そびく 意味
- 【聳く】
(1)そびえる。
「丹波太良が―・く昼時(之道)/江鮭子」
(2)雲・霞(カスミ)・煙などがたなびく。
「黒雲空に―・きて甘露の雨降ること/今昔 7」
- 【誘く】
(1)さそう。さそいをかける。
「重々しく―・きかけると/婦系図(鏡花)」
(2)無理に連れて行く。しょっぴく。
「山主公のお館へ―・いて行くがおいらが役目/歌舞伎・名歌徳」
関連用語
なつそびく: 【夏麻引く】 (1)夏麻を引いて績(ウ)む意,または夏麻を根引く畝(ウネ)の意から,同音の地名「海上潟(ウナカミガタ)」「宇奈比(ウナヒ)」にかかる。 「―海上潟の沖つ渚(ス)に/万葉 1176」「―宇奈比をさして/万葉 3381」 (2)「命かたまけ」にかかる。かかり方未詳。 「―命かたまけ刈り薦(コモ)の/万葉 3255」
あそびくらす: 【遊び暮らす】 一日を遊んで暮らす。遊んで日々を過ごす。
びく: 耳たぶ。耳朶(ジダ)。 「耳の―が薄くおはしけり/太平記 9」「ミミノ―/日葡」 ; 【魚籠・魚籃】 魚釣りなどの折に,とった魚を入れておく,竹・網などで作った籠(カゴ)。 ; 【尾句】 (1)漢詩で,律詩の最後の二句。 (2)和歌の第三句以下。または第五句。 →頭句 →発句
びく-びく: [1] (副)スル (1) 恐怖や不安に恐れおののいているさまを表す語。「いつしかられるかと―している」 (2) 体の一部などが小刻みに震え動くさまを表す語。「体を―(と)動かす」
そび: 〔動詞「そびく(誘)」の語幹か〕 (「そびをかう」の形で)誘いをかけていどむこと。挑発すること。 「鬼殿―をかはるるな/浄瑠璃・日本振袖始」 ; 【鼠尾】 筆の異名。
びくびく: (1)恐怖や不安に恐れおののいているさまを表す語。 「いつしかられるかと―している」 (2)体の一部などが小刻みに震え動くさまを表す語。 「体を―(と)動かす」
びくびく-もの: [0] 恐ろしいことや困ったことが起こりはしないかと心配して,不安と緊張の状態にあること。
おびく: 【誘く】 だまして誘い寄せる。 「遠矢を射させてぞ―・きける/太平記 14」 〔歴史的仮名遣い「をびく」か「おびく」か未詳〕
さびく: さっかける; ひっかける; 破ける; 裂ける; ほつれる
しびく: 感触などで,それとなく調べてみる。 「ちやくと袂で―・いて見/浄瑠璃・先代萩」
すびく: 【素引く】 (1)弓の弦を引いて,張りの強さをためす。 「ユミヲ―・ク/ヘボン(三版)」 (2)気をひく。試みる。 「気はありやなしやと―・く隅田川/柳多留 3」 (3)痙攣(ケイレン)を起こす。 「腹鳴合て,―・き合へり/今昔 28」
せびく: 【背低】 背が低いこと。また,背の低い人。
せ-びく: [0] 【背低】 背が低いこと。また,背の低い人。
なか-びく: [0] 【中低】 (名・形動) [文] ナリ (1) 中央がまわりより低くなっている・こと(さま)。なかくぼ。 (2) 特に,鼻が低いさま。「横太つて―に,出尻にして口広く/浮世草子・諸艶大鑑 1」
なびく: 【靡く】 ※一※ (動カ五[四]) (1)草や布などの先端が風や水の流れに従って横に傾き伏す。 「旗が風に―・く」「煙が―・く」「妹が門見む―・けこの山/万葉 131」 (2)相手の威力に引き寄せられて,従う。また,女性が男性に言い寄られて受け入れる。 「主流派に―・く」「お嬢さんはどつちへ―・いたかい/草枕(漱石)」 ※二※ (動カ下二) ⇒なびける