懇篤 意味
- こんとく ◎
心がこもっていて,手厚い・こと(さま)。
「―なる援助と有益なる忠言とを与へられ/此一戦(広徳)」
﹛派生﹜——さ(名)
- 懇望する 拝む; 哀願する; 歎願する; 嘆願する; 願う; 哀訴する; 情願する
- 懇望 こんぼう ◎ 「こんもう(懇望)」に同じ。 ; こんもう ◎ 〔「もう」は呉音〕 熱心に希望すること。心から頼むこと。懇願。こんぼう。 「総裁就任を―する」「―もだしがたく引き受ける」
- 懇親 こんしん ◎ 打ち解けて親しくすること。また,非常に親しいさま。 「―会」「会員相互の―を図る」「他国の君主とその交り―なり/明六雑誌 6」
- 懇書 こんしょ ① 誠意のこもった手紙。また,相手を敬ってその手紙をいう語。 「御―拝受いたしました」
- 懇親会 コンパ
- 懇懇 こんこん ◎ 真心のこもっているさま。丁寧に詳しく説くさま。 「道理を―と説き聞かせる」
- 懇話 こんわ ◎ 親しく打ち解けて話し合うこと。懇談。 「―会」「諸氏…列席して相ひ―す/浮城物語(竜渓)」
- 懇意 こんい ① (1)親しくしていること。遠慮のいらない間柄であること。また,そのさま。 「―な間柄」「―にしている人」 (2)親切な心。好意。 「御―の段忝う存じまする/歌舞伎・幼稚子敵討」
- 懇誠・悃誠 こんせい ◎ 真心のこもっている・こと(さま)。 「極めて率直に,極めて―に…言はねば止(ヤ)まぬ/多情多恨(紅葉)」
例文
- 小華は翠石を愛することさながら実子の如く、衣食を給し所蔵の名画を模写させ懇篤に指導したと記載されている。
- 高松光彦は、「熊本人は敦厚、懇篤なり」で始まる肥後人批評を行った肥後出身の明治の言論人・佐々友房を取り上げ、自身の出身県の気質を客観的に分析・自認できるところに熊本人の本来の姿があると評している。