おぼし-よ・る 意味
- 【思し寄る】
(動ラ四)
「おもいよる」の尊敬語。思いつかれる。「宮も…(紫上ノ)むこになどは―・らで/源氏(紅葉賀)」
関連用語
おぼし: 【男星】 牽牛星(ケンギユウセイ)。彦星。
おぼおぼし: (1)はっきりと見えない。ぼんやりしている。 「 たそがれ時の―・しきに/源氏(常夏)」 (2)他人行儀のように感じられる。よそよそしい。 「おぼし隔てて―・しくもてなさせ給ふには/源氏(夢浮橋)」 (3)頼りない。おぼつかない。 「弓ひく道も―・しき若侍/増鏡(月草の花)」
おぼ・る: 【溺る】 (動ラ下二) おぼれる
おぼろ-よ: [3] 【朧夜】 おぼろ月の夜。おぼろ月夜。 [季] 春。
よ-おぼえ: 【世覚え】 世の中の評判。世評。人望。「―やむごとなしと申せばおろかなりや/大鏡(基経)」
よ-の-おぼえ: 【世の覚え】 世間の評判。世の聞こえ。
あおぼし: 【青星】 星のシリウスをいう。
おぼしい: 【思しい】 〔「おもほし」の転〕 (1)(「…とおぼしい」「…とおぼしき」の形で名詞を修飾する場合に多く用いて)…と思われる。…のように見える。 「犯人と―・き男」 (2)心の中に,…したいと思っている。 「―・しき事をも言ひ語らひつつ/浜松中納言 4」
おぼしけつ: 【思し消つ】 「おもいけつ」の尊敬語。 (1)お忘れになる。 「かつは(恨ミヲ)―・ちてよかし/源氏(葵)」 (2)無視なさる。 「(更衣ノ死ヲ)ことにもあらず―・ちてもてなし給ふなるべし/源氏(桐壺)」
おぼしめし: 【思し召し】 (1)考え・気持ちを敬っていう語。お考え。お気持ち。 「神様の―」 (2)金額を払う人の考えに任せること。 「見料は―で結構です」 (3)(俗な言い方で)異性にひかれる気持ち。恋心。恋情。 「其女が君に―があると悟つたのは/行人(漱石)」
おぼしめす: 【思し召す】 〔「おもほしめす」の転〕 「思う」の尊敬語。 (1)お思いになる。お考えになる。 「哀れと―・してお見逃し下さい」 (2)心をお向けになる。愛しなさる。 「そのみこ,女を―・して/伊勢 43」 (3)心の中の動きを示す動詞の上に付けて,その動作主への尊敬の意を加える。「おぼしめしいづ」「おぼしめしたつ」「おぼしめしなげく」など。 〔古くは,天皇や上皇の言葉の中で,
おぼしよる: 【思し寄る】 「おもいよる」の尊敬語。思いつかれる。 「宮も…(紫上ノ)むこになどは―・らで/源氏(紅葉賀)」
おぼし・い: [3] 【思しい】 (形) [文] シク おぼ・し (「おもほし」の転) (1) (「…とおぼしい」「…とおぼしき」の形で名詞を修飾する場合に多く用いて)…と思われる。…のように見える。「犯人と―・き男」 (2) 心の中に,…したいと思っている。「―・しき事をも言ひ語らひつつ/浜松中納言 4」
おぼし召す: 思しめす; 思召す; 存じる; 思索する; 思う; 思案する; 思し召す; 勘える; 思量する; 存じあげる; 存知あげる; 存知上げる; 思念する; 想う; 考える; 思料する; 思考する; 存ずる; 存じ上げる; 思惟する
おぼし-け・つ: 【思し消つ】 (動タ四) 「おもいけつ」の尊敬語。 (1) お忘れになる。「かつは(恨ミヲ)―・ちてよかし/源氏(葵)」 (2) 無視なさる。「(更衣ノ死ヲ)ことにもあらず―・ちてもてなし給ふなるべし/源氏(桐壺)」