ねつ 意味
- 【熱】
(1)あついこと。あつさ。
(2)病気などで普段より高くなった体温。
「―が下がる」
(3)一つの事に夢中になって,高ぶった気持ち。また,興奮した状態。
「話に―がこもる」
(4)熱病。
「己は―を病んでゐるやうに,気が遠くなつて/青年(鴎外)」
(5)〔物・化〕 温度の高い系から温度の低い系にエネルギーが移動するときのエネルギーの移動形態の一つで,力学的な仕事や物質の移動などにはよらないもの。熱の量,すなわち熱量の単位は,ジュールやカロリーが用いられる。
――が冷(サ)・める
熱中していた状態から,もとに戻る。
――が入(ハイ)・る
ある物事に熱中する。
「仕事に―・る」
――に浮かされる
(1)高熱のためにうわごとを言う。
(2)夢中になって分別を失う。
――を上・げる
(1)熱中する。のぼせる。
「アイドルに―・げる」
(2)議論に熱中する。気炎を上げる。
――を吹(フ)・く
気炎を吐く。大言壮語する。
- 〔形容詞「ねつい」の語幹から。中世末から近世へかけての語〕
(1)念入りな・こと(さま)。[日葡]
(2)心の底に含むところのある・こと(さま)。いやみ。
「はあ―な事をば言やるなう/浄瑠璃・八百屋お七」
- えん-ねつ [0] 【炎熱】 太陽の照りつける夏のきびしい暑さ。
- おう-ねつ ワウ― [0] 【黄熱】 黄熱ウイルスの感染によって起こる悪性伝染病。アフリカ西部や中南米に多い。蚊が媒介する。主に肝臓・腎臓が冒され,高熱を発し,血液の混じった黒色の嘔吐(オウト)と黄疸(オウダン)を起こす。不顕性のものから死亡するものまである。野口英世はこの病気を研究中,感染して死亡。黄熱病。
- おん-ねつ ヲン― [0] 【温熱】 (名・形動) [文] ナリ (1) あたたかさ。 (2) 熱。「自からの溢れる光輝と,―によつて全世界を照覧し/元始女性は太陽であつた(雷鳥)」 (3) 温度が高いこと。あついこと。また,そのさま。「此の東南風は印度洋,支那海を経て吹き到る,故に本来甚だ―なるが上に/日本風景論(重昂)」
- かき-ねつ [2] 【夏季熱】 高温多湿の夏に,体温調節能力の未熟な乳児が突然高熱を出す症状。涼しい所に移すと解熱する。一歳未満の乳児におこりやすい。
- かねつ 【火熱】 火の熱。火の熱さ。 ; 【加熱】 熱を加えること。 「殺菌のため―する」 ; 【過熱】 (1)必要以上に,また限界以上に熱くなること。 「エンジンが―する」 (2)物事の状態が限度を超えて激しくなること。 「―ぎみの景気」 (3)〔物〕 蒸気が沸点以上の温度になっていること。また,沸点以上に熱せられた液体が沸騰しない状態。
- かん-ねつ [1] 【寒熱】 (1) 寒さと暑さ。寒暑。「―をしのぐ」 (2) 悪寒(オカン)や発熱。
- か-ねつ [0] 【加熱】 (名)スル 熱を加えること。「殺菌のため―する」
- きか-ねつ キクワ― [2] 【気化熱】 一モルまたは一グラムの液体を同温の気体に変えるために必要な熱量。1グラムの水の摂氏一〇〇度での気化熱は2.256キロジュール(539.8カロリー)に等しい。潜熱の一種。蒸発熱。 気化熱
- くねつ 【苦熱】 暑さによる苦しみ。また,その暑さ。
- く-ねつ [1] 【苦熱】 暑さによる苦しみ。また,その暑さ。
- けん-ねつ [1] 【顕熱】 物質の状態を変えずに,温度を変化させるために費やされる熱量。 潜熱
- げねつ 【解熱・下熱】 病的に上昇した体温を下げること。 ⇔発熱
- こう-ねつ カウ― [0] 【高熱】 (1) 高い熱。高温。「―を発して燃える」 (2) 高い体温。また,異常な発熱。「―に苦しむ」
- こく-ねつ [0] 【酷熱】 きびしい暑さ。酷暑。
- ごく-ねつ [0] 【極熱】 (1) この上なくあついこと。酷熱。「―の太陽/高野聖(鏡花)」 (2) 「極熱地獄」の略。
例文
- この問題を即座にはねつけてはならない。
- 上司は新しい企画の予算案をはねつけた。
- 私の提案はたちどころにはねつけられた。
- 彼女は私の申し出をそっけなくはねつけた。
- どうして彼らは君の提案をはねつけたんだい。
- 彼らは我々の和解の試みを鼻の先で笑ってはねつけた。
- そんな提案をしたとしてもすぐにはねつけられるだけだろう。
- 他人の記憶を 歪曲したり ねつ造したり
- 他人の記憶を 歪曲したり ねつ造したり
- あらゆる誘惑を はねつけられない~!