乳の木 意味
読み方:
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- ちちのき ③
イチョウの異名。雌株の老樹に,乳房形の気根ができるのでいう。
- 乳の 牛乳の
- 乳の人 ちのひと 乳母。めのと。 「御―などが心おさなう具したてまつて失せけるにや/平家 4」
- 乳の実 ちちのみ ③ イチョウの実。ぎんなん。
- 乳の師 ちちのし 平安時代,供御(クゴ)の牛乳をしぼることを任として,典薬寮に置かれた令外の官。はじめ「乳の長上(チヨウジヨウ)」,のち「乳の師」と改められた。
- 乳の目 ちのめ 乳首にある,乳汁のでる小さい穴。
- 乳の粉 ちちのこ ③ 寒晒(カンザラ)しにした米の粉。水にといて煮立て,砂糖を加えて母乳の代用とした。
- 乳の親 ちのおや 乳母(ウバ)。ちおや。 「御―には中納言行平卿の北の方/浄瑠璃・松風村雨」
- 乳の間 ちのま ◎ 梵鐘(ボンシヨウ)の表面で,乳(チ){(4)}の並んでいる部分。ちちのま。 →梵鐘
- 牛乳の 乳の
- の木 カカオ-の-き [1] 【―の木】 アオギリ科の常緑高木。熱帯アメリカ原産。花は白色の五弁花。果実はウリ状果で,厚い果肉の中に球状の種子を五〇~一〇〇個含む。種子をココア・チョコレートの原料とする。ココアの木。カカオ。
- 乳の実の ちちのみの 同音の「父」にかかる。 「―父の命(ミコト)ははそ葉の母の命/万葉 4164」 〔「ちちのみ」はイチョウの実とも,イチジク・イヌビワともいうが確かでない〕
- 乳の長上 ちちのちょうじょう 「乳の師(シ)」に同じ。
- 御乳の人 おちのひと 貴人の子の乳母。御乳(オチ)。 「―の背中をとんとぶたしやんして/浄瑠璃・丹波与作(上)」
- 梶の木・構の木 かじのき ①③ クワ科の落葉高木。東南アジア原産。亜熱帯および日本各地で栽培される。高さ10メートル内外。葉は互生し,広卵形で,しばしば三~五裂する。葉の裏や柄に密毛がある。春,開花する。雄花穂は円柱状で下垂し,雌花穂は球形。樹皮は和紙の原料。カジ。カミノキ。
- 科の木・榀の木 しなのき ①③ シナノキ科の落葉高木。山地に自生。高さは20メートルに達する。葉は円心形で柄が長い。夏,葉腋に集散花序をつけ,淡黄緑色の小花を多数つける。花軸には包葉が一個つく。樹皮の靭皮(ジンピ)繊維で科布(シナヌノ)や縄を作る。材は合板・器具などに用いる。シナ。 〔「科」は当て字〕