なぶる 意味
- 【嬲る】
(1)おもしろがって人をからかったり苦しめたりする。なぶりものにする。愚弄する。
「猫がねずみを―・る」
(2)手でいじる。また,もてあそぶようにいじる。
「潮の香の高いそよ風が…彼の頬を―・つて通つた/羹(潤一郎)」「くらまぎれに前髪を―・りて/浮世草子・五人女 4」
- おとなぶる 【大人ぶる】 いかにも大人のように振る舞う。 「―・った態度」
- おとなぶる者 ませた者; ペダンティックな者
- なぶ 【並ぶ】 並べる。つらねる。なむ。 「日日(カガ)―・べて夜には九夜(ココノヨ)日には十日を/古事記(中)」 →なべて(並) ; 【靡ぶ】 なびかせる。 「婦負(メヒ)の野のすすき押し―・べ降る雪に/万葉 4016」 →おしなぶ
- ぶる 【振る】 〔接尾語「ぶる」が独立の動詞として用いられるようになったもの〕 俗に,えらそうに振る舞う。きどる。もったいぶる。 「―・った奴」「彼は―・るから嫌だ」 ; 【振る】 〔動詞五[四]段型活用〕 名詞や形容詞・形容動詞の語幹などに付いて,いかにもそれらしい様子をする,そのように振る舞うなどの意を表す。 「学者―・る」「気持ちがたか―・る」「利口―・って嫌な奴」
- ぶる-ぶる [1] (副)スル 小きざみにゆれ動くさま。また,寒さ・恐怖などで,体が震えるさま。「怖くて―(と)震える」「手が―して字が思うように書けない」
- いなぶ 【否ぶ・辞ぶ】 ※一※ (動バ上二) 〔感動詞「いな」に接尾語「ぶ」の付いた語〕 嫌だと言う。断る。辞退する。 「人のいふことは,強うも―・びぬ御心にて/源氏(末摘花)」 ※二※ (動バ四) {※一※}に同じ。 「―・べども,…度々飲む程に酔ぬ/今昔 24」
- しなぶ 【萎ぶ】 ⇒しなびる
- なぶり 【嬲り】 〔動詞「なぶる」の連用形から〕 人をからかったり苦しめたりして喜ぶこと。 「これはまたきついお―/浄瑠璃・近江源氏」
- なぶ・る [2] 【嬲る】 (動ラ五 [四] ) (1) おもしろがって人をからかったり苦しめたりする。なぶりものにする。愚弄する。「猫がねずみを―・る」 (2) 手でいじる。また,もてあそぶようにいじる。「潮の香の高いそよ風が…彼の頬を―・つて通つた/羹(潤一郎)」「くらまぎれに前髪を―・りて/浮世草子・五人女 4」
- まなぶ 【学ぶ】 ※一※ (動バ五[四]) 〔「まねぶ(学)」と同源〕 (1)教えを受けて知識や技芸を身につける。 「大学で経済学を―・ぶ」「遠近法を―・ぶ」 (2)勉強する。学問をする。 「よく―・びよく遊べ」 (3)経験を通して知識や知恵を得る。わかる。 「人生の何たるかを―・ぶ」「この事件から―・んだこと」 (4)まねる。 「一天四海の人皆是を―・ぶ/平家 1」 ‖可能‖
- ぶるぶる 小きざみにゆれ動くさま。また,寒さ・恐怖などで,体が震えるさま。 「怖くて―(と)震える」「手が―して字が思うように書けない」
- あぶる 【溢る】 ⇒あぶれる ; 【炙る・焙る】 (1)火にあててこげ目をつける程度に軽く焼く。 「鰺(アジ)の干物(ヒモノ)を―・る」「のりを―・る」 (2)火にあてて乾かしたり,あたためたりする。 「手を火鉢で―・る」 ‖可能‖ あぶれる
- いぶる 【燻る】 よく燃えないで煙がたくさん出る。けぶる。くすぶる。 「なま木が―・る」 ; ゆすぶる。揺り動かす。ゆぶる。 「孫は―・られて,何心なく笑ふ/御伽草子・福富」
- かぶる 【齧る】 (1)かじる。 「黒白二つの月の鼠が其の草の根を―・るなる/太平記 33」 (2)〔虫がかじるためと考えたことから〕 腹がしくしく痛む。 「互いに虫腹が―・らう/狂言・宗論(虎寛本)」 →虫が齧る ; 【気触る】 ⇒かぶれる ; 【被る・冠る】 〔「かがふる」が「かうぶる」を経て転じたもの〕 (1)頭の上にのせる。上にかけて覆う。 「帽子を―・る」「布団を
- がぶる (1)風波のため,船体が激しく揺れる。 (2)相撲で,四つに組んで相手の体をゆするようにして寄っていく。 「―・って寄る」
例文
- 揶揄(やゆ)とは、からかうこと、なぶることの意。
- なぶる さわる。
- なぶる さわる。
- 盲人の川渡りを趣向とし、健常者が盲人をなぶるのを主眼とする。
- リターナブル瓶(りたーなぶるびん)は、繰り返し使用(リユース)できる瓶の総称。
- 命乞いをするふりをして相手の隙をうかがうなど性格は卑劣で、相手をなぶる事を愉しむ残酷さも併せ持つ。
- 坊主(僧)が檀那を供にして外出し、川を飛び越せない様子を色々に見せるのを中心趣向とし、新発意(仏門に入って間のない者)をなぶる筋立てを主眼とする。
- 手厳しくなぶる口調とさらりと吐き出す問題発言には、前作でやりたい放題だった暴君ギルガメッシュでさえ正面から逆らおうとせず逃げに回っているほどである。