かえ 意味
- 【柏・榧】
(1)植物の名。ヒノキの類という。
「松―の栄えいまさね尊き我(ア)が君/万葉 4169」
(2)植物カヤの古名。
「椎・櫟・―・栗生ひ/常陸風土記」
- 【替え・換え・代え】
〔動詞「かえる(替)」の連用形から〕
(1)とりかえること。
「―がきかない」
(2)かわり。予備。
「―のズボン」「―がない」
(3)交換する時の割合。
「一個千円―で買う」
- 〔終助詞「か」に間投助詞「え」の付いたもの〕
文末にあって,疑って相手に尋ねたり,確かめたりする気持ちを表す。
「もう出かけてしまった―」「寒かない―/真景累ヶ淵(円朝)」
〔近世以降,話しことばに用いられた語〕
- あかえ 【赤絵】 (1)赤を主調とし,緑・紫・青などの顔料で上絵付けをした陶磁器。中国では宋代から見られ,日本では正保年間(1644-1648)に柿右衛門が取り入れ,同時期に九谷でも行われるようになった。 (2)幕末から明治にかけて赤色を多く用いた錦絵(ニシキエ)。 (3)疱瘡絵(ホウソウエ)の別名。
- いい-かえ イヒカヘ [0] 【言(い)換え・言(い)替え】 同じ事柄を別の言葉で言い表すこと。また,その言葉。「―がきかない」
- いれ-かえ ―カヘ [0] 【入れ替え・入れ換え】 (名)スル (1) いれかえること。「首脳陣の総―」 (2) 埋め合わせ。「此―に思ひがけなき銀もらひ給ふべし/浮世草子・置土産 5」
- うそ-かえ ―カヘ [0] 【鷽替】 福岡県太宰府の天満宮で,正月七日夜,酉(トリ)の刻(午後五~七時)に行われる神事。参詣人が「うそ(鷽){ (2) }」を交換し合う。昨年の凶を嘘(ウソ)にして今年の吉に取り替える意。神社の出す金色の「うそ」を替えあてた人には幸運がくるという。大阪の道明寺・天満宮などでも行われる。鷽替神事。 [季] 新年。
- うち-かえ ―カヘ 【打ち交へ・打ち違へ】 「うちかい(打交)」に同じ。「から衣裾の―あはねども/万葉 3482」
- おき-かえ ―カヘ [0] 【置(き)換え・置(き)替え】 (1) おきかえること。 (2) 精神分析の用語。ある特定の対象に向けられていた感情や態度がほかの対象に向けられたり,また,別の形で行動に表されたりすること。防衛機制の一つ。転位。 (3) (「おきがえ」とも) 掛け売りの方法の一。保証金を取って掛け売りをし,売掛金が保証金よりも大きくなれば,保証金を追加徴収する。「―の約束も年々
- かえい 【花営】 室町幕府の雅称。足利義満がその邸宅室町殿に花樹を多く植え「花の御所」と称されたのを柳営になぞらえていったもの。 ; 【嘉永】 年号(1848.2.28-1854.11.27)。弘化の後,安政の前。孝明天皇の代。 ; 【火映】 活火山の火口上空が,夜間,赤く映える現象。マグマまたは高温のガスが上昇してきて火口内に存在する場合に見られる。 →御神火(ゴジンカ) ; 【
- かえき 【課役】 (1)仕事を割り当てること。また,割り当てられた仕事。 (2)「かやく(課役)」に同じ。
- かえぎ 【替(え)着】 着がえにする衣類。着がえ。
- かえさ 【帰さ】 〔「かえるさ」の転。「かえっさ」の促音「つ」の無表記か〕 (1)帰りがけ。帰り道。 「そのみわざにまうで給ひて,―に/伊勢 78」 (2)帰ること。 「あまりの面白さに―を忘するるぞ/中華若木詩抄」
- かえし 【返し・反し】 〔動詞「返す」の連用形から〕 (1)もらったものの返礼。おかえし。 (2)仕返し。返報。 「このお―は必ずする」 (3)釣り針の先端の内側に逆向きにつけたとがった突起。あご。かかり。あぐ。 (4)返答。また,返歌や返信。かえり。 「今宵はえまゐるまじとて―おこせたるは/枕草子 25」 (5)風・波・地震などが,いったんおさまってから再び起こること。 「吹き返す
- かえじ 【替(え)字】 同じ読みの他の字と替えて用いること。また,その字。「吉野」の「吉」を「芳」にかえる類。
- かえす 【返す・反す】 (1)物を,本来の場所や持ち主に戻す。返却する。《返・還》「借りた本を―・す」「もとの場所に―・す」 (2)もとの状態に戻す。 「旧状に―・す」 (3)向きを逆にする。(ア)相手からの働きかけに対して,こちらからも相手に同様の動作をする。《返》「挨拶を―・す」「言葉を―・す(=反論スル)」「―・す言葉もない(=返事ノシヨウガナイ)」(イ)表裏・上下を反対にする。《返・反
- かえち 【替(え)地】 土地を交換すること。特に,収用した土地に代えて与える別の土地。代替地。
- かえで 【楓・槭樹】 〔「かえるで(蛙手)」の転〕 (1)カエデ科カエデ属の植物の総称。世界に約二〇〇種,日本に十数種あり,日本産ではイロハモミジ類がその紅葉の美しさで代表的である。材は緻密で細工物や器具材とする。サトウカエデ・イタヤカエデの樹液からは糖分を採る。そのほかハウチワカエデ・メグスリノキなどがある。モミジ。古名カエルデ。﹝季﹞秋。 (2)襲(カサネ)の色目の名。表裏とも萌葱(モエギ)
例文
- いつ私のかさをかえしてくれるのですか。
- その太った女性は猿を抱きかかえていた。
- 彼女の勇敢な行為に国中がわきかえった。
- 車はいつかえしたらよろしいでしょうか。
- 私が後悔してふりかえることが一つある。
- 魚の骨がつかえて息が詰まりそうだった。
- 政府は史上最大の赤字をかかえています。
- ちょいとここらで河岸をかえましょうや。
- 事故は減らずにかえって多くなっている。
- 金曜日の上演のチケットはかえなかった。