うつらうつら 意味
- (1)眠気や発熱などのため,意識がはっきりしないさま。うとうと。
「―しているうちに朝になった」「ちょっとの間―とする」
(2)ぼんやりしているさま。茫然(ボウゼン)。
「病衰(ヤミホホ)けた顔をして―としてゐる/多情多恨(紅葉)」
(3)まのあたり。まざまざ。
「―見まくの欲しき君にもあるかも/万葉 4449」
〔(1)(2)の「うつら」は「空(ウツ)」に,(3)は「現(ウツ)」にそれぞれ接尾語「ら」の付いたものという〕
- うつらうつらする 居睡る; 仮眠する; 居眠りする; うとうとする; 居眠る; うたた寝する; 居眠する; 居睡りする; 居睡する; 一睡する
- うつら-うつら [4] (副)スル (1) 眠気や発熱などのため,意識がはっきりしないさま。うとうと。「―しているうちに朝になった」「ちょっとの間―とする」 (2) ぼんやりしているさま。茫然(ボウゼン)。「病衰(ヤミホホ)けた顔をして―としてゐる/多情多恨(紅葉)」 (3) まのあたり。まざまざ。「―見まくの欲しき君にもあるかも/万葉 4449」 ( (1) (2) の「うつら」は「空(ウツ)」
- うつらうつら眠ること 生眠; 不十分な睡眠
- うつらうつらまどろむさま とろとろ
- あげつらう 【論う】 物事のよしあしについて論じ合う。また,欠点・短所などをことさらに言い立てる。 「過去の失敗を―・う」「細かいことを一々―・うのは控える」 ‖可能‖ あげつらえる
- あつらう 【誂ふ】 ⇒あつらえる
- けつらう 【擬ふ】 「けすらう」に同じ。 「東の床に一人いたが是がちとも―・はぬぞ/蒙求抄 3」「まづは顔しろしろと―・ひて/浮世草子・好色旅日記」
- さに-つらう ―ツラフ (枕詞) 赤く美しい意から,「君」「妹」「色」などにかかる。「―妹を思ふと/万葉 1911」
- しつらう 【設ふ】 ※一※ (動ハ四) 「しつらえる」に同じ。 「さし離れたる廊のかたに,いとようとりなし―・ひて/蜻蛉(上)」 ※二※ (動ハ下二) ⇒しつらえる
- つらうち 【面打ち】 「つらあて」に同じ。 「嫁を憎んで去りし故,子は―に自害せしと/浄瑠璃・宵庚申(中)」
- へつらう 【諂う】 相手の気に入るようにふるまう。機嫌をとる。おもねる。 「上役には―・い,部下には威張る」「媚(コ)び―・う」「朝夕すぼき姿を恥ぢて,―・ひつつ出で入る/方丈記」「世ヲ―・ウ/日葡」
- へつらう者 おべっか使い
- まつらう 【服ふ・順ふ】 〔動詞「奉(マツ)る」の未然形に継続の助動詞「ふ」の付いた語〕 「まつろう(服)」に同じ。 「はふむしも大君に―ふ/日本書紀(雄略)」
- うらうつり 【裏移り】 (1)印刷された紙がインクが乾かないうちに次々に積み重ねられたため,紙の裏面がインクで汚れること。 (2)(「裏写り」とも書く)表裏とも印刷した紙の,裏の文字や絵がすけて見えること。 「薄い紙で―(が)する」
- からうつし 【空写し】 (1)カメラのシャッターを押しても,フィルムの入れ方が不完全なため写っていないこと。 (2)フィルムを送るためだけにシャッターを押すこと。
例文
- 高熱で起き上がることもできず、一日中うつらうつらしていた。
- すこし酔っていたせいかうつらうつらとしていると、降車ボタンが押された音にはっと目を覚ます。
- 名前の通り常にうつらうつらしており、仕事中であっても小脇には大きな枕を抱えている。
- 美男でも知られ、作家田村俊子も彼にほれ込み「両國という角力恋して春残し」「両國を思えばうつらうつらかな」という句を詠んだ。