あだあだし 意味
- 【徒徒し】
(1)不誠実である。誠がない。
「露ばかり―・しう,後めたき心にも侍らず/浜松中納言 3」
(2)浮気っぽい。移り気だ。
「たはぶれに―・しき御心なし/栄花(様々の悦)」
関連用語
あだあだ・し: 【徒徒し】 (形シク) (1) 不誠実である。誠がない。「露ばかり―・しう,後めたき心にも侍らず/浜松中納言 3」 (2) 浮気っぽい。移り気だ。「たはぶれに―・しき御心なし/栄花(様々の悦)」
あだし: 【他し・異し】 〔古くは「あたし」〕 名詞の上に付いて,異なる,他の,の意を表す。 「逢ひ難き君に逢へる夜ほととぎす―時ゆは今こそ鳴かめ/万葉 1947」 〔形容詞とする説もあるが,活用した確かな用例はない。→あだし(徒)〕 ; 【徒し・空し】 名詞の上に付く。 (1)実意が伴わない,浮気な,の意を表す。 「なほざりの―言の葉たのまじと/玉葉(恋三)」 (2)はかない,かり
あだしごと: 【徒し事】 むだなこと。つまらないこと。 ; 【他し事】 他の事。余事。 「―はさて置き(=ソレハサテオキ。話題ヲ転ズル時ニ言ウ語)」
あだしな: 【徒し名】 浮き名。艶聞(エンブン)。 「世に広がりし―を/浄瑠璃・今宮心中(下)」
あだしの: 【徒野・仇野・化野】 (1)京都市右京区嵯峨,小倉山のふもとの野。火葬場のあった地として,東山の鳥辺野とともに有名。((歌枕))「―の露吹みだる秋風になびきもあへぬ女郎花かな/金葉(秋)」 (2)墓地。 「灰寄せなりとて,おの卯木(ウツギ)の箸折りて,―にむかふ/父の終焉日記」
あだし-おとこ: ―ヲトコ [4] 【徒し男】 真心のない男。浮気男。
あだし-おんな: ―ヲンナ [4] 【徒し女】 真心のない女。浮気女。
あだし-ごころ: 【徒し心】 変わりやすい心。浮気心。あだごころ。「君をおきて―をわがもたば/古今(東歌)」
あだし-ごと: 【徒し事】 むだなこと。つまらないこと。
あだし-な: 【徒し名】 浮き名。艶聞(エンブン)。「世に広がりし―を/浄瑠璃・今宮心中(下)」
あだし-の: 【徒野・仇野・化野】 (1) 京都市右京区嵯峨,小倉山のふもとの野。火葬場のあった地として,東山の鳥辺野とともに有名。((歌枕))「―の露吹みだる秋風になびきもあへぬ女郎花かな/金葉(秋)」 (2) 墓地。「灰寄せなりとて,おの 卯木(ウツギ)の箸折りて,―にむかふ/父の終焉日記」
あだ: 【徒】 (1)実を結ばないさま。かいのないさま。むだ。 「せっかくの好意を―にしてはいけない」「親切のつもりが―となる」 (2)誠実さに欠け,うわついているさま。 「是(コレ)素(モト)より―なる恋にはあらで/金色夜叉(紅葉)」 (3)はかなくもろいさま。 「花よりも人こそ―になりにけれ/古今(哀傷)」 (4)扱いがおろそかなさま。粗略。 「たしかに御枕上に参らすべき祝ひの物に
あだしおとこ: 【徒し男】 真心のない男。浮気男。
あだしおんな: 【徒し女】 真心のない女。浮気女。
あだしごころ: 【徒し心】 変わりやすい心。浮気心。あだごころ。 「君をおきて―をわがもたば/古今(東歌)」