うつつ 意味
- 【打棄つ】
〔「打ち棄(ウ)つ」の転〕
うちすてる。
「騒く児どもを―・てては死には知らず/万葉 897」
- 【現】
(1)(夢に対して)目がさめている状態。現実。
「夢か―か幻か」
(2)正常な心の状態。正気。本心。
「―にかえる」
(3)(「夢うつつ」の形で使われることから誤って)夢見心地。半覚醒。
「『…,お吸物が冷めます。』と言ふのを―に聞きながら/多情多恨(紅葉)」
(4)(死に対して)生きている状態。
「―にありしやうにてありと見て/更級」
――を抜か・す
ある物事に過度に熱中する。ある事に心を奪われる。
「芝居見物に―・す」
- うつつぜめ 【現責め】 江戸時代の拷問(ゴウモン)の一種。眠らせずに責めるもの。 「屏風の内の―。夜もとつくりと寝さしはせぬ/浄瑠璃・先代萩」
- うつつなし 【現無し】 (1)正気を失っているさま。ぼんやりと放心しているさま。 「この心を得ざらん人は,物狂ひともいへ,―・し,情なしとも思へ/徒然 112」 (2)しっかりした判断力がない。 「心ばへなどもいかにぞや,―・くて/増鏡(むら時雨)」
- うつつびと 【現人】 この世に生きている人。また,出家せず俗世間にある人。 「かうまで―にて見るべかりしひとかは/狭衣 4」
- うつつ-ごころ 【現心】 本心。正気。うつし心。「絶えしものの音わが耳にはなほ聞えて,―ならず部屋に還りしが/文づかひ(鴎外)」
- うつつ-ぜめ 【現責め】 江戸時代の拷問(ゴウモン)の一種。眠らせずに責めるもの。「屏風の内の―。夜もとつくりと寝さしはせぬ/浄瑠璃・先代萩」
- うつつ-な・し 【現無し】 (形ク) (1) 正気を失っているさま。ぼんやりと放心しているさま。「この心を得ざらん人は,物狂ひともいへ,―・し,情なしとも思へ/徒然 112」 (2) しっかりした判断力がない。「心ばへなどもいかにぞや,―・くて/増鏡(むら時雨)」
- うつつ-の-ゆめ 【現の夢】 夢のようにはかないこの世の現実。はかない逢瀬(オウセ)をたとえることが多い。「魂は―にあくがれて見しも見えしも思ひわかれず/風雅(恋二)」
- うつつ-びと 【現人】 この世に生きている人。また,出家せず俗世間にある人。「かうまで―にて見るべかりしひとかは/狭衣 4」
- やみ-の-うつつ 【闇の現】 暗やみの中の現実。実際にあったことかどうかはっきりしないこと。「むばたまの―はさだかなる夢にいくらもまさらざりけり/古今(恋三)」
- ゆめうつつ 【夢現つ】 (1)夢と現実。 (2)はっきり目覚めないで,意識がぼんやりしていること。 「―の状態」 (3)驚いたり,夢中になったりしてぼんやりしていること。 「驚喜のあまり―となる」
- ゆめ-うつつ [0] 【夢現つ】 (1) 夢と現実。 (2) はっきり目覚めないで,意識がぼんやりしていること。「―の状態」 (3) 驚いたり,夢中になったりしてぼんやりしていること。「驚喜のあまり―となる」
- 夢うつつ 恍惚状態; 呆然自失; 夢心地; 夢ごこち; トランス; 恍惚となっていること; 魔法にかかっていること; 茫然自失; 恍惚; 夢現; トランス状態
- うつつがわ-やき ウツツガハ― [0] 【現川焼】 現在の長崎市現川町鬼木に,江戸時代に開かれた陶窯。白土を用いた刷毛目(ハケメ)を特徴とし,皿・鉢・向付(ムコウヅケ)が中心。
- うつつごころ 【現心】 本心。正気。うつし心。 「絶えしものの音わが耳にはなほ聞えて,―ならず部屋に還りしが/文づかひ(鴎外)」
- うつつのゆめ 【現の夢】 夢のようにはかないこの世の現実。はかない逢瀬(オウセ)をたとえることが多い。 「魂は―にあくがれて見しも見えしも思ひわかれず/風雅(恋二)」
例文
- 夢うつつでテレビを見ていた。
- 私はトーストとコーヒーと卵一個というつつましい朝食をとった。
- 現実世界の汚い情報戦にうつつを抜かして
- これは もしかしたら 夢うつつの中で
- あんな安っぽい音楽にうつつを抜かさないで
- 赤い夢と青いうつつの 逢瀬が始まる
- ラブラブに うつつ抜かしてたからかな...。
- ラブラブに うつつ抜かしてたからかな...。
- じゃあ飲んで浮かれてるか 女にうつつを抜かしてるんだろ
- そうではない キノコのせいで うつつと幻の区別がつかぬ