いとま 意味
- 【暇・遑】
〔物事と物事との間の空白の意〕
(1)仕事のない時。時間の余裕。ひま。
「応接に―がない」「枚挙に―がない」
(2)休むこと。休暇。
「一週間のお―をいただく」
(3)職務をやめること。また,やめさせること。ひま。
「―を出す」「玄機は僮僕に―を遣つて/魚玄機(鴎外)」
(4)別れて去ること。辞去。
「―を告げる」
→おいとま
(5)離縁。
「妻に―を出す」
(6)すき間。ひま。
「たま柳えだの―も見えぬ春かな/後葉+もっと...集」
(7)喪に服してひきこもること。
「御髪おろし給ひて隠れ給ひぬ。…おとども,御―になり給ひ/宇津保(国譲上)」
――を乞・う
(1)休暇を願い出る。ひまをもらう。
(2)別れの挨拶をする。別れを告げる。
(3)「いとまを取る」に同じ。
――を取・る
(1)主人に請うて主従の関係を絶つ。
(2)妻が夫に請うて夫婦の縁を切る。離婚する。
「わらはは―・りましてござるが/狂言記・法師物狂」
例文
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- そろそろおいとましなければなりません。
- 早く言い訳を考えないとまずい事になる。
- 私たちはもうおいとましなければならない。
- もう本当においとましなければなりません。
- 彼はその家族にいとまごいをした。
関連用語
いとまき: 【糸巻(き)】 (1)糸を巻くこと。また,そのための板きれや道具。 (2)釣り糸を巻き収める道具。 (3)三味線・琵琶・バイオリンなど弦楽器の頭部にあって,弦を巻きつけ,音高を調節するねじ。転手(テンジユ)。 (4)江戸時代の婦人の髪の結い方の一。髷(マゲ)の髪を笄(コウガイ)に巻きつけて{(1)}のような形にしたもの。 (5)家紋の一。{(1)}にかたどったもの。 (6)「糸巻の
いとまき-えい: ―エヒ [4] 【糸巻鱝】 エイ目の海魚。全長2.5メートル,体重500キログラムにも達する。尾部はむち状で,体長より長く毒針をもつが性質はおとなしい。体の前方に耳のようにみえる鰭(ヒレ)が一対あり,これを動かして腹面にある口に餌(エサ)を運ぶ。南日本以南から中国および熱帯海域にかけて広く分布。ギンメ。ヒラ。イソナデ。近縁種のオニイトマキエイ(マンタ)はエイ類の最大種。
いとまき-ふぐ: [4] 【糸巻河豚】 フグ目の海魚。体長13センチメートル程度。体形は箱状。体は硬い甲板におおわれている。背側の隆起に鋭い一棘があり,腹側の隆起にも数本の棘がある。相模湾から東シナ海まで分布。
いとまごい: 【暇乞い】 (1)別れを告げること。別れのあいさつ。 (2)(雇い主などに)暇(ヒマ)をくれるように願うこと。
いとまさ: 【糸柾】 「糸柾目(イトマサメ)」の略。
いとまさめ: 【糸柾目】 木材の柾目が,糸のように細かくて密なもの。いとまさ。 ⇔粗(アラ)柾目
いとまぶみ: 【暇文】 休暇や辞職の願いの書類。けもん。 「日頃―奉りて,参らず侍る/宇津保(嵯峨院)」
いとまゆ: 【糸眉】 糸のように細い,美しい眉。鶯眉(ウグイスマユ)。
いとまん: 【糸満】 沖縄島最南端にある市。漁業が盛んで,独特の追い込み網漁法が有名。「ひめゆりの塔」がある。
いとま乞い: 暇乞; 暇乞い; 決別; お別れ; 辞別; いとまごい; 訣別; 暇ごい; 別れ; 辞去; 拝辞
いとま-ごい: ―ゴヒ [4] [0] 【暇乞い】 (名)スル (1) 別れを告げること。別れのあいさつ。 (2) (雇い主などに)暇(ヒマ)をくれるように願うこと。
いとま-じょう: ―ジヤウ 【暇状】 (1) 職を免ずる辞令。 (2) 離縁状。去り状。
いとま-の-ひま: 【暇の隙】 (同義語を二つ重ねたもの) ひまな時。「のどかなる御―などには,ふとはひ渡りなどし給へど/源氏(薄雲)」
いとま-ぶみ: 【暇文】 休暇や辞職の願いの書類。けもん。「日頃―奉りて,参らず侍る/宇津保(嵯峨院)」
おいとま: 【御暇】 (1)人の前を去ること。帰ること。辞去。 「―申し上げる」「これで―します」 (2)職を離れること。ひま。 「―をいただく」