ざ 意味
- 「さ」の濁音の仮名。歯茎破擦音(または歯茎摩擦音)の有声子音と後舌の広母音とから成る音節。
- 〔打ち消しの助動詞「ず」に係助詞「は」の付いた「ずは」の転〕
打ち消しの仮定を表す。…なければ。ざあ。
「行か―なるまい」「さびたらばとが―なるまいが/狂言・連歌毘沙門」「見めもよいが,かたちもよいが,人だに振ら―,なほよかるらう/閑吟集」
〔現代語では「…ざ…まい」などの言い方に限られる〕
- あい-ざ アヒ― [0] 【間座】 「狂言座(キヨウゲンザ)」に同じ。
- あと-ざ [0] [2] 【後座】 能舞台で,本舞台と鏡板との間の場所。通常,幅三間奥行一間半。前方,本舞台寄りに囃子(ハヤシ)方,橋懸かり寄り後方に後見が着座する。横板。 能舞台
- あん-ざ [0] 【安座・安坐】 (名)スル (1) ゆったりと座ること。特に,あぐらをかくこと。 (2) 危急の際,何もしないでのんびりしていること。「その様子を見ると,手を束(ツカ)ねて―してゐられなくなる/浮雲(四迷)」
- いち-ざ [2] 【一座】 (名)スル (1) 同じ場所に居合わせること。同席。「二,三度―為た事のある初緑と云ふ花魁/今戸心中(柳浪)」 (2) そこに居合わせた人全員。満座。「―の人々はどっと笑った」 (3) 宴会などの催し事。「―の余興」 (4) 同じ興行に参加する役者・芸人などの一団。「旅回りの―」 (5) 物を数える時に使う。(ア)(仏像などの)一体。(イ)(神社の)一社
- いて-ざ [0] 【射手座】 ((ラテン) Sagittarius) 黄道十二星座の一。九月上旬の宵,真南を通過する星座。かつては「人馬宮」に相当した。銀河系の中心はこの方向にあたり,星雲・星団・変光星に富む。中央部のひしゃく形に並ぶ六星を中国では南斗六星と呼ぶ。現在,冬至点がある。
- いわ-ざ イハ― [0] 【岩座】 仏像の台座や御幣立ての台で岩をかたどったもの。
- うお-ざ ウヲ― [0] 【魚座】 ((ラテン) Pisces) (1) 中世における魚商人の同業組合。 (2) 一一月下旬の宵に南中する黄道十二星座の一。現在,春分点はこの星座内にある。かつては黄道十二宮の双魚宮に相当。
- うけ-ざ [0] [2] 【請座】 (1) 開閉する扉の軸のはまる所。 (2) 「請座金物」の略。
- うん-ざ [0] 【運座】 (1) 江戸時代後期の月並俳諧で,兼題のほかに席題によって句作し,宗匠の即点を受ける会。 (2) 明治時代以降,連衆一同が一定の題で句を作り,優れた句を互選する会。膝回しと袋回しの二方法がある。伊藤松宇・正岡子規らが新しく定式化した。
- えど-ざ [0] 【江戸座】 芭蕉没後,江戸で都会趣味の句を作った俳人たちの総称。特に宝井其角系統の一派をいう。俳風は洒落と機知を主とし,遊蕩趣味に傾く。江戸派。
- えん-ざ [0] [1] 【宴座】 (1) (仏)(「燕座」とも書く)座禅すること。 (2) 宮中で節会(セチエ)・大饗(タイキヨウ)などの時に,杯のやりとりの儀礼を行なった酒宴の座。宴の座。 穏座
- え-ざ ヱ― [1] 【会座】 仏事・説教などの法会(ホウエ)に参会した者の席。また,法会のこと。
- おう-ざ ワウ― [1] 【王座】 (1) 王のすわるところ。また,王位。 (2) 第一人者の地位。「フライ級の―につく」「―を守る」
- おき-ざ [0] 【置(き)座】 涼み台。おきえん。腰掛け台。
- おん-ざ ヲン― 【穏座】 (1) 節宴や大饗(タイキヨウ)などの正式の宴のあとに設けられるくつろいだ席。穏の座。「上卿以下―に着く/西宮記」 宴座 (2) 食事で,最後に出る食物。 [日葡] (3) 時期に遅れてとれる果物や野菜。
例文
- 本日は御搭乗頂きありがとうございます。
- メアリーは手を目にかざして立っていた。
- 彼女は、遅刻してさんざん油を絞られた。
- お手伝いいただきありがとうございます。
- ご面倒をお掛けして申し訳ございません。
- 私はパンフレットにざっと目をとおした。
- その企ては失敗したと言わざるを得ない。
- 僕はこのごろ会議にうんざりしているよ。
- ふざけてないで早く食べてしまいなさい。
- その光景には僕は笑わざるを得なかった。