しきる 意味
- 【頻る】
〔「頻(シ)く」と同源〕
(1)何度も繰り返し起こる。また,さかんに引き続いて起こる。
「酒の香,物煮る匂―・りて/金色夜叉(紅葉)」「東宮の御使ひ―・りてある程/枕草子 104」
(2)動詞の連用形に付いて,さかんに…する意を表す。
「降り―・る雨」
- 【仕切る】
(1)隔てを設けていくつかの部分に分ける。
「カーテンで部屋を―・る」
(2)物事を適切に処理する。とりしきる。
「長門守が―・つてお詫びとこそ聞いたれ/桐一葉(逍遥)」
(3)取引の決算をする。
「算用はけふ残らず―・つて/浄瑠璃・氷の朔日(上)」
(4)さえぎる。ふさぐ。
「ミチヲ―・ル/日葡」
(5)相撲で,力士が仕切り{(3)}をする。
「両力士が―・る」
‖可能‖ しきれる
- うちしきる 【打ち頻る】 たびかさなる。たびたび…する。 「あまり―・る折り折りは/源氏(桐壺)」
- おしきる 【押(し)切る】 (1)押し当てて切る。 (2)(障害を乗り越えて)最後までしとおす。困難に打ち勝ってする。 「親の反対を―・って上京する」 (3)「切る」を強めていう語。断ち切る。 「あらまきのなはを―・りて/宇治拾遺 2」 ‖可能‖ おしきれる
- かしきる 【貸(し)切る】 (1)乗り物や場所・部屋などを,一定期間,特定の個人や団体に貸す。貸し切りにする。 ⇔借り切る 「バスを―・る」 (2)すっかり貸す。残らず貸す。 「家作は―・って,空き家はない」
- さしきる 【指(し)切る】 将棋で,指し切りの状態に陥る。 ‖可能‖ さしきれる ; 【差(し)切る】 (1)競馬で,ゴール間際で追い抜いて勝つ。 (2)思いきる。 「まことに景時,―・りて申されんには/曾我 3」 (3)道をとざす。 「道ヲ―・ル/日葡」 ‖可能‖ さしきれる
- だしきる 【出し切る】 あるものすべてを出す。出し尽くす。 「力を―・る」 ‖可能‖ だしきれる
- とりしきる 【取(り)仕切る】 〔「とり」は接頭語〕 物事を引き受けて,上手に扱う。責任をもって行う。 「委員会を―・る」 ‖可能‖ とりしきれる
- なきしきる 【泣き頻る】 しきりに泣く。盛んに泣く。 ; 【鳴き頻る】 鳥・虫などが,盛んに鳴く。 「―・る蝉(セミ)の声」
- ふきしきる 【吹き頻る】 風がしきりに吹く。激しく吹く。 「木枯らしが一晩中―・る」
- ふりしきる 【降り頻る】 雨・雪が盛んに降る。 「―・る雨の中を走る」
- 取りしきる 取り仕切る
- 押しきる すっかり押す
- きる 【霧る】 (1)霞や霧が立つ。かすむ。 「霞立ち春日の―・れるももしきの大宮所見れば悲しも/万葉 29」 (2)目が涙でかすむ。 「目も―・りて/源氏(夕霧)」 ; 【切る・斬る・伐る・截る】 ※一※ (動ラ五[四]) (1)刃物などを使って一続きのものを分離させる。断ち分ける。《切・伐・截》「大根を包丁で―・る」「爪を―・る」「型紙どおりに布地を―・る」「志賀の山いたくな―
- 飽きる・厭きる あきる ② 〔四段動詞「あく」の上一段化。近世江戸語以降の形〕 (1)同じ物事が何度も続いて,いやになる。いやになって,続ける気がなくなる。 「パン食に―・きる」「仕事にすぐ―・きて長続きしない」 (2)満ち足りて,これ以上はいらなくなる。《飽》「好きな物を―・きるほど食べたい」 (3)動詞の連用形の下に付いて,いやになるほど十分に…する意を表す。 「見―・きる」「そんなせりふは聞
- あきる 【呆る・惘る】 ⇒あきれる ; 【飽きる・厭きる】 〔四段動詞「あく」の上一段化。近世江戸語以降の形〕 (1)同じ物事が何度も続いて,いやになる。いやになって,続ける気がなくなる。 「パン食に―・きる」「仕事にすぐ―・きて長続きしない」 (2)満ち足りて,これ以上はいらなくなる。《飽》「好きな物を―・きるほど食べたい」 (3)動詞の連用形の下に付いて,いやになるほど十分に…する
- あ・きる [2] 【飽きる・厭きる】 (動カ上一) (四段動詞「あく」の上一段化。近世江戸語以降の形) (1) 同じ物事が何度も続いて,いやになる。いやになって,続ける気がなくなる。「パン食に―・きる」「仕事にすぐ―・きて長続きしない」 (2) 満ち足りて,これ以上はいらなくなる。《飽》「好きな物を―・きるほど食べたい」 (3) 動詞の連用形の下に付いて,いやになるほど十分に…する意を
例文
- だから、私は自分で計画し 全てをしきるの
- チャンピオンが倒しきる時間は 十分にあります
- どうしたのだ あふれ出る感情は 余すところなく表現しきる ソウルフルなスピーチは どこへいったのだ
- ツーソンのヌスット広場をしきる大泥棒。
- 関東一円をしきる代紋組組長の跡取り。
- これを完全に定義しきることは難しい。
- 素早く回しきるとボーナス点が入る。
- 連用形+しきる、連用形+しはたす。
- その日は、強い雨の降りしきる夜だった・・。
- 雨が降りしきる中、パントマイムでホームラン。