ば 意味
- 「は」の濁音の仮名。両唇破裂音の有声子音と後舌の広母音とから成る音節。
- 【羽】
「わ(羽)」(接尾)に同じ。
「にわとり三―」
- 【場】
〔「には(庭)」の転という〕
(1)あいている所。物が占める所。
「机を置く―がない」「―を取る」「―をふさぐ」
(2)物事が起こったり行われたりしている所。
「その―に居合わせる」「改まった―」「公(オオヤケ)の―」
(3)物事を行うために設けた場所。また,機会。
「話し合いの―」「その―を外す」「―を踏む」
(4)物事が行われている時の,その時々の状況や雰囲気。
「―を取りつくろう」「―が白ける」「その―その―に応じた話し方」
(5)(「その場で」の形で)すぐその時。その席上。即座。
「質問にその―で答える」「発見したら,その―で捕らえよ」
(6)芝居・映画などの場面。シーン。
「殿中刃傷の―」「二幕三―」
(7)花札・トランプなどで,札を積み重ねたり捨てたりしてゲームが行われる場所。
「―の札」
(8)取引所で,売買取引を行う場所。立会場。
「―が立つ」
(9)〔物〕
〔field〕
物理量が空間的に分布している場所。かつては帯電粒子と電磁場のように,粒子間の力を媒介する媒質空間をさしたが,現在では粒子と場とは一元化されて相互に付随しあうものとされる。たとえば,電磁場に対しては光子が,核力の場に対してはπ中間子が対応し,逆に陽子や中性子も場として表現される。
(10)〔心〕各部分が相互につながりをもった全体構造として動物や人間に作用し,その知覚や行動の仕方・様式などを規定している力として考えられた状況。ゲシュタルト心理学における基本的な概念の一つ。
- 〔係助詞「は」が格助詞「を」の下に付いて連濁を起こしたもの〕
⇒をば(連語)
⇒は(係助)
- 古語では,未然形に接続する場合と已然形に接続する場合があるが,現代語では,一部,未然形に接続することがあるほかは,大部分が仮定形接続に統一された。
(1)順接の仮定条件を表す。未成立の事柄を仮定し,それを条件として表す。…ならば。古語では未然形に接続。
「雨が降れ―,試合を中止する」「君さえよけれ―,一緒に行こう」「かの国の人来(コ)―,みな開きなむとす/竹取」
(2)(「…といえば」「…ならば」などの形で)事柄の内容や,よってきたる根拠を示す。
「大学といえ―,近ごろ問題が多いね」「消息筋によれ―,内乱が起こったらしい」
(3)順接の既定条件を表す。理由・根拠となる動作・作用を条件として示す。古語では已然形に接続。(ア)ある条件が満たされれば,いつでもある事柄が起きるという場合の,条件を表す。
「立て―芍薬(シヤクヤク),座れ―牡丹(ボタン)」「日が沈め―夜になる」「命長けれ―辱(ハジ)多し/徒然 7」(イ)引き続いて起こる事柄についての,きっかけを表す。…すると。…したところが。「大勢の中で見れ―,それほど目立った存在ではない」「一〇年前を思え―,ずいぶんぜいたくになったね」「浜を見れ―,播磨の明石の浜なりけり/竹取」(ウ)原因・理由を表す。ので。から。「塵を煙の如く吹き立てたれ―,すべて目も見えず/方丈記」
(4)(多く「…も…ば」の形をとって)同類の事柄や共存する事柄を並列する。古語では已然形に接続(ただし,古語にはあまり見られない用法である)。
「金もなけれ―地位もない」「ふるき都は荒れゆけ―,いまの都は繁昌す/平家 5」
(5)「ねばならぬ」「なければならない」など,慣用的な言い方として用いる。
「仕事にはできるだけ精を出さね―ならぬ」「人は誠実に生きなけれ―ならない」
(6)「いわば」「たとえば」などの形で,副詞的に用いる。
「いわ―,ひょうたんから駒が出たようなものだ」
(7)「しからば」「なぜならば」などの形で,接続詞的に用いる。
「海運の振興を図るべきだ。なぜなら―,日本は島国だからである」
(8)已然形に接続して,逆接の既定条件を表す。のに。
「あまの河浅せしら浪たどりつつわたりはてね―あけぞしにける/古今(秋上)」
〔(1)については,江戸時代後期の擬古文や明治期の普通文などでは形容詞語尾「く」「しく」に接続することもみられる(「恋ひしくば…」「…無くば」など)。これは形容詞連用形「く」「しく」に係助詞「は」の付いたものに条件意識が強く意識されてできたもの。→は(係助詞){(6)}〕
- ば-ば [1] [0] 【馬場】 乗馬の練習や馬術競技・競馬などを行う場所。
- あい-ば アヒ― [0] 【合端】 「あいくち(合口){ (5) }」に同じ。
- あお-ば アヲ― [2] 【青羽・青翅】 鳥や虫の青い羽。
- あき-ば [0] 【秋場】 秋の時節。秋。 ――半作(ハンサク) 秋の天気次第で作物の収穫が増減すること。秋日和半作。
- あく-ば [1] 【悪馬】 性質が荒く,御しにくい馬。あくめ。
- あげ-ば [0] 【揚(げ)場・上(げ)場】 (1) 船荷を陸揚げする場所。 (2) (「上げ場」と書く)取引で,株式などを売買の場にのぼすこと。
- あさ-ば [0] 【浅場】 (1) 川の岸辺や瀬の浅くなっている場所。あさっぱ。 (2) カレイ目の海魚。全長約35センチメートル。体は扁平で,右側に両眼があり,こげ茶色で前半部に黄色の小斑点が多い。無眼側は白色。食用。北日本以北と朝鮮半島東岸に分布。コウリモチガレイ。アサバガレイ。
- あし-ば [3] 【足場】 (1) 高い所で作業をするために,丸太・鋼管などで組み立てた仮設構造物。「―を組む」 (2) 足を踏みつける場所。また,足もとの具合。足掛かり。「雨上がりで―が悪い」 (3) 物事をしようとする時のよりどころ。土台。「―を固める」 (4) 交通の便。「―が良い」
- あと-ば [2] 【後歯】 (1) 下駄の後ろの歯。 (2) 前の歯を作りつけに,あとの歯を差し歯にした婦人用の下駄。
- あな-ば [0] 【穴場】 人のあまり知らない,いいところ。あな。「はぜ釣りの―」「秋の行楽の―」
- あみ-ば [0] 【網場】 魚や鳥をとる網を仕掛ける場所。
- あれ-ば [0] 【荒れ場】 (1) 荒れた土地。荒れ地。 (2) 歌舞伎で,大立ち回りや荒々しい怒りの表現の場面。修羅(シユラ)場。
- あん-ば [0] 【鞍馬】 (1) 鞍(クラ)をおいた馬。くらうま。 (2) 馬体をかたどった台に二個の取っ手をつけた体操器具。また,それを用いて行う男子体操競技種目の一。腕で体を支え,両脚の旋回・交差などを連続的に演ずる。
- あ-ば [1] 【網端・浮子】 (1) 網の端(ハシ)。《網端》 (2) (多く (1) につけることから) 漁網につける浮子(ウキ)。中空のガラス球・プラスチック球・コルク・樽(タル)など。また,ときに錘(オモリ)の石をいうこともある。あんば。《浮子》
- いえ-ば イヘ― 【言えば】 (連語) と言えば