おもい-よ・る 意味
- オモヒ― [4][0]
【思い寄る】
(動ラ五[四])
(1)考えつく。考え及ぶ。思い当たる。「―・らない事態」
(2)心がひかれる。「―・る人は,いざなはれつつ/源氏(匂宮)」
関連用語
おもい-よ・す: オモヒ― 【思ひ寄す】 (動サ下二) 関連づけて考える。思いあわせる。「もて離れたる事をも―・せて/源氏(帚木)」
おもい-あが・る: オモヒ― [5] [0] 【思い上(が)る】 (動ラ五 [四] ) (1) 実際よりえらい者だと思い込む。いい気になる。うぬぼれる。「―・った態度」 (2) 気位を高くもつ。自負する。「はじめよりわれはと,―・り給へる御かたがた/源氏(桐壺)」
おもい-あた・る: オモヒ― [5] [0] 【思い当(た)る】 (動ラ五 [四] ) なるほどと気づく。「―・るふしがある」
おもい-あま・る: オモヒ― [5] 【思い余る】 (動ラ五 [四] ) あれこれ考えたがどうしてもよい考えが浮かばない。思案にあまる。現代語では,多く「思い余って」の形で用いる。「―・って上司に相談する」「をとこ,臥して思ひ,起きて思ひ,―・りて/伊勢 56」
おもい-いた・る: オモヒ― [5] [0] 【思い至る】 (動ラ五 [四] ) (「想い到る」とも書く) 考えがそこにたどりつく。思い及ぶ。「我が身の不明に―・る」
おもい-い・る: オモヒ― 【思ひ入る】 ■一■ (動ラ四) (1) 深く心に思う。「深くなさけなく憂しと―・りたるさまも/源氏(帚木)」 (2) 望んで入る。「―・りたらむ山住みの心地/源氏(椎本)」 ■二■ (動ラ下二) 深く心にかける。「つらきも憂きもかたはら痛き事も―・れたるさまならで/源氏(夕顔)」
おもい-かえ・る: オモヒカヘル 【思ひ返る】 (動ラ四) 気持ちや考えが元に戻る。「かく言ひ契りつれば―・るべきにもあらず/蜻蛉(下)」
おもい-かぎ・る: オモヒ― 【思ひ限る】 (動ラ四) あきらめる。おもいきる。「今は斯かる方に―・りつる有様になむ/源氏(手習)」
おもい-き・る: オモヒ― [4] 【思い切る】 (動ラ五 [四] ) (1) きっぱりあきらめる。「家庭の事情で進学を―・る」 (2) 心を決める。覚悟する。「―・りたる道なれども/平家 10」 おもいきって おもいきった [可能] おもいきれる
おもい-し・る: オモヒ― [4] [0] 【思い知る】 (動ラ五 [四] ) つくづくと身にしみて悟る。わきまえる。「芸の未熟さを―・る」「どうだ,―・ったか」
おもい-せま・る: オモヒ― [5] 【思い迫る】 (動ラ五 [四] ) 喜怒哀楽や恋慕などの思いで胸が一杯になる。「―・る余に半(ナカバ)は独語になつて,覚えず悲(カナシミ)を漏すのである/多情多恨(紅葉)」
おもい-とま・る: オモヒ― [5] [0] 【思い止(ま)る】 (動ラ五 [四] ) (1) 思いとどまる。「実施を―・る」 (2) 心がそこに残る。「見そめつる契りばかりを捨てがたく―・る人は/源氏(帚木)」
おもい-と・る: オモヒ― 【思ひ取る】 (動ラ四) (1) 悟る。理解する。「世の中をかりそめの事と―・り/源氏(橋姫)」 (2) 決心する。決断する。「心ばへなどもわが心とは―・るかたもなきやうに物づつみをし/紫式部日記」
おもい-なお・る: オモヒナホル 【思ひ直る】 (動ラ四) 考えが変わる。「かかる心―・るべきさまに/狭衣 4」
おもい-な・る: オモヒ― 【思ひ成る】 (動ラ四) その気持ちになる。そう考えるようになる。「今は亡き人とひたぶるに―・りなむ/源氏(桐壺)」