おびく 意味
- 【誘く】
だまして誘い寄せる。
「遠矢を射させてぞ―・きける/太平記 14」
〔歴史的仮名遣い「をびく」か「おびく」か未詳〕
- おびくい 【帯食い】 〔口に帯をくわえた形を模してあるところから〕 古代中国の鎧(ヨロイ)の胸につけた鬼面の形。雅楽の「太平楽」などの装束の帯の上にも用いられる。
- おびくらげ 【帯水母】 有櫛(ユウシツ)動物のクラゲ。扁平な帯状で,体長1メートルを超すものもある。体は透明で,縁は淡紅色。海面を浮遊する。暖流域に広く分布。
- みおびく 【水脈導く】 水先案内をする。航路に従って舟を進める。 「潮待ちて―・き行けば/万葉 3627」
- びく 耳たぶ。耳朶(ジダ)。 「耳の―が薄くおはしけり/太平記 9」「ミミノ―/日葡」 ; 【魚籠・魚籃】 魚釣りなどの折に,とった魚を入れておく,竹・網などで作った籠(カゴ)。 ; 【尾句】 (1)漢詩で,律詩の最後の二句。 (2)和歌の第三句以下。または第五句。 →頭句 →発句
- びく-びく [1] (副)スル (1) 恐怖や不安に恐れおののいているさまを表す語。「いつしかられるかと―している」 (2) 体の一部などが小刻みに震え動くさまを表す語。「体を―(と)動かす」
- おび 【帯】 (1)着物の上から腰のあたりに巻いて結びつける細長い布。着物を体にまといつけ,装飾も兼ねる。 (2)細長い形をしているもの,またものに巻きつけて使うもの。 「―封」 (3)「帯紙」の略。 →製本 (4)岩田帯のこと。 ――に短し襷(タスキ)に長し 中途半端でどちらの役にも立たないことのたとえ。 ――を解・く (1)女が打ち解けて,男に身をまかせる。肌を許す。 (2
- びくびく (1)恐怖や不安に恐れおののいているさまを表す語。 「いつしかられるかと―している」 (2)体の一部などが小刻みに震え動くさまを表す語。 「体を―(と)動かす」
- びくびく-もの [0] 恐ろしいことや困ったことが起こりはしないかと心配して,不安と緊張の状態にあること。
- さびく さっかける; ひっかける; 破ける; 裂ける; ほつれる
- しびく 感触などで,それとなく調べてみる。 「ちやくと袂で―・いて見/浄瑠璃・先代萩」
- すびく 【素引く】 (1)弓の弦を引いて,張りの強さをためす。 「ユミヲ―・ク/ヘボン(三版)」 (2)気をひく。試みる。 「気はありやなしやと―・く隅田川/柳多留 3」 (3)痙攣(ケイレン)を起こす。 「腹鳴合て,―・き合へり/今昔 28」
- せびく 【背低】 背が低いこと。また,背の低い人。
- せ-びく [0] 【背低】 背が低いこと。また,背の低い人。
- そびく 【聳く】 (1)そびえる。 「丹波太良が―・く昼時(之道)/江鮭子」 (2)雲・霞(カスミ)・煙などがたなびく。 「黒雲空に―・きて甘露の雨降ること/今昔 7」 ; 【誘く】 (1)さそう。さそいをかける。 「重々しく―・きかけると/婦系図(鏡花)」 (2)無理に連れて行く。しょっぴく。 「山主公のお館へ―・いて行くがおいらが役目/歌舞伎・名歌徳」
- なか-びく [0] 【中低】 (名・形動) [文] ナリ (1) 中央がまわりより低くなっている・こと(さま)。なかくぼ。 (2) 特に,鼻が低いさま。「横太つて―に,出尻にして口広く/浮世草子・諸艶大鑑 1」
例文
- 天守閣の南東にある帯曲輪櫓(おびくるわやぐら)は通称・「腹切丸(はらきりまる)」と呼ばれる。
- 人魚の肉を食べて不死となった八百比丘尼(やおびくに)の二人の息子の子孫、それぞれの一族の名は、九艘と一謡。
- 防御力強化の目的で、本丸などの主要な曲輪の周りに帯曲輪(おびくるわ)や腰曲輪(こしくるわ)などの小曲輪を配置する事があった。