和刻本 意味
- 刻本 こくほん ◎ 版木に刻んで印刷した書物。版本。
- 覆刻本・復刻本 ふっこくぼん ◎ 原本どおり新たに作った版で再版された本。覆刊本。
- 再刻本 さいこくぼん ◎ 以前に刊行したものを,再び版木を彫り直して出版した本。
- 家刻本 かこくぼん ◎ 私家版。個人が刊行した書物。
- 模刻本 もこくぼん ◎ 模刻して作った本。
- 翻刻本 ほんこくぼん ◎ 翻刻して刊行した本。
- 和冦 倭寇; 倭冦
- 和光大学 わこうだいがく 私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は町田市。
- 和協 わきょう ◎ 「和衷協同(ワチユウキヨウドウ)」の略。
- 和光垂迹 わこうすいじゃく ① 〔仏〕 仏・菩薩などが衆生(シユジヨウ)救済のため,威光を和らげ別の姿をとってこの世に現れること。「和光同塵」を本地垂迹説の立場からいう語。
- 和協する 団結する; 戮力する; 協調する; 共同する; 協力する; 連携する; 協同する
- 和光同塵 わこうどうじん ① (1)〔老子「和其光,同其塵」〕 すぐれた才能を隠して,俗世間に交わること。 (2)〔仏〕 仏が,仏教の教化を受け入れることのできない人を救済するため,本来の智慧(チエ)の力をやわらげ,人々の受け入れやすい姿をとって現れること。
- 和南 わなん ① 〔梵 vandana〕 〔仏〕 〔「わな」「おな」「おなん」とも。礼・帰礼・恭敬の意〕 目上の人に対して言葉をかけるときに口にする挨拶(アイサツ)の語。
- 和光 わこう ① (1)仏が本来の智慧(チエ)の力をやわらげること。また,「和光同塵」の略。 「仏法の大きなる益をも悟らず,―の深き心をも知らず/沙石(序)」 (2)おだやかな威光。 「天神地祇感応の―を添へ/浄瑠璃・用明天皇」 ; わこう 埼玉県南部の市。もと川越街道の宿場町。自動車・電機工業が立地。近年,住宅地として発展。
- 和句解 わくげ 語学書。六巻。松永貞徳著。1662年刊。約一五〇〇語をイロハ順に並べ,音の類似や省略などに基づいて語源を説く。「和語のしるべ」とも。
例文
- しかし日本で各種の和刻本が刊行されたおかげで、完全な散佚を免れた。
- 日本にも南北朝時代には早くも紹介されて和刻本も印刷され、よく読まれた。
- 日本でも林逋の詩は愛好され、貞享3年(1686年)の和刻本その他がある。
- 江戸から明治にかけて、日本でも、清楽の楽譜集の和刻本が多数、出版された。
- 江戸時代中期から明治にかけては、漢文の笑話集の和刻本がいろいろと刊行され、広く読まれた。
- 20世紀に入り、中国本土で過去の通俗文学に対する再評価の機運が高まると、和刻本の『笑府』が日本から中国に逆輸出された。
- 漢籍の中でも、中国で出版されたものは、特に「唐本」と呼んでおり、それを輸入して日本で復刻や翻刻したものは「和刻本」と呼ばれる。
- 一方、日本では1708年(宝永5年)に貝原益軒の大和本草などに引用され、1771年(明和8年)には訓点と添え仮名の施された和刻本が出版されている。
- 『世説新語』はたいへんよく読まれ、その亜流も数多く出現したが、明代の中国において編纂された『世説新語補』が徳川期の日本へ紹介され、和刻本も出版された。
- 日本では頼山陽が序文を付した和刻本が出版されており、頼山陽はその序文の中で、歴代正史を読まなくても、この本を読めばあらましは分かると述べ、日本では正史の概要を知る本として知られた。