Dear me! (2) [感嘆] Ah!/Oh!/O,…!/Alas! (3) [呼びかけ] (I) say. /Hello!/Look! (4) [答] Yes./No.あ,痛い! Ouch! ああそうですか Really?/Is that so?
あ-あ: [1] 【唖唖】 (副) カラスの鳴く声を表す語。「宿鴉の夢を驚かし―として林中に声あり/花間鶯(鉄腸)」
あゆい: 【足結・脚結】 (1)上代,男子が外出や正装のとき,袴の上から膝下あたりで結ぶ紐(ヒモ)。鈴や玉をつけることもあった。あしゆい。あよい。 ⇔手結(タユイ) 「宮人の―の小鈴落ちにきと/古事記(下)」 (2)富士谷成章の用いた文法用語。現在の助詞・助動詞・接尾語などに相当する。 →挿頭抄(カザシシヨウ)
いぼ-ゆい: ―ユヒ [2] 【疣結い】 縄・ひもなどの結び方。端を中に入れ,その回りをからめるようにしていぼのように突出させる。竹垣などに使う。いぼゆわい。いぼい。
かみ-ゆい: ―ユヒ [0] [3] 【髪結(い)】 髪を結うこと。また,それを職業とする人。 ――の亭主 (かせぎのよい髪結いを女房にもつと遊んで暮らせるところから) 女房の働きで養われている男。
かゆい: 【痒い】 皮膚がむずむずして,かきたいような感じだ。 「背中が―・い」「痛くも―・くもない」 ﹛派生﹜——が・る(動ラ五[四])——さ(名) ︱慣用︱ 痛し痒し 痒い所(トコロ)に手が届(トド)く 細かな点まで気が付いて配慮が行き届く。
こし-ゆい: ―ユヒ [3] 【腰結(い)】 (1) 和服・袴(ハカマ)などの紐(ヒモ)を腰のところで結ぶこと。また,その結びの部分。 (2) 男子の袴着(ハカマギ),女子の裳着(モギ)の式の時,腰紐を結ぶ役。「この御―にはかのおとどになむ御消息きこえ給ひければ/源氏(行幸)」
こゆい: 【小結】 (1)折烏帽子(オリエボシ)・侍烏帽子を着ける時,髻(モトドリ)を結って先を後ろの穴から出して結び留めた組紐。 (2)「小結烏帽子」の略。
こ-ゆい: ―ユヒ [2] 【小結】 (1) 折烏帽子(オリエボシ)・侍烏帽子を着ける時,髻(モトドリ)を結って先を後ろの穴から出して結び留めた組紐。 (2) 「小結烏帽子」の略。
しゆい: 【思惟】 (1)〔仏〕 思いはからうこと。考えること。分別すること。思考。しい。 (2)「しい(思惟)」に同じ。 「さらに出直ほして―して見て/浮雲(四迷)」
し-ゆい: [1] 【思惟】 (名)スル (1) (仏) 思いはからうこと。考えること。分別すること。思考。しい。 (2) 「しい(思惟)」に同じ。「さらに出直ほして―して見て/浮雲(四迷)」
たゆい: 【手結】 上代の装身具。玉や鈴や管に紐(ヒモ)を通して,袖を結び腕を飾ったもの。たまき。