あて-つ・ける 意味
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【当て付ける】
(動カ下一)[文]カ下二 あてつ・く
(1)ほかの事にかこつけて,またそれとわかるように,相手の気にさわるようなことを言ったりしたりする。「私に―・けてわざと反対意見を述べた」
(2)男女の仲のよいことなどを見せつける。「あの二人にはすっかり―・けられた」
(3)割り当てる。あてがう。「一処も本主に―・けず,殊更天王寺の常灯料所の庄を押へて知行せしかば/太平記 26」
関連用語
つ・ける: [2] 【就ける】 (動カ下一) [文] カ下二 つ・く (「付ける」と同源) (1) 人をある地位に置く。(ア)(「即ける」とも書く)国王の位に置く。即位させる。「王位に―・ける」(イ)人をある役職に置く。就任させる。「社長のポストに―・ける」 (2) ある人から教えを受けるためにその弟子とさせる。「一流のピアノの先生に―・ける」
あてつける: 【当て付ける】 (1)ほかの事にかこつけて,またそれとわかるように,相手の気にさわるようなことを言ったりしたりする。 「私に―・けてわざと反対意見を述べた」 (2)男女の仲のよいことなどを見せつける。 「あの二人にはすっかり―・けられた」 (3)割り当てる。あてがう。 「一処も本主に―・けず,殊更天王寺の常灯料所の庄を押へて知行せしかば/太平記 26」
あおり-つ・ける: アフリ― [0] [5] 【煽り付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 あふりつ・く (1) 盛んにおだてる。おだてあげる。「思入れ―・けて,おごらせてやらうではねえか/滑稽本・八笑人」 (2) (「呷り付ける」と書く)酒などをぐいぐいと飲む。続けて飲む。「コップに半分ばかり一息に―・けて/多情多恨(紅葉)」
いい-つ・ける: イヒ― [4] 【言(い)付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 いひつ・く (1) 命令する。「用事を―・ける」 (2) 告げ口をする。「先生に―・ける」 (3) いつも言っている。言い慣れている。「いつも―・けている言葉」 (4) 伝言を頼む。ことづけする。「宮の御かへりも人の消息も,―・けて又遣りければ/大和 168」 (5) 名付ける。「大宰相の君などいふ人,おば
いため-つ・ける: [5] 【痛め付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 いためつ・く (1) ひどい目にあわせる。痛い目にあわせる。「さんざんに―・ける」 (2) (「撓(イタ)めつける」意からか) 髪や服装を整えて堅苦しいさまをする。「五十ばかりの使者男,―・けたる出立(イデタチ)の/浄瑠璃・栬狩」
いり-つ・ける: [0] [4] 【射り付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 いりつ・く 強い光が焼き尽くすように物に当たる。
い-つ・ける: [3] [0] 【射付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 いつ・く (1) 矢を射て物に当てる。「疑惑の矢を胸に―・けられたやうな気分/行人(漱石)」 (2) (光などが)強く照らす。「夏の日差しが肌に―・ける」 (3) 矢で射通して他の物につける。「大きな野猪(クサイナギ),木に―・けられてぞ死にて有りける/今昔 27」
うえ-つ・ける: ウヱ― [4] 【植(え)付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 うゑつ・く (1) 所定の場所に草木や作物の苗を植える。「トマトの苗を―・ける」 (2) (比喩的に)新しい思想や考え方を人の心に刻みつける。「民主主義の思想を―・ける」
うけ-つ・ける: [4] [0] 【受(け)付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 うけつ・く (1) 申し込みなどを受ける。「応募書類を―・ける」 (2) 人の頼みや訴えごとを聞き入れる。「返品を―・ける」 (3) 与えられた物事に応じた反応を示す。受け入れる。多く「受け付けない」の形で用いる。「何を食べても胃が―・けない」
うち-つ・ける: [4] [0] 【打(ち)付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 うちつ・く (1) 強く打つ。ぶつける。「柱に頭を―・ける」「コップを床に―・ける」 (2) 釘(クギ)などで打って固定する。「塀に板を―・ける」 (3) 強く当たる。「窓に―・ける雨」 (4) 「付ける」を強めた言い方。「はかなき疵(キズ)も―・けられなば由なし/今昔 28」 (5) 無遠慮にする。「―
うみ-つ・ける: [4] [0] 【生み付ける・産み付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 うみつ・く (1) 虫や魚などが卵を物に付着させて産む。また,物の中に産む。「蝶が葉の裏に卵を―・ける」「セミは卵を地中に―・ける」 (2) ある性質が備わるようにして子を産む。「土方の手伝ひして車の跡押しにと親は―・けても下さるまじ/にごりえ(一葉)」
うり-つ・ける: [4] 【売(り)付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 うりつ・く (1) 押しつけて買わせる。「パーティー券を―・ける」 (2) 相手をだましたりして,不当な価格で売る。
おおせ-つ・ける: オホセ― [5] 【仰せ付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 おほせつ・く 「言いつける」の尊敬語。お言いつけになる。お命じになる。「なんなりと―・け下さい」「一方の大将軍をも―・けらるべき奴原も候はず/保元(上)」
おくり-つ・ける: [5] 【送り付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 おくりつ・く (相手の気持ちにかかわらず)送り届ける。「請求書を―・ける」
おさえ-つ・ける: オサヘ― [5] 【押(さ)え付ける】 (動カ下一) [文] カ下二 おさへつ・く (1) 力を入れて強く押さえる。「手足を―・ける」 (2) 相手の動きを封じる。活動できないようにする。「反対派を―・ける」