臭い 意味
- くさい
※一※ ② (形)
〔動詞「腐(クサ)る」と同源〕
(1)いやなにおいがする。
「―・いどぶ川」「取り捨つるわざも知らねば,―・き香世界にみち満ちて/方丈記」
(2)疑わしい様子である。あやしい。うさんくさい。
「犯行現場から急ぎ足で立ち去った男が―・い」
※二※ (接尾)
〔形容詞型活用 〕
体言およびそれに準ずるものに付く。
(1)そのようなにおいがする意を表す。
「汗―・い」「ガス―・い」「こげ―・い」
(2)いかにもそのように感じられる,そのような傾向を帯びている意を表す。
「いんちき―・い説明」「素人―・い」「抹香(マツコウ)―・い」
(3)(形容動詞の語幹に付いて)その語の意味を強めるはたらきをする。
「面倒―・い」「ばか―・い」
﹛派生﹜——が・る(動ラ五[四])——さ(名)——み(名)
臭い飯(メシ)を食・う
囚人として,刑務所の飯を食う。刑務所に入る。
臭い物に蠅(ハエ)がたかる
悪臭のするものによく蠅がたかるように,悪い者どうしは類をもって集まるものだというたとえ。
臭い物に蓋(フタ)をする
悪事や失敗や知られると都合の悪い事柄を一時のがれに隠そうとすることのたとえ。
臭い物身(ミ)知らず
身体に悪臭があるのを自分では気づかないように,自分の欠点は自分ではわからないというたとえ。
- 乳臭い ちちくさい ④ (1)乳のにおいがする。 「―・い赤ん坊」 (2)子供っぽい。幼稚だ。未熟だ。 「―・い考え」「まだ―・い青年」 ﹛派生﹜——さ(名)
- 人臭い ひとくさい ④ (1)人間のにおいがする。人間がいるような気配が感じられる。 「むっと―・いにおいがする」 (2)人間らしい。 「人を―・いとも思ひやがらない/家鴨飼(青果)」 ﹛派生﹜——さ(名)
- 仏臭い ほとけくさい ⑤ 仏教の影響が感じられる。僧侶のような感じのする。抹香(マツコウ)くさい。 「大音寺前と名は―・けれど/たけくらべ(一葉)」
- 匂い・臭い におい ② 〔動詞「匂う」の連用形から〕 (1)物から発散されて,鼻で感じる刺激。かおり・くさみなど。臭気。 〔「かおり」が快い刺激についていうのに対し,「におい」は快・不快両方についていう。不快な場合の漢字表記は多くは「臭い」〕 「花の―をかぐ」「香水の―」「玉ねぎの腐った―」「変な―がする」「薬品の―をかぐ」 (2)そのものがもつ雰囲気やおもむき。それらしい感じ。 「パリの―の
- 古臭い ふるくさい ④ いかにも古い感じがする。古くて新鮮さがない。 「―・い着物」「―・いたとえ」 ﹛派生﹜——さ(名)
- 土臭い つちくさい ④ (1)土のにおいがする。 (2)田舎風で,あかぬけていない。どろくさい。野生的な,生命力に富んだ,の意味でも使う。 「―・いが味わいのある民芸品」「―・い男」 ﹛派生﹜——さ(名)
- 垢臭い 汚い; うす汚い; 不潔; 薄汚ない; 薄汚い; 薄ぎたない
- 女臭い おんなくさい ⑤ (1)女性特有のにおいがする。また,女性のいる気配がする。 (2)態度や考え方が女のようだ。女性的だ。めめしい。
- 悪臭い わるくさい ④ 〔「わるぐさい」とも〕 いやなにおいがする。 「近く寄つたら―・い匂が紛(プン)としさうな/平凡(四迷)」
- 水臭い みずくさい ④ (1)親しい間柄なのに,よそよそしい。 「打ち明けてくれないとは―・い」 (2)水分が多くて,まずい。みずっぽい。 「―・い酒」 (3)塩味が薄い。主に,関西での言い方。 ﹛派生﹜——さ(名)
- 汗臭い あせくさい ④ 汗のくさいにおいがする。 「―・いシャツ」
- 泥臭い どろくさい ④ (1)洗練されていず,やぼったい。スマートでない。田舎くさい。 「―・いが誠実な男」 (2)泥のにおいがする。 「このドジョウはまだ―・いにおいがする」 ﹛派生﹜——さ(名)
- 焦臭い きな臭い
- 熱臭い ねつくさい ④ 高熱を発した病人の熱気が感じられる。 「―・い病室」
- 生臭い 腥い; 魚臭い; 魚の; 魚で作った魚で作った食べ物; 魚から成る
例文
- お母さん、何か焦げている臭いがするわ。
- 私はこの臭いを我慢することが出来ない。
- その肉は腐ってひどい臭いがしていた。
- はっきり言うけど、おまえ汗臭いぞ。
- エレベーターから煙の臭いがします。
- それは焦げている臭いとは全然違う。
- 台所で何か焦げ臭いにおいがします。
- 水臭いこと言うなよ、一緒に行こう。
- 台所はひどく不快な臭いがします。
- 彼女はその臭いですぐに興奮する。