にがる 意味
- 【苦る】
苦々しい顔をする。
「然らざらん人は極めて―・りて/今昔 28」
- にが 【苦】 〔形容詞「にがい」の語幹から〕 (1)他の語の上に付いて複合語をつくる。(ア)にがい意を表す。 「―塩」(イ)にがにがしい,不快である意を表す。「―笑い」 (2)憎まれ口。いやみ。 「必ず後悔さつしやるなと―を放してじろと/浄瑠璃・神霊矢口渡」 ; 【二河】 〔仏〕 水の川と火の川。貪愛(トンアイ)と瞋憎(シンゾウ)の煩悩(ボンノウ)をそれぞれにたとえたもの。 →二
- がる 〔動詞五[四]段型活用〕 (1)形容詞,形容動詞および助動詞「たい」の語幹に付いて,そのように思う,そのように感じるの意を表す。 「うれし―・る」「かわい―・る」「あわれ―・る」「見た―・る」 (2)形容詞,形容動詞の語幹および一部の名詞に付いて,そのように振る舞う,そのようなふりをするの意を表す。ぶる。 「強―・る」「痛―・る」「得意―・る」「興(キヨウ)―・る」
- なにが 【何が】 (1)(反語の意味を導く)どうして。いったい何が。 「そんなことで―うれしいものか」 (2)とにかく。なにしろ。なにがさて。 「―手ひどい親旦那/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」 (3)(下に原因・理由を示す語句を伴って)当然であるという意を示す。なにしろ。なにぶんにも。 「祇園会にはじめて呼びければ,―田舎者の事なれば/咄本・露が咄」 ――さて 何はともあれ。何はさておき。
- にがい 【耳外】 聞き入れないこと。聞き捨てにすること。 「山門是れを―に処せず/太平記 24」 ; 【苦い】 (1)舌にいやな味を感ずる。 「―・いお茶」「良薬は口に―・し」 (2)不機嫌である。不愉快に感じる。 「落選と聞いて―・い顔をする」「興もさめて事―・うなりぬ/大鏡(道長)」 (3)つらい。苦しい。 「―・い経験」 ﹛派生﹜——さ(名)——み(名)
- にがお 【似顔】 「似顔絵」の略。 「芳幾(ヨシイク)に―を画(カカ)せて/安愚楽鍋(魯文)」
- にがき 【苦木】 ニガキ科の落葉高木。山地に自生。高さ約10メートル。葉は互生し,大形の羽状複葉。小葉は対生する。枝・葉に強い苦みがある。木部を苦味健胃薬とし,材は緻密で器具・細工物とする。クボク。
- にがさ 【荷嵩】 荷物がかさばること。荷物のかさ。
- にがし 【苦し】 ⇒にがい(苦)
- にがつ 【二月】 一年の第二番目の月。きさらぎ。﹝季﹞春。 〔副詞的用法の場合,アクセントは ◎〕
- にがて 【苦手】 (1)扱いにくい相手。そりが合わない相手。 「あの人はどうも―だ」 (2)得意でないこと。不得手。 「―な科目」 (3)爪がにがく,手に毒があるという手。不思議な力があり,その手でおさえると腹の痛みが消えるなどという。 「私の―薬なりと夜明がた迄さすりける程に/浮世草子・一代女 2」
- にがな 【苦菜】 キク科の多年草。山野に普通に見られる。切ると苦みのある白汁が出る。高さ約30センチメートル。根葉は倒披針形。初夏,黄色の頭花を多数つける。舌状花は普通五~七個だが変異が多い。
- にがみ 【苦み・苦味】 (1)にがいこと。にがい味。 「―のある薬」 (2)不愉快な気持ち。つらい気持ち。 「何の風波もなければ―もない/福翁自伝(諭吉)」 (3)(男の)顔などの,ひきしまっている感じ。 〔「み」は接尾語。「味」は当て字〕
- にがむ 【苦む】 ※一※ (動マ四) にがにがしく思う。いやな顔をする。 「御物語聞え給ふを,暑きに,と―・み給へば,人々笑ふ/源氏(帚木)」 ※二※ (動マ下二) ⇒にがめる
- にがら 【煮殻】 煮出したあとのかす。煮出し殻。
例文
- にがる 【動詞】お腹等首から下ががとんでもなく痛い状態を指す動詞。