擦り違ふ 意味
読み方:
意味携帯版
- すりちがう
すれちがう。
「―・うて妹のお藤するすると走り出で/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
- 取り違ふ とりたがう とりちがえる。まちがえる。 「あやしの包み物や,人のもとに,さるもの包みて送るやうやはある。―・へたるか/枕草子 84」
- 出違ふ でちがう 訪問者と入れ違いに外出する。 「きやつに逢うてはむつかしと,東の方へ―・へば/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」
- 引き違ふ ひきたがう (1)方向を変える。 「方ふたげて,―・へほかざまへと思さむは/源氏(帚木)」 (2)まちがって引く。引き違える。 「おぼつかなけふは子(ネ)の日を山菅の―・へても祈りつるかな/栄花(殿上の花見)」 (3)今までとは違ったようにする。反対にする。 「稀には,あながちに―・へ,心づくしなる事を,御心におぼしとどむる癖なむ,あやにくにて/源氏(帚木)」 (4)世間の常識と
- 持て違ふ もてたがう ※一※ (動ハ四) 異なる。たがう。 「御心おきてに―・ふ事なく,いとめやすくぞありける/源氏(薄雲)」 ※二※ (動ハ下二) (1)人の意向にそむく。 「昔の人の御心おきてを,―・へて/源氏(宿木)」 (2)まちがえて別の所に届ける。 「まらうどの御かたにとおぼしかりける文を―・へたり/蜻蛉(上)」
- 筋交ふ・筋違ふ すじかう (1)物が斜めに交差する。物の位置などが斜めになる。 「行(クダリ)のほど,端ざまに―・ひて倒れぬべく見ゆるを/源氏(常夏)」 (2)斜めに向かい合う。 「女君は,ただこの障子口―・ひたる程にぞ臥したるべき/源氏(帚木)」 (3)考え方などが他人と合わない。 「あまり世に―・ひて,すずろなる山ごもりがちに/浜松中納言 4」
- 行き違ふ ゆきたがう 「ゆきちがう(行違)」に同じ。 「従者共も皆―・ひて,人もなかりけるを/今昔 26」
- 踏み違ふ ふみたがう 「ふみちがえる」に同じ。 「終に路―・へて石の巻といふ湊に出づ/奥の細道」
- とり違える 間違える
- 取り違える 思い違える; 取損なう; 誤認する; 曲解する; 取違える; 読損なう; 取り違えする; 取り誤る; 読み違える; 取損う; 誤解する; 読み損う; 取り損なう; 読み間違える; 取りあやまる; 思いちがえる; 間違える; 読み間違う; 取りそこなう; 間違って取る; 読み誤る; 読間違える; 混同する; 取り間違える; 取誤る; 思い違いする; かん違いする; 間違う; 取ちがえする; 読み
- 通り違い棚 とおりちがいだな ⑤ 床脇(トコワキ)棚の一。上の方に違い棚をつけ,その下に通り棚をつけたもの。普通,違い棚の上方に袋戸棚がある。通し違い棚。
- 遣り違う やりちがう ④ ※一※ (動ワ五[ハ四]) ぶつからないようにすれちがう。 「閃く白刃―・はせ/桐一葉(逍遥)」 ※二※ (動ハ下二) ⇒やりちがえる
- 遣り違え やりちがえ ◎ (1)やりちがえること。まちがい。 「計算の―」 (2)すれちがい。交差。 「足元のゆるんだ処をやりちげへに見つけたから/安愚楽鍋(魯文)」
- 遣り違える やりちがえる ⑤ (1)やってまちがえる。 「計算を―・える」 (2)すれちがわせる。交差させる。 「輿や車を―・へ/仮名草子・竹斎」
- 垢擦り あかすり ④③ 入浴の際,垢を落とすのに用いるもの。呉絽(ゴロ)のきれ・軽石・ヘチマなど。