あだのおおの 意味
- 【阿太の大野】
大和国宇智(今の奈良県五条市東部)の野。ハギの名所。((歌枕))「ま葛原なびく秋風吹くごとに―の萩の花散る/万葉 2096」
関連用語
あだ-の-おおの: ―オホノ 【阿太の大野】 大和国宇智(今の奈良県五条市東部)の野。ハギの名所。((歌枕))「ま葛原なびく秋風吹くごとに―の萩の花散る/万葉 2096」
うちのおおの: 【内の大野・宇智の大野】 奈良県五條市,旧宇智郡北宇智村付近にあった野。古代,狩猟の地。宇智野。内野。((歌枕))「たまきはる―に馬並めて/万葉 4」
おのおの: 【各・各々】 ※一※ (名) (1)(人間について)ひとりひとり。めいめい。各自。 「―の義務」「―一つずつ持つ」 (2)(事物について)ひとつひとつ。それぞれ。各個。 「―の条項を参照する」 ※二※ (代) 二人称。多人数に向かって呼びかける語。皆さん。 「これ御覧ぜよ,―/平家 3」
おのおのの: 毎; 各; それぞれの
おのおの-がた: 【各々方】 (代) 二人称。多人数の人を敬っていう語。皆さん。あなたがた。近世,多く武士が用いた。「大事の銀を出して,―を呼ぶは/浮世草子・禁短気」
はだのおび: 【肌の帯】 ふんどし。下帯。肌帯。
おのおのがた: 【各々方】 二人称。多人数の人を敬っていう語。皆さん。あなたがた。近世,多く武士が用いた。 「大事の銀を出して,―を呼ぶは/浮世草子・禁短気」
おおの: 【大野】 (1)福井県北東部,大野盆地にある市。旧城下町。織物業が盛ん。スキー場や観光地に富む。 (2)北海道南西部,渡島(オシマ)支庁亀田郡の町。北海道の水田発祥の地。 (3)岐阜県南西部,揖斐(イビ)郡の町。古墳・条里制遺構が残る。富有柿を特産。 (4)広島県南西部,佐伯郡の町。カキの養殖が盛ん。大野瀬戸を隔てて厳島(宮島)がある。 (5)大分県南部,大野郡の町。大部分は阿蘇溶岩
おのおれ: 【斧折】 カバノキ科の落葉高木。本州中部以北の山中に生じ,高さ17メートルに達する。葉は楕円形で鋸歯(キヨシ)がある。春,暗黄色の花を尾状の花穂につける。材は非常に堅く,器具や細工物に用いる。オノオレカンバ。オンノレ。アズサミネバリ。ミネバリ。
おののおゆ: 【小野老】 (?-737) 奈良前期の官人。右少弁・大宰大弐などを歴任。万葉集に歌三首がみえる。
たまのおの: 【玉の緒の】 比喩的に「長し」「短し」「絶ゆ」「乱る」「間も置かず」「継ぐ」「惜し」などにかかる。また「うつし心」(かかり方未詳)の例もある。 「―長き春日を思ひ暮らさく/万葉 936」「―絶えじい妹と結びてしことは果たさず/万葉 481」「―現し心や年月の行きかはるまで妹に逢はざらむ/万葉 2792」
ひものおの: 【紐の緒の】 (1)紐を結ぶのに,一方を輪にして他方をその中にいれるところから,「心に入る」にかかる。 「何故(ナニユエ)か思はずあらむ―心に入りて恋しきものを/万葉 2977」 (2)紐の緒をつなぐことから,比喩的に「いつがる」にかかる。 「―いつがりあひて/万葉 4106」
小型のおの: よき; 手おの
いわたのおの: 【石田小野】 京都市伏見区石田(イシダ)付近の野。((歌枕))「山科(ヤマシナ)の―のははそ原見つつか君が山路越ゆらむ/万葉 1730」
おののおつう: 【小野お通】 浄瑠璃「十二段草子」の作者と伝えられる伝説的な女性。小野正秀の女(ムスメ)で,淀君に仕え,管弦・歌道に秀でたといわれる。 〔現在では十二段草子の作者説は否定されている〕