八重咲き 意味
- やえざき ◎
花弁が幾枚も重なって咲くこと。重弁であること。また,その花。
「―の桜」
→重弁
- 八重 やえ ① (1)八つ重なっていること。 (2)いくつも重なっていること。 「―雲」「―霧」「―霞」「―葺(ブ)き」 (3)特に,花弁が何枚も重なっていること。 「―の桜」
- 咲き 華; 開花
- 八重垣 やえがき ② 幾重にもめぐらした垣根。 「八雲立つ出雲―つまごみに/古事記(上)」
- 八重子 バチェラー-やえこ ―ヤヘコ 【―八重子】 (1884-1962) 歌人。キリスト教伝道者。アイヌの出身。本名,向井八重。宣教師バチェラーの養女となり,北海道各地および樺太(サハリン)でキリスト教の伝道に従事。歌集「若きウタリに」
- 八重山 やえやま 幾重にも重なっている山。 「足柄の―越えて/万葉 4440」 ; やえやま 八重山諸島の略。
- 八重崎 やえざき 姓氏の一。
- 八重桜 やえざくら ③ (1)ヤマザクラなど日本の山野に自生するサクラ類の栽培園芸品種で,花が八重咲きのもの。ボタンザクラ。﹝季﹞春。《奈良七重七堂伽藍―/芭蕉》 (2)五衣(イツツギヌ)・表着(ウワギ)まで桜色であること。 「女院よりの御装束は―をえもいはず匂はせ給へり/栄花(若水)」
- 八重歯 やえば ①◎ 普通に生えている歯のわきに重なるように生える歯。添歯(ソイバ)。
- 八重洲 やえす 東京都中央区,東京駅東側一帯を指す地名。東京駅を挟んで丸の内と対する。 〔家康に仕えたヤン=ヨーステン(耶揚子)の屋敷があったところと伝える〕
- 八重畳 やえだたみ ※一※ (名) 幾重にも重ねて敷いた敷物。神座として用いる。 「乃ち―をしきて迎へ入る/日本書紀(神代下訓)」 ※二※ (枕詞) 幾重にも重ねるところから,「へ(重)」と同音の地名「平群(ヘグリ)」にかかる。 「―平群の山に/万葉 3885」
- 八重簀 やえす ◎ 湖川,遠浅の内海などで,竹簀を幾重にもめぐらせて魚をとるもの。
- 八重葎 やえむぐら ③ (1)アカネ科の一~二年草。荒地・畑などに多い。茎は四角く,葉は狭い披針形で数個ずつ輪生。茎・葉に逆向きのとげがある。夏,葉腋や枝先に淡緑色の小花をつける。果実は二分果から成り,かぎ状の毛が密生する。 (2)つる性の雑草が幾重にも茂ったくさむら。一説にカナムグラの古名ともいう。 「―茂れるやどのさびしさに/拾遺(秋)」
- 八重衣 やえごろも 地歌・箏曲の一。石川勾当の三味線曲。のち,八重崎検校が箏の手を付ける。歌詞は百人一首より衣にちなんだ四季の和歌五首を並べる。京風手事物(テゴトモノ)の代表曲。
- 八重霞 やえがすみ ③ 幾重にも立ちこめる霞。
- 初咲き はつざき ◎ 植木などに初めて花が咲くこと。また,季節の初めに他の花にさきがけて咲くこと。
例文
- 白花は一重咲き、桃色は八重咲きが多い。
- 一重咲きの他に、見事な八重咲きもある。
- 春及殿(しゅんきゅうでん):八重咲き。
- 八重咲きの品種をボタンゲシとも呼ぶ。
- それぞれ一重咲きと八重咲きとがある。
- 栽培種のヤマブキ 八重咲きとなっている。
- 栽培種のヤマブキ 八重咲きとなっている。
- 八重咲きはフランスで作り出された。
- ただし、園芸種では大部分が八重咲きである。
- ひとつの花に八つの実がなる八重咲きのウメ。