いち-の-ふで 意味
- 【一の筆】
(1)第一番目に記録されること。特に,戦場で一番首を取ったことを首帳の初めに書き記されること。筆頭。「其の日の高名の―にぞ付きにける/平家 9」
(2)書き初め。
関連用語
いちのふで: 【一の筆】 (1)第一番目に記録されること。特に,戦場で一番首を取ったことを首帳の初めに書き記されること。筆頭。 「其の日の高名の―にぞ付きにける/平家 9」 (2)書き初め。
ふで-の-うみ: 【筆の海】 (「筆海」の訓読み) (1) 硯(スズリ)の異名。 (2) 書かれた,たくさんの文字・詩文。「―を汲みても/新古今(仮名序)」
ふで-の-すさび: 【筆の荒び】 思い浮かぶままに書くこと。また,書いたもの。なぐさみに書くこと。筆すさび。
ふで-の-はこび: 【筆の運び】 筆の使い方。字の書き方。運筆。
きつね-の-えふで: ―ヱフデ [5] 【狐の絵筆】 担子菌類腹菌目のきのこ。秋,竹やぶなどに生える。高さ10センチメートル内外の先細りする角柱形で,絵筆に似る。下端は白く,上端は濃赤色。悪臭を放つ。
くれない-の-ふで: ―ナヰ― 【紅の筆】 紅色の軸の筆。女性が用いた。転じて,恋文。「ふみそめて思ひ帰りし―のすさびをいかで見せけむ/金葉(恋上)」
てんだい-の-ふで: 【椽大の筆】 (「晋書王珣伝」より。晋の王珣(オウジユン)がたるきのように大きな筆を授けられる夢を見,のち立派な文を書いたという故事から) 立派な文章。大文章。大論文。
ふで: 【筆】 〔「文手(フミテ)」の転〕 (1)木管や竹軸の先に獣毛を束ねてはめ,墨・絵の具などを含ませて字や絵を書く用具。また,筆記具。 (2)筆を用いて書くこと。また,書いたもの。 「小野道風の―になる」 (3)特に,文を書くこと。また,文。 「―の力」 (4)言葉あるいは絵画による表現。 「この美しさは―の及ぶところではない」 (5)助数詞的に用いて,文字や絵を書くときに,筆
いちい-の-みず: ―ヰ―ミヅ [2] 【一葦の水】 幅の狭い水の流れ。一衣帯水。
いちじ-の-し: 【一字の師】 (「唐才子伝」「唐詩紀事」などにみえる,鄭谷(テイコク)が僧斉己(サイキ)の「早梅詩」の一字を直して師として拝されたという故事から) 詩文の師匠。
いちぶ-の-かん: ―クワン 【一分の官】 (国司で公廨稲(クガイトウ)の余りを分配したとき,その取り分が一分(10パーセント)であったことから) 史生(シシヨウ)の別名。一分。一分官。
いちみ-の-あめ: 【一味の雨】 (法華経(薬草喩品)) 雨が一様に草木をうるおすように,仏の教えが広く流布することのたとえ。
いち-の-いた: [2] 【一の板】 兜(カブト)の錣(シコロ)や鎧(ヨロイ)の草摺(クサズリ)・袖などの,上から数えて一枚目の板。
いち-の-いと: [2] 【一の糸】 三味線の第一弦。三本の中で最も太く,最も低く調弦する。
いち-の-いん: ―ヰン 【一の院】 同じ時期に,上皇・法皇が二人以上ある時,最初に院になった方の人。いちいん。本院。「内,春宮(トウグウ),―ばかり/源氏(紅葉賀)」 中の院 新院