かたこと 意味
- 【片言】
方言集。安原貞室著。五巻。1650年刊。愛児に言葉遣いを教えるため,主に京都の方言・訛語(カゴ)を集めて正しい語と対比したもの。片言なおし。
- 硬くて軽い物が触れ合って出る,乾いた音を表す語。
「荷車を―いわせて引いてくる」
- 【片言】
〔「かた」は不完全の意〕
(1)幼児や外国人などのたどたどしい話し方。
「―の英語を話す」
(2)方言や俗語。
「さるといふをはるといふ,すべて―はさつしたまへ/人情本・梅児誉美(初)」
- かたこと-まじり [5] 【片言交じり】 片言をまじえて話すこと。
- かたことまじり 【片言交じり】 片言をまじえて話すこと。
- かたこ 【片子】 (1)「加地子(カジシ){(1)}」に同じ。 (2)一歳になっていない子。あかご。 (3)植物,カタクリの別名。
- かたこい 【片恋】 片思い。 ⇔諸恋(モロゴイ) 「旅に去にし君しも継ぎて夢(イメ)に見ゆ我(ア)が―の繁ければかも/万葉 3929」
- かたこう 【形鋼・型鋼】 一定の形の断面をもつ棒状鋼材の総称。断面の形により,山形鋼・ I 形鋼・溝(ミゾ)形鋼・ T 形鋼・ H 形鋼などに分かれる。
- かたこし 【肩輿】 轅(ナガエ)を肩に載せて担ぐ輿。けんよ。
- かたこて 【片籠手】 弓を引きやすいように,右手には籠手をつけず,敵の攻撃を受ける左手のみに籠手をつけること。 →諸籠手(モロゴテ)
- かたこびん 【片小鬢】 〔「かたこうびん」とも〕 片方の小鬢。近世,遊郭で制裁に男の片小鬢を剃り落とす風があった。 「世之介を捕へて,とかくは―剃られて/浮世草子・一代男 3」
- かたこもん 【型小紋】 本来の型染めの小紋。機械捺染(ナツセン)に対していう。
- かたこり 【肩凝り】 肩の筋肉が固くこわばり,不快感を伴う状態。
- うたことば 【歌詞】 主に和歌に用いられて,日常語や普通の文にはあまり用いられない言葉。「小夜(サヨ)」「手折(タオ)る」など。歌語。
- すぎたこと 過去; あと
- ふたこと 【二言】 ふたつの言葉。 「一言―言葉を交わす」
- ふたことめ 【二言目】 何か言い始めるとすぐ口癖のようになって出てくる言葉。 「―には小言を言う」
- ふたこと-め [5] 【二言目】 何か言い始めるとすぐ口癖のようになって出てくる言葉。「―には小言を言う」
例文
- なかでも、江戸時代の俳人安原貞室が、なまった言葉の批正を目的に編んだ『片言(かたこと)』(1650年)は、800にわたる項目を取り上げており、当時の言語実態を示す資料として価値が高い。