いいとどむ 意味
- 【言ひ留む】
(1)言ってとどまらせる。言ってやめさせる。
「―・むべき方もなくて/源氏(蓬生)」
(2)言葉で言い表して後まで残す。
「心あらん人は,いかなる言の葉も―・めまほしきに/今鏡(藤波下)」
関連用語
おもいとどむ: 【思ひ止む】 (1)忘れないように心にとどめる。 「心ぼそげなめる御有様を,人よりも心ぐるしうなむ―・めらるる/寝覚 4」 (2)心に思い定める。 「この人をとまりにとも―・め侍らず/源氏(帚木)」 (3)執着する。 「世の中を―・めたる様にもおはせざりし一所を/源氏(宿木)」 (4)断念する。 「かうまでうち出で給ひつれば,え―・め給はず/源氏(浮舟)」
とどむ: 【止む・留む・停む】 ※一※ (動マ上二) 「とどめる」に同じ。 「行く舟を振り―・みかねいかばかり恋(コホ)しくありけむ/万葉 875」 ※二※ (動マ下二) ⇒とどめる
いいよどむ: 【言い淀む】 言葉がすらすらと出ないで口ごもる。 「問い詰められて―・む」
いとど: 昆虫カマドウマの別名。羽根がないので鳴かない。江戸時代,コオロギの一種とみなされた。エビコオロギ。﹝季﹞秋。《海士の屋は小海老にまじる―かな/芭蕉》 ; 〔「いといと」の転という〕 (1)いよいよ。一層。ますます。 「―ゆかしさまされど/更級」 (2)ただでさえ…なのにさらに。そうでなくてさえ。 「―鈍な奴めが茗荷を食ひ,いよいよ鈍になつて/狂言記・鈍根草」
どむ: 【曇む】 色や光沢がどんよりとする。にごる。くもる。 「そうじて醂(サワシ)柿は,色の―・みたは甘うござり/狂言・合柿(鷺流)」
いい-とど・む: イヒ― 【言ひ留む】 (動マ下二) (1) 言ってとどまらせる。言ってやめさせる。「―・むべき方もなくて/源氏(蓬生)」 (2) 言葉で言い表して後まで残す。「心あらん人は,いかなる言の葉も―・めまほしきに/今鏡(藤波下)」
いとどし: 〔副詞「いとど」の形容詞化〕 はなはだしい。ひとしおだ。 「―・しく過ぎゆく方の恋しきに/伊勢 7」
いとど・し: (形シク) (副詞「いとど」の形容詞化) はなはだしい。ひとしおだ。「―・しく過ぎゆく方の恋しきに/伊勢 7」
ひがいとどけ: 【被害届】 犯罪による被害があったことを警察等に通知すること。犯人の訴追・処罰を求める意思の有無を問わない。
思いとどまる: 思い止まる; 手控える; 思い止どまる; 辛棒する
いいとおす: 【言(い)通す】 最後まで自分の考えを変えずに主張し続ける。 「知らぬ存ぜぬと―・す」 ‖可能‖ いいとおせる
いいとく: 【言ひ解く】 言い開きをする。弁明する。 「初野は今は―・く言(コトバ)も無く/魔風恋風(天外)」
いいとこ: いいところ
いいところ: いいとこ
いいとし: 【好い年】 (1)かなりの年齢。 (2)相応の分別ができていい年齢。その年齢にふさわしくない行為や状態をあざけっていう語。 「―をしてみっともない」