つのぐむ 意味
- 【角ぐむ】
葦(アシ)・薄(ススキ)・真菰(マコモ)などが,角のような芽を出す。
「あしの葉に―・む程の春風ぞ吹く/新古今(春上)」
- つのぐり 【角繰(り)・角髻】 江戸時代,庶民の女性が結った髪形の一。ぐるぐる巻きあげて笄(コウガイ)をさした。
- あぐむ 【足組む】 足を組んで座る。あぐらをかく。 「―・むとも寝まるとも,心まかせに打ちくつろぎて語りめせ/読本・双蝶記」 ; 【倦む】 物事に行きづまって,どうにもしようがなくなる。また,もてあます。あぐねる。現代では動詞の連用形の下に付いて用いられることが多い。 「攻め―・む」「考え―・む」「神曲の大いなる二巻には,我ほと―・みしが/即興詩人(鴎外)」
- くぐむ 【屈む】 ※一※ (動マ四) 〔「かがむ」の転〕 背を丸めて体を丸くする。かがむ。 「単衣(ヒトエ)の御衣を御ぐしこめ,ひき―・みて/源氏(夕霧)」 ※二※ (動マ下二) 前かがみに姿勢を低くする。かがめる。 「皆背を―・めてぞ立つたりける/太平記 17」
- つぐむ 【噤む・鉗む】 〔古くは「つくむ」と清音〕 口をとじる。黙る。 「固く口を―・む」
- めぐむ 【芽ぐむ・萌む】 (1)草木が芽を出す。芽吹く。 「柳が―・む」 (2)ある感情・考えなどがうまれる。 「今年一六才,春の心を―・みたる/人情本・英対暖語」 ; 【恵む・恤む】 〔「めぐし」と同源〕 (1)困っている人をあわれんで金品を与える。施す。 「少々の金を―・む」 (2)神仏・君主などが人々をいつくしむ。思いやる。 「国つ御神は旅行きもし知らぬ君を―・みたまはな
- わぐむ 【綰む】 たわめまげる。わがねる。 「緑衫(ロウソウ)はしも,あとのかたにかい―・みて/枕草子 201」
- 汗ぐむ あせぐむ 汗がにじみ出る。あせばむ。 「寒げに見えけるが御馬のかず仕うまつりにければ―・みにけり/著聞 10」
- 涙ぐむ なみだぐむ ④ 〔「ぐむ」は接尾語〕 目に涙をためる。泣きそうになる。 「母を見つけて―・む」
- 芽ぐむ 萌出す; 萌む; 萌え立つ; 吹きだす; 生える; 萌芽する; 萠芽する; 萌える; 兆す; 萌え出す; 萌ぐむ; 萌立つ; 吹き出す; 発芽する; 芽ざす; 芽だつ; 角ぐむ; 萌す; もえる; 萌え出る; 芽立つ; 萌えたつ; 芽吹く; 芽差す; 芽ばえる; 吹く; 吹出す; 芽生える; 芽ぶく; 出芽する
- 萌ぐむ 芽ぐむ
- 角ぐむ つのぐむ 葦(アシ)・薄(ススキ)・真菰(マコモ)などが,角のような芽を出す。 「あしの葉に―・む程の春風ぞ吹く/新古今(春上)」
- つの 【角】 (1)動物の頭部に長く突き出ている骨質または角質の硬い突起。 「水牛の―」「―製のパイプ」 (2)物の表面または頭上の突起物。 「かたつむりが―を出す」 (3)婦人の嫉妬(シツト)や怒りのたとえ。 「さすがのまま母の―もぽつきり折て/おらが春」 →角を生やす (4)家紋の一。角の形を図案化したもの。枝角と袋角がある。 ――突き合わ・せる 仲が悪くいつも対立したり喧嘩
- あせぐむ 【汗ぐむ】 汗がにじみ出る。あせばむ。 「寒げに見えけるが御馬のかず仕うまつりにければ―・みにけり/著聞 10」
- おせぐむ 猫背である。 「たけ高く,―・みたる者/宇治拾遺 9」
- さしぐむ 【差し含む】 〔「ぐむ」は接尾語〕 目に涙がわいてくる。涙ぐむ。 「熱き涙―・みたる両眼を/露団々(露伴)」「見ゆるごとにただ―・めるにのみあり/蜻蛉(上)」