くせごと 意味
- 【曲事】
(1)道にはずれたこと。ひがこと。きょくじ。
「末代は―月に随ひ年に添ひて/栂尾明恵上人遺訓」
(2)してはならないこと。あきれ果てたこと。
「前代未聞の―なり/太平記 23」
(3)法にそむいたこと。また,違法に対する処罰。きょくじ。
「盗賊の罪のがれ難く,―に行はるる条/浄瑠璃・反魂香」
(4)凶事。まがごと。
- おおせごと 【仰せ言】 おっしゃる言葉。おことば。また,お言いつけ。 「このごろは―もなきこと/蜻蛉(上)」
- こせごと 【こせ言】 機知に富んだ警句や巧みな洒落。秀句。 「秀句―を御存じかとの申事ぢや/狂言・今参」
- のせごと 【乗せ事・載せ事】 人をだまそうとする計略。人を欺く手段。 「剃髪染衣は―にて,愚痴・蒙昧の凡夫よな/浄瑠璃・大原問答」
- くせ-ごと 【曲事】 (1) 道にはずれたこと。ひがこと。きょくじ。「末代は―月に随ひ年に添ひて/栂尾明恵上人遺訓」 (2) してはならないこと。あきれ果てたこと。「前代未聞の―なり/太平記 23」 (3) 法にそむいたこと。また,違法に対する処罰。きょくじ。「盗賊の罪のがれ難く,―に行はるる条/浄瑠璃・反魂香」 (4) 凶事。まがごと。
- せごう 【背甲】 背。背中。
- せごし 【背越し】 アユなど,骨の柔らかい魚を薄い筒切りにする,刺身の作り方の一。酢味噌・蓼酢(タデズ)などで食べる。背越し鱠(ナマス)。﹝季﹞夏。 ; 【瀬越し】 〔川の早瀬を越すことから〕 (1)危険な時機を克服すること。試練を経ること。 「幾度か年の―をしたる人のいへり/浮世草子・永代蔵 5」 (2)船底が平たい喫水の浅い船。瀬越し船。
- せごす 責める。いじめる。 「何もかも吐き出しおろと―・す後ろに立ち聞く弥太夫/浄瑠璃・新版歌祭文」
- ふせご 【伏せ籠】 (1)香炉や火鉢などをおおうように伏せ,上から衣服をかぶせて香を焚きしめる竹籠(カゴ)。薫籠(クンロウ)。籠(コ)。 「―のうちに籠めたりつるものを/源氏(若紫)」 (2)中に鶏を入れて伏せておく籠。
- あわせごう 【合(わ)せ香】 「合わせ薫(タ)き物」に同じ。
- いせごい 【伊勢鯉】 (1)ボラの異名。[日葡] (2)メナダの異名。 (3)ハイレンの別名。
- いせごよみ 【伊勢暦】 土御門(ツチミカド)家の暦の写本によって,伊勢神宮で板行した暦。江戸時代,神宮の御師(オシ)が,御祓箱(オハライバコ)に添えて全国に配布した。本暦。
- はかせごう 【博士号】 ⇒はくしごう(博士号)
- ごと 【如】 〔助動詞「ごとし」の語幹〕 似ているものに比べ,たとえる意を表す。…ように。…のようだ。 「梅の花今咲ける〈ごと〉散り過ぎず我が家(エ)の園にありこせぬかも/万葉 816」「雪こぼすが〈ごと〉降りてひねもすに止まず/伊勢 85」「秋の夜の明くるも知らず鳴く虫はわが〈ごと〉ものや悲しかるらむ/古今(秋上)」 →ごとし ; 【共】 名詞に付いて,そのものもいっしょにの意を表す
- みせごしらえ 【店拵え】 店のこしらえ。店構え。
- くせ 【曲瀬】 川の浅瀬の石の多い所。 「玉―の清き川原にみそぎして/万葉 2403」 ; 【救世】 〔「くぜ」「ぐせ」「ぐぜ」とも〕 〔仏〕 (1)衆生(シユジヨウ)を苦悩から救うこと。 (2)仏・菩薩の通称。 (3)観世音菩薩のこと。 ; 【曲】 〔「癖(クセ)」と同源〕 (1)(普通「クセ」と書く)能で,一曲の中心的な部分。先行芸能である曲舞(クセマイ)をとりいれ,