いちはやし 意味
- 【逸速し】
〔「いち」は接頭語〕
(1)〔「はやし」は速いの意〕
すばやい。時をおかない。
「験だに―・からばよかるべきを/枕草子 157」
(2)〔「はやし」は激しいの意〕
(ア)(人の性情・神意などが)手厳しい。容赦しない。
「后の御心―・くて/源氏(賢木)」(イ)勢いが強い。猛烈だ。「暗う家に帰りて,うち寝たるほどに,門(カド)―・くたたく/蜻蛉(下)」
関連用語
うちはやし: 【打ち囃子】 打楽器による囃子。太鼓・鼓などを打つこと。近世,男子の芸事とされた。 「茶の湯盤上―男の芸に一つでも/浄瑠璃・五十年忌(下)」
いちはやく: 【逸早く・逸速く】 〔形容詞「いちはやし」の連用形の副詞化〕 まっさきに。人に先んじて。 「―駆け付ける」「―逃亡する」
はやし-つるいち: 【林鶴一】 (1873-1935) 数学者。徳島県生まれ。東北大学教授。「東北数学雑誌」創刊。主著「和算研究集録」
ちはや: 【千早】 「千早の歌」に同じ。
はやしつるいち: 【林鶴一】 (1873-1935) 数学者。徳島県生まれ。東北大学教授。 「東北数学雑誌」創刊。主著「和算研究集録」
はやし: 【林】 姓氏の一。林羅山に始まる江戸幕府の儒官林家が知られる。 ; 【栄】 〔動詞「栄(ハ)やす」の連用形から〕 ひき立たせるもの。飾り。 「我が角はみ笠の―/万葉 3885」 ; 【林】 (1)樹木がたくさん群がって生えている所。樹木の群落。 「森」にくらべて,木々の密集の度合が小さく,小規模の群落をさすことが多い。「白樺の―」 (2)物事が多く集まっている状態を林に
うちはやす: 【打ち囃す】 (1)「囃す」を強めていう。 「かね・太鼓・笛・つづみにて―・し/三河物語 1」 (2)わいわいと騒ぎ立てる。はやし立てる。 「太鼓衆に―・されて,鼻の先うぞやき/仮名草子・浮世物語」
ちはやひと: 【千早人】 〔強暴な人の意か〕 「宇治」にかかる。 「―宇治の渡りに渡り瀬に/古事記(中)」
ちはやぶ: 【千早ぶ】 〔「いちはやぶ」の転〕 あらあらしく振る舞う。たけだけしい態度をとる。 「―・ぶる人を和(ヤワ)せとまつろはぬ国を治めと/万葉 199」
ちはやぶる: 【千早振る】 落語の一。在原業平の「千早振る神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは」の歌の意味を聞かれた隠居が,苦しまぎれにこじつけの解釈をする滑稽。 ; 【千早振る】 ※一※ (枕詞) 〔動詞「ちはやぶ」の連体形に基づく。後世「ちはやふる」とも〕 「神」「宇治」などにかかる。 「―宇治の渡りに棹とりに/古事記(中)」「―神代も聞かず竜田川から紅に水くくるとは/古今(秋下)
ちはや・ぶ: 【千早ぶ】 (動バ上二) (「いちはやぶ」の転) あらあらしく振る舞う。たけだけしい態度をとる。「―・ぶる人を和(ヤワ)せとまつろはぬ国を治めと/万葉 199」
ちはや-じょう: ―ジヤウ 【千早城】 河内国金剛山の西側(現,大阪府南河内郡千早赤阪村)にあった山城。1322年赤坂城の支城として楠木正成が築城。翌年赤坂城が陥(オチ)ると楠木氏の本拠となり,鎌倉幕府の大軍の攻撃によく耐えた。92年廃城。
ちはや-の-うた: 【千早の歌】 「千早振る卯月(ウヅキ)八日は吉日よ,かみさけ虫をせいばいぞする」という歌。これを書いた紙を虫除けに厠(カワヤ)や台所に貼った。「屎(クソ)の側―で虫を除け/柳多留 114」
ちはや-ひと: 【千早人】 (枕詞) (強暴な人の意か) 「宇治」にかかる。「―宇治の渡りに渡り瀬に/古事記(中)」
ちはやじょう: 【千早城】 河内国金剛山の西側(現,大阪府南河内郡千早赤阪村)にあった山城。1322年赤坂城の支城として楠木正成が築城。翌年赤坂城が陥(オチ)ると楠木氏の本拠となり,鎌倉幕府の大軍の攻撃によく耐えた。92年廃城。