坊主 意味
- ぼうず ①
(1)もと,寺院内の一坊の主僧。寺房の住職。転じて,僧侶全般の俗称。
(2)〔僧侶の剃髪(テイハツ)した頭との類似性から〕
(ア)髪を剃(ソ)ったり,短く刈った頭。毛のない頭。また,その人。「―頭」「丸―」(イ)
〔剃髪の習慣が昔あったところから〕
男の幼児を親しみ,またはぞんざいにいう語。「うちの―は今一年生だ」(ウ)表面をおおうべきものがない状態やものをたとえていう。「冬になり,木々が―になる」「土地開発で,山が―になった」(エ)花札で,すすき(八月の札)の二〇点札。
(3)釣りで,えものが全くないこと。おでこ。
(4)室町・江戸幕府の職名の一つ。剃髪・法服で茶の湯や給仕など城内の雑用を務めた。奥坊主・表坊主・数寄屋坊主などがある。
(5)芸事や学問などの師で,頭を丸めている人。師匠。
(6)他の語の下に付けて用いる。(ア)親しみの気持ちを含んで,そのような男の子の意を表す。
「やんちゃ―」(イ)あざけりの気持ちを含んで,そのような人の意を表す。「三日―」「なまけ―」
――憎(ニク)けりゃ袈裟(ケサ)まで憎い
その人を憎むあまりに,その人に関係のある事物すべてを憎むことのたとえ。
――の鉢巻き
(1)締まりのないことのたとえ。
(2)〔坊主の鉢巻はすべり落ちるので,耳で受けとめるというところからいう〕
聞いて知っているということをいう洒落。
――丸儲(マルモウ)け
坊主は資本も経費もいらず,収入がそのまま全部儲けになる。
- 坊主― ぼうず-ガッパ バウ― [4] 【坊主―】 江戸時代,南蛮人のカッパから考案した木綿の丸ガッパ。引き回し。
- 我坊主・和坊主 わぼうず 二人称。僧侶に対して,軽んじ卑しめる気持ちで用いる。 「やい―,此の肩箱を晩の泊り迄持て/狂言・犬山伏(虎寛本)」
- 丸坊主 まるぼうず ③ (1)頭髪を短く刈ったり,すっかり剃(ソ)ったりした頭。 (2)山に木がないこと。また,草木に葉が全くないこと。 「乱伐で山が―になった」
- 坊主山 ぼうずやま ◎③ 木が全く生えていない山。はげやま。
- 坊主枕 ぼうずまくら ④ 「括(クク)り枕」に同じ。
- 坊主椀 ぼうずわん ③ 糸底が内にくぼんでいて,無いように見える椀。
- 坊主礼 ぼうずれい ③ 正月四日に寺方が行う年始回り。寺正月(テラシヨウガツ)。
- 坊主禿 ぼうずかむろ ④ 江戸時代,遊郭で遊女づきの幼い禿(カムロ)。頭を芥子(ケシ)坊主にしていたところからいう。
- 坊主筆 ぼうずふで ③ 毛のすり切れた筆。ちび筆。
- 坊主襟 ぼうずえり ③ (1)襟足のない首筋。 (2)「僧綱領(ソウゴウエリ)」に同じ。
- 坊主頭 ぼうずあたま ④ 坊主のように髪の毛を剃(ソ)ったり,ごく短くした頭。丸坊主。
- 夏坊主 なつぼうず ③ 〔葉が秋に生じ,夏に落ちるのでいう〕 オニシバリの別名。
- 奥坊主 おくぼうず ③ 江戸幕府の職名。江戸城の奥向きにいて茶室を管理し,将軍の茶,諸侯の接待・給仕などを担当した坊主。小納戸(コナンド)坊主。
- 子坊主 小僧
- 小坊主 こぼうず ② (1)少年の僧。 (2)男の子。少年。親しみをこめていうことが多い。 「隣の―のいたずらだな」 (3)江戸時代,武家や商家に奉公した坊主頭の少年。
例文
- 窓ガラスを割ったいたずら坊主はだれだ?
- 坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた。
- 坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた。
- 彼は何もかも三日坊主だ。
- 彼は何事でも三日坊主だ。
- トムが頭を剃って丸坊主になった夏のことまだ覚えてる?
- いっそのこと丸坊主にしてみたらどう?よく似合うと思うよ。
- 宗派によっては、お坊さんは坊主にしなくてもいいんだってね。
- 酔って来ると、随分面白い坊主で、いろんなことをしゃべり出す。
- ズンバやりたいって?また三日坊主で終わっちゃうんじゃないの?