たれ 意味
- 【誰】
不定称の人代名詞。だれ。
「―か故郷を思わざる」「大和の高佐士野を七行く媛女(オトメ)ども―をし枕(マ)かむ/古事記(中)」
――かある
誰かいないか。貴人が目下の者を呼ぶ時の言葉。
「―,外より錠を堅めよ/浄瑠璃・浦島年代記」
――か烏(カラス)の雌雄(シユウ)を知らん
〔詩経(小雅,正月)〕
カラスのおす・めすの区別を誰がつけられようか。人の心や善悪・優劣の判定というものはしにくいものだ。
- あく-たれ [0] 【悪たれ】 (1) 憎まれ口をきいたり,乱暴をしたりして人に嫌がらせをすること。また,その人。「―小僧」 (2) 「悪たれ口」に同じ。
- あほ-たれ [4] [0] 【阿呆垂れ】 ばか者。愚か者。ばかたれ。
- かみ-たれ 【髪垂れ】 (「たれ」は「切る」という語を忌んでいった語) 「産剃(ウブゾ)り」に同じ。「―ノ祝イヲスル/日葡」
- かわ-たれ カハ― 【彼は誰】 「彼は誰時」の略。
- くそ-たれ [4] [3] 【糞垂れ】 人を卑しめののしっていう語。くそったれ。「この―めが」
- くろ-たれ [0] 【黒垂】 能で,扮装に用いる添え髪のうち黒いもの。天冠や梨打烏帽子などをかぶるとき,左右の鬢(ビン)から肩の前へ垂らす。「高砂」「田村」などに用いる。
- けたれ 【毛垂れ】 〔女房詞〕 かみそり。特に,女性が眉毛を剃(ソ)る小型のかみそり。
- け-たれ 【毛垂れ】 (女房詞) かみそり。特に,女性が眉毛を剃(ソ)る小型のかみそり。
- しろ-たれ [0] 【白垂】 能で,扮装に用いる添え髪のうち白いもの。左右の鬢(ビン)から肩の前へ垂らす。「老松(オイマツ)」「輪蔵(リンゾウ)」などに用いる。 たれ
- すたれ 【廃れ】 すたれること。
- たれめ 【垂れ目】 目尻の下がった目。下がり目。
- たれり 【足れり】 〔四段動詞「足る」の巳然形に助動詞「り」の付いたもの〕 足りている。十分だ。 「それで―とする」
- たれる 【垂れる】 ※一※ ② (動ラ下一) □一□(自動詞) (1)水滴がしたたり落ちる。 「水がぽたぽた―・れる」「鼻水が―・れそうになる」 (2)一端を止められた紐(ヒモ)・布・紙などの他端が下にさがる。 「長い髪が後ろに―・れている」「耳の―・れた犬」 □二□(他動詞) (1)小便・大便などを排泄(ハイセツ)することをやや卑しめていう語。 「糞(クソ)を―・れる」「屁(ヘ)を
- たれ壁 垂れ壁
- たれ目 下がり目
例文
- 鈴木先生はいつ日本をたたれたのですか。
- 多くの古い習慣がしだいにすたれていく。
- トムなんか雷に打たれて死ねばいいのに。
- その悲報に打たれて彼の母は気が狂った。
- その光景を見て私は驚異の念にうたれた。
- キング牧師は首を撃たれ、後方に倒れた。
- トムは海岸で雷に打たれて命を落とした。
- 私、あなたの気遣いに心を打たれました。
- トムは3回も雷に打たれたことがある。
- 一度放たれた石と言葉は呼び戻せない。