ねじむける 意味
- 【捩じ向ける】
ねじって,ある方向へ向かせる。
「ぐいと顔を―・ける」「腰を掛けたなり椅子を―・け/社会百面相(魯庵)」
- ねじむく 【捩じ向く】 ※一※ (動カ五[四]) からだをねじって,その方向に向く。 「後を―・けば宮と面(オモテ)を合せたり/金色夜叉(紅葉)」 ※二※ (動カ下二) ⇒ねじむける
- むける 【向ける】 (1)ある方向・対象に面するように,体や物の角度を変える。 「顔を―・ける」「床の間に背を―・けて座る」「銃口を―・ける」「機首を北へ―・ける」 (2)ある方向を目指す。 「ハワイに―・けて出航する」「古本屋街に足を―・ける」 (3)ある方面・事柄を行為の対象とする。 「国民の関心を外に―・ける」「住民に―・けて訴えかける」「大会に―・けて準備する」「非難を政府に―・け
- ねじ・ける ネヂケル [3] 【拗ける】 (動カ下一) [文] カ下二 ねぢ・く (1) 物の形がゆがんだりねじれたりする。ねじくれる。「―・けた木」「八重桜は…いとこちたく―・けたり/徒然 139」 (2) 心が素直でない。ひねくれる。「心の―・けた人」
- あおむける 【仰向ける】 上に向ける。顔や物の表面を上に向ける。あおのける。 ⇔うつむける 「顔を―・ける」
- うつむける 【俯ける】 (1)顔を下に向ける。うつぶける。 ⇔あおむける 「恥ずかしそうに顔を―・ける」 (2)ばかにする。うつむけにする。 「挑灯屋をうつむけにするのか,―・ければ珍重なれども/浄瑠璃・蛭小島武勇問答」
- うわむける 【上向ける】 (1)上の方に向ける。 (2)調子や状態をよい方に向かわせる。
- かたむける 【傾ける】 〔「かたぶける」の転。「片向ける」の意〕 (1)斜めにする。かたむくようにする。 「盆を―・ける」「首を―・ける」 (2)考えや心をある方面に向ける。他のことは考えずに,ひたすら心をその事に向けて行う。心を注ぐ。 「精魂を―・ける」「愛情を―・ける」「耳を―・ける」 (3)衰えさせる。滅ぼす。 「国を―・ける」「身代を―・ける」 (4)〔「杯を傾ける」の意から〕
- さしむける 【差(し)向ける】 (1)その方へ向ける。 「顔を正面に―・ける」 (2)人に命じて,ある所に行かせる。遣わす。 「迎えの車を―・ける」
- しむける 【仕向ける】 (1)ある動作・行動をするよう,働きかける。 「進んで本を読むように―・ける」 (2)人に対して,ある態度で接する。 「物質的に女房に―・ける事がこれ迄と変らぬにしても/雁(鴎外)」 (3)商品などを,先方に発送する。
- すりむける 【擦り剥ける】 他の物とこすれて,皮がむける。 「かかとが―・けた」
- そむける 【背ける】 〔「背(ソ)向ける」の意〕 (1)背を向ける。そらす。 「顔を―・ける」「あまりの惨状に思わず目を―・ける」 (2)(明かりなどを)反対のほう,うしろのほうに向ける。 「火ほのかに壁に―・け/源氏(帚木)」 (3)心を離す。離反する。 「督は,日にそへて人にも―・けられゆくに/増鏡(新島守)」「主人ニ心ヲ―・ケテイル/日葡」 〔「背く」に対する他動詞〕
- たむける 【手向ける】 (1)神仏や死者の霊に供え物をささげる。古くは主に旅の平安を祈るものであった。 「墓に線香を―・ける」 (2)旅立つ人に餞別を贈る。 「ゆく年に涙の玉を―・けつるかな/新古今(雑上)」 (3)旅に出る人や別れて行く人に,はなむけをする。 「友人の壮途に―・ける言葉」
- ふりむける 【振(り)向ける】 (1)動かして,ある方向に向かせる。 「頭を右に―・ける」 (2)別の目的・用途に変える。 「車を一台送迎用に―・ける」
- ねじあける 【捩じ開ける】 ねじってあける。こじあける。 「ふたを―・ける」
- ねじける 【拗ける】 (1)物の形がゆがんだりねじれたりする。ねじくれる。 「―・けた木」「八重桜は…いとこちたく―・けたり/徒然 139」 (2)心が素直でない。ひねくれる。 「心の―・けた人」