おもいあう 意味
- 【思ひ敢ふ】
(下に打ち消しを伴う)
(1)思い切る。決心する。
「玉の緒の短き心―・へず/古今(雑体)」
(2)考えつく。予期する。
「まだ―・へぬ程なれば/源氏(東屋)」
- 【思い合う】
(1)愛し合う。
「互いに―・った仲」
(2)(複数の人が)同じようにものを思う。
「さぶらふ人々もこしらへわびつつ心細く―・へり/源氏(須磨)」
(3)偶然考えが一致する。考えがぴったりあう。
「これは―・うた事ぢや/狂言記・雁雁金」
- おもいあつ 【思ひ当つ】 (1)気づく。思いつく。 「いとしるく―・てられ給へる御側目を見過さで/源氏(夕顔)」 (2)考えてそれぞれに割り当てる。 「女房の中にも,品々に―・てたるきはぎは/源氏(柏木)」
- おもいあがり 【思い上(が)り】 思いあがること。つけあがること。うぬぼれ。 「―もほどほどにしろ」
- おもいあがる 【思い上(が)る】 (1)実際よりえらい者だと思い込む。いい気になる。うぬぼれる。 「―・った態度」 (2)気位を高くもつ。自負する。 「はじめよりわれはと,―・り給へる御かたがた/源氏(桐壺)」
- おもいあたる 【思い当(た)る】 なるほどと気づく。 「―・るふしがある」
- おもいあつむ 【思ひ集む】 あれこれと思う。いろいろなことを思う。 「つくづくと臥して―・むることぞあいなきまで多かるを/蜻蛉(中)」
- おもいあまる 【思い余る】 あれこれ考えたがどうしてもよい考えが浮かばない。思案にあまる。現代語では,多く「思い余って」の形で用いる。 「―・って上司に相談する」「をとこ,臥して思ひ,起きて思ひ,―・りて/伊勢 56」
- おもいあぐねる 【思い倦ねる】 考えがまとまらず,あれこれと思い惑う。考えあぐねる。
- おもいあつかう 【思ひ扱ふ】 (1)心をくばって世話する。 「いとしのびて隠ろへて―・ふを,あはれにうれしと思して/寝覚 2」 (2)心を痛める。思い悩む。 「―・ふ煩悩の焔皆滅除すらむと覚ゆ/栄花(玉の台)」
- おもいあわせる 【思い合(わ)せる】 (1)一つの事を他の事と比べて考える。考えあわせる。 「あれこれと―・せて迷う」 (2)思いあたる。 「われなりけりと―・せば,さりとも罪ゆるしてむ/源氏(夕顔)」
- おもい-おもい オモヒオモヒ [4] 【思い思い】 (副) 人々がそれぞれ自分の思ったとおりに。めいめいの考えに従って。「―の衣装を身につける」「―の道を進む」
- あいあう 【相会う】 人と人とが互いに会う。出会う。 「―・ふのはけふが二度目だ/放浪(泡鳴)」
- いいあう 【言(い)合う】 (1)互いに言う。口々に言う。 「冗談を―・う仲」 (2)口げんかをする。口論する。 「同僚と―・う」
- うばいあう 【奪い合う】 争って,数に限りのある物の取り合いをする。 「席を―・う」
- きそいあう 【競い合う】 互いに負けまいと競争する。互いにはげむ。 「スピードを―・う」
- くいあう 【食(い)合う】 (1)(ア)互いに相手にかみつく。また,互いに相手の領分を侵しあう。 「狼(オオカミ)どうしが―・う」「互いの票を―・う」「前の如く―・ひて戦ふ程に/今昔 10」(イ)ひとつものを一緒に食う。「一つ釜の飯を―・った仲」 (2)組み合わせたところがぴったりと合う。かみ合う。 「歯車が―・う」