め-やす 意味
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【目安】
(1)おおよその見当。目印。目あて。「―をたてる」「―をおく」
(2)算盤(ソロバン)の梁(ハリ)につけた位取りの字や印。
(3)算盤の乗除算で,除数または乗数。
(4)読みやすくするため箇条書きにすること。また,その文書。「大切の証文ども少々ぬきいだしまゐらせさふらひて,―にして/歎異抄」
(5)鎌倉時代,箇条書きにした訴状陳状。室町時代以後は,形式を問わず,訴状一般をさすようになった。目安書き。+もっと...目安状。
(6)見た目がよいこと。「―のわざやと見たてまつるものから/源氏(早蕨)」
――上・げる
訴状を差し出す。訴訟を起こす。「返事次第に,五日には―・げると/浄瑠璃・大経師(上)」
――を付・ける
大体の見当をつける。目印をつける。
関連用語
やす-め: [0] [3] 【安め・安目】 ■一■ (名・形動) [文] ナリ (「め」は接尾語) (値段などが)いくぶん安い・こと(さま)。 高め 「相場が―に推移する」 ■二■ (名) (1) 安い値段。「―でいきますべい,乗てくんなさい/滑稽本・続膝栗毛」 (2) ひかえ目。謙遜。「其様に―をお言ひのが愛敬になつて/人情本・梅之春」
め-やす・し: 【目安し】 (形ク) 見た目に感じがよい。見苦しくない。また,無難だ。「心ばせの,なだらかに,―・く/源氏(桐壺)」
あぶら-め-やすり: [5] 【油目鑢】 最も目の細かいやすり。
やす: 【安】 〔形容詞「やすい」の語幹から。多く他の語と複合して用いられる〕 (1)金額の少ないこと,値段の低いことを表す。 「―月給」「―普請」 (2)値段の下がること。 ⇔高 「―値」「十円―」 (3)軽はずみに行うことを表す。 「―請け合い」 (4)安泰なさま,安らかなさまであることを表す。 「うら―にさ寝る夜そなき/万葉 3504」 ; 【易】 〔「安」と同源〕
やす-やす: [3] 【安安】 (副) 苦しむことなく安楽に。平穏に。「―(と)老後を送る」
め: (1)五十音図マ行第四段の仮名。両唇鼻音の有声子音と前舌の半狭母音とから成る音節。 (2)平仮名「め」は「女」の草体。片仮名「メ」は「女」の末二画の,初めの右上から左下への画を省いたもの。 〔奈良時代までは,上代特殊仮名遣いで甲乙二類の別があり,発音上区別があったとされる〕 ; 【目・眼】 ※一※ ① (名) ❶光の刺激を受けとる感覚器。脊椎動物では眼球・視神経からなり,外界から入
やすみ-やすみ: [4] 【休み休み】 (副) (1) 途中で何度も休みながら。何度も休憩をして。「―山を登る」 (2) よく熟慮して。考え考え。非難の意をこめて用いる。「冗談も―言え」「馬鹿も―言え」
やすやす: 【痩す痩す】 〔動詞「やす」の終止形をかさねた語〕 非常にやせながら。 「―も生けらばあらむをはたやはた鰻(ムナギ)を取ると川に流るな/万葉 3854」 ; 【安安】 苦しむことなく安楽に。平穏に。 「―(と)老後を送る」 ; 【易易】 物事をいかにもやさしそうにするさま。簡単に。たやすく。 「障害物を―(と)越える」
やすやすと: 容易に; たやすく
増やす・殖やす: ふやす ② 数量が多くなるようにする。ふえるようにする。 ⇔減らす 「財産を―・す」 〔「殖やす」は財産や動植物に関して使うことが多い〕 〝可能〞 ふやせる
栄やす・映やす: はやす (1)映えるようにする。引きたてる。 「なに事もさしいらへし給ふ御光に―・されて/源氏(初音)」 (2)賞美する。ほめる。 「七重花咲く八重花咲くと申し―・さね申し―・さね/万葉 3885」
め-め: 【米】 こめ。「―五十石まゐする程に/狂言・比丘貞」
あやす: 【零す】 (1)血や汗などをしたたらせる。こぼす。 「血を―・して卒都婆によくぬりつけて/宇治拾遺 2」 (2)(果実などを)落とす。[日葡] ; (幼い子供などの)機嫌をとる。 「赤ん坊を―・す」 ‖可能‖ あやせる
いやす: 【癒やす】 (1)病気や傷などをなおす。 「温泉で傷を―・す」 (2)悲しみや苦痛をなくす。 「恋の痛手を―・す」「かわきを―・す」 〔「いえる」に対する他動詞〕 ‖可能‖ いやせる
うら-やす: 【心安】 (形動ナリ) 心の安らかなさま。気掛かりのないさま。「春へ咲く藤の末葉(ウラバ)の―にさぬる夜そなき子ろをし思へば/万葉 3504」